今回は、一人でも、家族でも便利に使えるセルフユース家電を6アイテム紹介する。サンコー「2段式超高速弁当箱炊飯器」、ビタントニオ「ホットプレートVHP-10」、Toffy(トフィー)「コンパクトマルチ電気鍋」、AfterShokz(アフターショックス)「骨伝導ワイヤレスヘッドホン」、パナソニックからは「除菌スプレー DL-SP006」、「目もとエステ EH-SW68」に注目だ。
監修◆中村 剛(なかむら つよし)
「TVチャンピオン」スーパー家電通選手権で優勝の実績を持つ家電の達人。家電製品総合アドバイザー。東京電力「くらしのラボ」所長。
目指せ!家電選びの達人今回の家電は「セルフユース家電」
近年は、少人数世帯の増加に伴い、少人数での利用を意識した家電が登場してきている。それらの製品は、一人暮らしはもちろん、シーンによってはファミリーの生活も快適にサポートしてくれる。今回は、一人でも、家族でも便利に使える「セルフユース家電」を紹介していこう。
コロナで在宅時間が増加
家族でも、互いに心地いい距離感で過ごしたい
巣ごもり中心の生活が続き、この1年、家族と過ごす時間が増えたという人は多いだろう。だが、実際には常に一緒にいるわけではなく、在宅勤務、オンライン授業、塾通いなど、一人一人の行動パターンは異なる。一日の動きを無理にそろえようとすると、息苦しさが生じてしまうものだ。
例えば、食事。タイミングが合えば一緒に食べればいいが、そうでなければ個々の都合に任せたほうが、作る側も、食べる側もストレスになりにくい。お互いに心地いい距離感で過ごす。そういう形が、新しい生活様式にはフィットするだろう。
そんな状況下で便利なのが、一人でも、家族みんなでも使えるセフルユース家電だ。ここでは6アイテムを取り上げ、その活用法を提案していきたい。
多彩に使える調理家電
短時間で少量炊飯できる弁当箱は大ヒット商品
▶サンコー
2段式超高速弁当箱炊飯器
これは、0.5合から1合のご飯が炊けるコンパクトな炊飯器。密閉空間で炊くので熱効率がよく、少量をおいしく炊くことができる。弁当箱の形状で、炊き上がりをそのまま食べられる気安さが受けて、ヒット商品となった。
サンコー
お米もおかずもこれ一台!
2段式超高速弁当箱炊飯器
実売価格例:7980円
下段で炊飯、上段でおかずの温めが同時にできる2段式小型炊飯器。レトルトカレーやパウチ惣菜、作り置きのおかずの温めのほか、温野菜や魚のムニエルなど蒸し調理にも使える。
下段で炊飯、上段でおかずの温めが同時にできる
2段式弁当箱炊飯器
子供が塾に行く前に1合だけ食べさせたいときなど、その目的だけのために炊飯できるのはとても便利。約15分で炊き上がるので、ふだんの炊飯器で炊くより手間がかからないし、気持ちのうえでも余裕が持てるのだ。
なお、本製品は、炊飯時に発生する水蒸気で2段調理が可能。炊飯と一緒におかずの温めができるので、別途レンジで温める手間も省け、手軽さが進化している。
▶ビタントニオ
ホットプレートVHP-10
シックで高級感があり、デザイン性に優れたホットプレート。2〜3人用の適度なサイズ感で、キッチンに出しっ放しでも違和感なく置いておくことができる。
落ち着いたデザインと適度なサイズ感で使いやすい
ビタントニオ
ホットプレートVHP-10
実売価格例:1万4850~2万2000円
マットブラックの落ち着いたデザインが目を引くホットプレート。フラットヒーターの採用で、熱が均等に伝わるほか、お手入れもしやすい。ふた付きで、さまざまな料理が作れる。
火を使わないので安全性が高く、安心してセルフユースに活用できる。在宅での残業や、バイトや習い事などで家族の食事の時間が合わないときは、自分のタイミングでセルフ調理すれば、温かい料理が食べられる。
コンパクトながら用途が広いのも特徴で、標準で平面プレートとたこ焼きプレートが付属するほか、鍋料理やスチーム調理ができる深鍋プレート、2槽に分かれた火鍋プレートもオプションで用意されている。ソロでの使用だけでなく、家族の団らんや来客時などでも幅広く使える。
平面&たこやきプレートが標準付属。鍋料理やおでん用の「深鍋」、中央に仕切りが付き、2種類の料理が楽しめる「火鍋」も用意。
▶Toffy
コンパクトマルチ電気鍋
「煮る・焼く・蒸す・炒める・揚げる・炊く」の調理ができる、一台6役の多機能電気鍋。煮物やハンバーグなどのメイン料理から、スープ、炒め物、蒸しパンなど、多彩なメニューが作れる。
Toffy
コンパクトマルチ電気鍋
実売価格例:5500円
さまざまなメニューが一台で作れる小型電気鍋。ヒーター一体型構造で熱効率がよく、温度ムラなく加熱できる。白木のフレーム付きで、持ち運びやテーブルの直置きに便利。
白木のフレーム付きで見栄えがするうえ、調理の用途も広い
温度は、保温(60℃)から230℃まで無段階調節が可能。キッチンで仕上げ、テーブルで保温しながらアツアツの料理が食べられたり、卓上で揚げたてのてんぷらを楽しめたりもする。
レンジでは難しいスープ類の温めも、テーブル上で簡単に温め直しができる。
スープやてんぷら、蒸し物など、オールマイティに使える。用途が広く、食卓の充実にもつながる。
本体は軽くて持ち運びしやすく、洗うときも扱いやすい。白木の枠や上品な色遣いなど、見栄えがするのも本製品の特徴。実売価格が5500円というのも、実に魅力的だ。
実用性の高いパーソナル機器
次亜塩素酸が携帯できる除菌スプレーが話題
▶パナソニック
次亜塩素酸携帯除菌スプレー
今は、店舗の入り口などさまざまな場所で手の除菌液が用意されているが、自分専用のものも携帯しておきたい。そんなニーズにうってつけなのが、除菌力に優れた次亜塩素酸がその場で生成できる携帯型スプレーだ。
その場で次亜塩素酸を生成して、噴霧・除菌できる
パナソニック
次亜塩素酸 携帯除菌スプレー
DL-SP006
実売価格例:6570円
濃度が調整された専用塩水を電気分解し、次亜塩素酸を生成。スプレー噴霧することで、除菌を行える。次亜塩素酸の効果が薄れた場合も、再度電気分解をすれば新たに生成できる。
次亜塩素酸とは、塩水を電気分解した水溶液のことで、身近なところでは、水道水の浄化や食材の洗浄などに使用されている。
(1)塩水を入れる。
(2)スイッチを押すと、約1分で電解が完了。
(3)金属や木材などに使う場合は、すぐに布で拭き取り、5秒放置する。
時間がたつと効果が弱まるので持ち運びは難しいが、本製品では、塩水パックを使って、その場ですぐに電解生成するため、作りたての除菌液が使えるのがポイントだ。
ポーチやポケットにも収まるスティック型で、飲食前のテーブルや、カートの持ち手部分など、気になる部分に利用すれば感染予防に役立てられる。
▶AfterShokz
骨伝導ワイヤレスヘッドホン
骨に振動を与えて音を伝える骨伝導ヘッドホンは、耳をふさがないため周囲の音が聴きやすく、散歩やランニング中に重宝するアイテム。家の中でも、家族が声をかけやすく、インターホンや電話の音もよく聴こえる。
テレビの音をワイヤレス骨伝導で楽しめる
AfterShokz
骨伝導ワイヤレスヘッドホン
テレビ用トランスミッター付き
実売価格例:2万6268円
300超の世界特許技術を保有する高度な骨伝導ヘッドホンとテレビ用トランスミッターのセット商品。遅延の少ないaptXコーデック対応で、テレビ視聴の違和感を抑制する。
本機には、テレビ用のトランスミッターが付属。テレビの音をワイヤレスで聴けるので、周囲に気兼ねなく番組視聴に集中できる。
ヘッドホンとトランスミッターはペアリング済みなので、すぐに使い始められる。マイクも内蔵するのでリモート会議でも便利だ。
▶パナソニック
目もとエステ
在宅時間が長くなると、スマホやパソコンの画面を見る時間が増えてしまうもの。しかも、外出して遠くを見る機会も減り、目の疲れがたまりがちだ。
スチームで目もとを温めてリフレッシュ
パナソニック
目もとエステ
EH-SW68
実売価格例:2万4200円
販売累計80万台を突破したフェイスケア製品。最新機では、新形状の給水プレートと小型ファンの採用でスチーム量が従来の約2倍に増量。スチームによる温感がより実感できるようになった。
そんな目もとのメンテナンスに役立つのが本機。蒸しタオルのように目もとをスチームでじんわりと温め、リフレッシュしてくれる。
仕事や作業中に使えば気分転換になるし、別売のアロマタブレットをセットすれば、香りに包まれながらリラクゼーションにもなる。
充電式だから場所を選ばず、リラックスしたいタイミングで、ゆっくりとケアすることが可能だ。
まとめ
一人用や少人数用の家電というと、ファミリーには関係がないと思われがちだが、そうとは限らない。見方を変えると、思わぬシーンで役に立ち、生活をスムーズにしてくれる。最近は、暮らしの中で"個"を大切にする流れがあり、この傾向は今後も強まっていくだろう。付きすぎず、離れすぎずの良好な家族関係を保つために、セルフユース家電の存在は、ますます重要になっていきそうだ。
※価格は記事作成時のものです。
取材・執筆/諏訪圭伊子(フリーライター)