「ロボットと家電の作り方はそもそもセオリーが違う」。千葉工業大学未来ロボット技術研究センター「fuRo」所長の古田貴之工学博士は、かつて筆者にこう語った。そのfuRoが今回、なんとロボット掃除機のコンセプトモデル開発に参画。本製品は、人の足の動きを認識して、まるでペットのように後ろをついてくる「otomo(おとも)」機能を搭載。掃除してほしいところで止まれば、そのまま掃除をするのが愛らしい。
今回のスゴ腕家電ファイル
ルーロ MC-RSF1000
「しまった!」金田一耕助のように思わず駆け出し、そのまま飲み屋に駆け込み、勢いよく話したくなる!そんな事件な製品を毎月ファイリング。その事件性を“スゴ腕”家電探偵こと滝田勝紀が丹念に捜査して暴く!
解説者のプロフィール
滝田勝紀(たきた・まさき)
クリエイティブ・エディター&プロデューサーで、家電スペシャリストとして「All About」の家電ガイドを務める。30代男性向けのオフを充実させる電子雑誌『ds』編集長に就任。ドイツで開催される「IFA」ほか、海外展示会取材経験も豊富。
今回の事件家電ファイル
パナソニック
ルーロ「MC-RSF1000 」
●価格:16万9400円(2020年3月下旬発売予定)
日本の掃除機や住環境を最もよくわかっている家電メーカーといえば、間違いなくパナソニックだ。ただ、これまで同社のロボット掃除機は、正直ちょっと頼りなかった。なぜならロボット掃除機は厳密には家電ではなく、どちらかというとロボットだからだ。
「ロボットと家電の作り方はそもそもセオリーが違う」。千葉工業大学未来ロボット技術研究センター「fuRo」所長の古田貴之工学博士は、かつて筆者にこう語った。そのfuRoが今回、なんとロボット掃除機のコンセプトモデル開発に参画。つまり、日本で最高の掃除機を作る家電メーカーと、日本で最高のロボットを作り上げる組織とでタッグを組んだのが、この次世代ルーロなわけだ。
その自信の表れは、ルーロの頭脳であり、目でもある、上面の「レーザーSLAM」円盤部に刻印された「fuRo」のロゴからも感じ取れる。実際、動作もハイレベルで、広いリビングを掃除する際も、1秒間に10回レーザーを回転させ、間取りを360度、8メートル先までしっかりと認識し、効率的に掃除。その動きはまるで、目で見て、状況判断をしているようだ。
散らかっている部屋でも、障害物をギリギリで回避しながら、エリアごとにきれいにする。しかも、
これまで致命的に苦手だったラグや段差などを、アクティブリフトでフロントを浮かし、乗り越えていくから驚きだ。
最強の日本のロボット掃除機の登場!これは事件だ。
ココが事件だ!
「レーザーSLAM」で間取りを正確無比に把握する
ココが事件だ!
新搭載アクティブリフトまさにロボットの動き
ココが事件だ!
掃除させたい場所についてこさせる
※価格は記事作成時のものです。
解説/滝田勝紀