【レポート】コロナ禍でも自宅で楽しめる「バーチャル体験サービス」が今アツい!

エンタメ

自宅にいながらオンラインで楽しめる「バーチャル体験サービス」が普及しつつある。旅行会社のオンラインツアーをはじめ、アート鑑賞や音楽ライブなど、VR技術を使って、実際にその場にいるかのような臨場感を体験できるサービスも増えつつある。

バーチャル体験ってどういうものがある? 楽しむのに何が必要?

コロナ禍が長引く中、自宅にいながらオンラインで楽しめる「バーチャル体験サービス」が普及しつつある。

その代表格といえるのが、オンラインツアーだ。海外旅行はもちろん、国内旅行も自由に楽しみづらい状況だが、旅行会社はパソコンやスマホでリアルタイムの現地映像を楽しめて、さまざまな擬似体験ができるツアーを提供している。実際に旅行するよりも圧倒的に安く、短時間で楽しめるというメリットもある。

アート鑑賞や音楽ライブなどもオンラインで楽しめる。VR技術を使って、実際にその場にいるかのような臨場感を体験できるサービスも増えつつある。その際は、スマホやパソコンだけでも視聴できるが、VRグラスやVRヘッドセットといわれる製品を用意すれば、楽しさが増すこと請け合いだ。

住宅を内覧したり、ショールームで相談したりといったこともオンラインで行えるようになってきた。また、自分の分身(アバター)を作って、バーチャルの世界でイベントに参加したり、買い物をしたりなど、少し前までは未来のことに思われていたサービスも続々と登場しているので、試してみるのもいいだろう。

自宅にいながら海外旅行が実現!

多くの旅行会社が、自宅で海外や国内旅行気分を味わえるオンラインツアーを開催。コロナが収束したら行きたい場所を決めるための参考にもなる(写真提供:HIS)。

VRヘッドセットでさらにリアルに!

フェイスブック Oculus Quest 2
実売価格例:3万7180円
スマホアプリとペアリングして初期設定するだけで、単体で使えるオールインワン型VRヘッドセット。両手に持つコントローラーで直感的に操作でき、高精細な映像を楽しめる。

バーチャル体験レポート1HISオンライン体験ツアー

https://www.his-j.com/oe/

世界一周でも2500円!スマホやパソコンだけで海外旅行気分を味わえる

大手旅行会社のHISが提供するオンラインツアー。2021年7月現在、1400以上もの多彩なツアーが用意されていて、無料で参加できる「オンラインセミナー」も開催されている。パソコン、スマホ、タブレットなどで視聴できる。

筆者が体験したのは「世界5都市同時中継!世界一周ライブツアー」というツアー。エジプト、スペイン(バルセロナ)、シンガポール、イグアスの滝、ペルー(クスコ)の各地を現地ガイドによるライブ案内で楽しめる。HISのスタッフがガイドとして旅をナビゲートしてくれた。価格は2500円で、5人まで視聴可能だ。

まずは、カメラとマイクはオフにして参加。ガイドに質問がある場合は、チャット欄に記入すると、ガイドが対応してくれる。各都市からの中継は15分程度だが、現地のリアルタイムの様子が見られて、臨場感が味わえた。

最後に、自分が最も気になった都市のライブに戻れる「ブレイクアウトルーム」が用意されている。そこでは少人数になるので、カメラとマイクをオンにして、実際に会話することができ、より楽しめた。

特産品などのお土産が送られてきて、それを食べながら楽しめるツアーや、現地での買い物を代行してもらえるツアーもある。コロナ禍であきらめている海外旅行の気分を味わえることはもちろん、実際の旅行代金よりも大幅に安い料金で楽しめることも魅力だ。

ひとこと!

同じ端末なら5人まで同額なので、家族で視聴すればより経済的。時間や費用、体力の都合で実際に行けない場所を旅した気分も味わえる。

海外や日本の多彩なツアーから選べる

著名人が案内するツアーや、社会問題を学べるツアーなども提供。24時間で世界30ヵ国をめぐる、オンラインでしか実現しえない旅も実施された。

「Zoom」のライブ中継でリアルに旅行

ツアーには「Zoom」が使われた。画質は比較的よく、サグラダ・ファミリアにズームアップした映像も見せてもらえた。

現地ガイドとの記念撮影もバッチリ!

ツアー中、自分の顔を画面に映す必要はないが、最後にガイドが登場するので、自身の顔も映して記念撮影のようなスクショを撮ることもできる。

バーチャル体験レポート2Google Arts & Culture

https://artsandculture.google.com/

世界有数の美術館や博物館を多数網羅。毎日でも見飽きない充実ぶり!

世界の芸術作品や文化遺産を紹介する、Googleのサービス。スマホやタブレットで楽しめる専用アプリが配信されているが、ほとんどのコンテンツはパソコンのブラウザーでも視聴可能。筆者はiPhoneで体験した。

アプリを起動すると、まず「今日のトップピック」という日替わりのおすすめコンテンツが表示された。Googleマップの「ストリートビュー」のように画面の中を進んで行けたり、360度カメラで撮った画像を楽しめたりと、多彩なコンテンツがあり、一とおり見ることでアプリの使い方が理解できる。

世界80ヵ国、2000以上の美術館や博物館の作品が閲覧できるが、今回は「オルセー美術館」を選択した。パリに旅行した際に訪れることができなかった美術館だ。

館内は画面をタップするだけで進めて、じっくり鑑賞したい作品があれば、画面下に表示されるサムネールから選択すると、大きく表示される。スマホの小さな画面では物足りないかと思いきや、拡大してもかなり高画質で表示され、美術館で実際に見るのとは違うメリットを感じられた。

また、「AR(拡張現実)で見る」という機能があり、好みの作品を自分の部屋に飾ったイメージを確認できるのも楽しかった。ほかにも、スマホで撮った写真を著名な画家の作風に変換できるなど、遊べるコンテンツも充実。長く飽きずに楽しめること間違いなしだ。

ひとこと!

全部は見きれないほどコンテンツが充実しており、好きな美術館に何度も訪れることが可能。実際に行く前の予習にも便利。しかも無料だ。

行ってみたい美術館や博物館を選択

トップページには、日替わりのおすすめコンテンツが表示される。「美術館」を選ぶと、世界中の有名な美術館から選択でき、内部や収蔵作品を見られる。

スマホ画面でじっくり芸術鑑賞できる!

フランスのオルセー美術館を選択すると、ストリートビューで館内を散策でき、気になる作品を拡大して鑑賞でき、日本語に翻訳された解説を読める。

世界的な遺跡のバーチャルツアーも可能

世界的に知られる名所を360度カメラで撮った映像を見たり、歴史的な遺跡を立体的にとらえた3D画像を動かしてみたりもできる。

バーチャル体験レポート35G LAB(VR SQUARE/FR SQUARE)

5GスマホでなくてもOK!エンタメを中心に多彩なコンテンツを楽しめる!

ソフトバンクが運営する「5G LAB」は、高速・大容量の5Gのメリットを生かしたコンテンツ配信サービスだが、ソフトバンクユーザーでなくても利用でき、4GやWi-Fiでも楽しめる。筆者は主にiPhoneのWi-Fi環境で体験した。

5G LABは、VR(仮想現実)、FR(マルチアングル)、AR(拡張現実)、クラウドゲームの4ジャンルで構成されている。主にVRとFRを試してみたが、視聴にはそれぞれの専用アプリをインストールし、Yahoo! JAPAN IDでログインする必要があった。

「VR SQUARE」は、音楽ライブやスポーツ、エンタメコンテンツなどをVR映像で配信。スマホに別売のVRグラスを装着して視聴すると、臨場感のある立体的な映像が楽しめる。

VRヘッドセット「Oculus Quest 2」を使ってNiziUのコンテンツなどを見たが、すぐ目の前にアーティストがいるかのような迫力で大満足。なお、スマホ単体でも360度カメラで撮られた映像を視聴できるので、それなりに楽しめる。雄大な景色を旅する映像などもおすすめだ。

「FR SQUARE」は、複数のカメラで撮影された映像を、好きな視点を選んで見られる趣向。グループアイドルのライブを視聴する際に、好きなメンバーを中心にとらえた “推しカメラ” で見られるのも楽しい。

ひとこと!

一部を除き、無料で多彩なコンテンツを楽しめる。VR SQUAREは、スマホにVRグラスを装着したり、Oculusで見たりするのがオススメ!

スマホアプリで無料でも十分楽しめる!

5G LABの視聴にはそれぞれ専用アプリが必要。右が「VR SQUARE」、左が「FR SQUARE」のメニュー画面。人気のNiziUのコンテンツなどを無料で視聴できる。

臨場感のある映像を楽しめる「VR SQUARE」

VRカメラで撮影したAKB48の劇場公演が見られる「AKB48+チャンネル」は月額3980円。スマホだけでも視聴できるが、VRゴーグルならさらに楽しめる。

「VR SQUARE」のコンテンツは、Oculus Quest 2にも対応。全方位に映像が広がり、自分がライブ会場にいるかのような体験ができる。

好きなアングルで楽しめる「FR SQUARE」

マルチカメラで撮影した映像を切り替えて視聴できる「FR SQUARE」。アイドルのライブやエンタメ番組が中心で、好みのアングルで視聴可能。

まだまだあるホットなバーチャル体験サービス

airbnb オンライン体験

ユニークなホストによる無料体験イベントも用意!

民泊仲介世界最大手のエアビーアンドビーが提供。世界中のホストが文化や料理、アートなどを「Zoom」を介して紹介してくれる。英語での体験が多いが、使用言語を指定して検索することも可能。

2021年7月30日~8月29日には、東京五輪・​パラ五輪大会の競技施設が所在する街の魅力を国内外に発信するオンライン体験を実施。無料で参加できる。

東京五輪のボランティアによる「宮城県・東松島から復興『ありがとう』ツアー」は無料。ガイドは英語。

ベトナム・ホイアンの歴史を学べる体験。ホストはフレンドリーで、簡単な英語でガイドしてくれた。

ルーヴル美術館

https://www.youvisit.com/tour/louvremuseum

膨大なコレクションをいつでも鑑賞!

フランス・パリにある世界最大級の美術館の内部を360度カメラで撮った画像を楽しめる。VRモードでも視聴可能。なお、ルーヴル美術館は、48万点以上の全収蔵品を専用の公式サイトに公開しているので、併せて楽しみたい。

スマホやパソコンで視聴可能。天井に描かれた絵まで鑑賞できる。ただし、日本語表示には非対応となっている。

ほむすび オンラインツアー

https://homusubijapan.com

五感で楽しめる唯一無二のツアーを提供

訪日旅行者向けにツアーを運営していた会社が、コロナ禍で地域応援として開始したオンラインツアー。現地の生産者との交流や、ものづくりの現場を見られる社会科見学ツアーなど、ユニークな体験が可能。ツアー当日までに物品が届き、五感で楽しめることも人気のポイント。

「Zoom」で参加可能。上の画面は7月11日に開催された、那智勝浦オンラインツアーの「生まぐろ解体ショー」の様子。

国立科学博物館 おうちで体験! かはくVR

https://www.veltra.com/jp/

自宅にいながら、のんびり楽しく見学

東京・上野にある国立科学博物館の内部をVR映像や3Dビューで見られる。パソコン、スマホのブラウザーだけでも迫力ある映像が表示可能。実際に館内を歩いている気分を体験でき、展示物の説明も表示される。どれも無料で視聴できるが、500円の寄付も募っている。

パソコンやタブレットなど、なるべく大画面での視聴がおすすめ。期間限定で開催される企画展なども見られる。

音のVR

https://time-space.kddi.com/otonovr/

表示される映像に合わせて音も変化!

KDDI総合研究所が独自に開発したインタラクティブ視聴技術を用いる。360度カメラで撮影された音楽ライブ映像を専用アプリで再生。スマホの向きを変えたり拡大したりすると、聴きたいパートにフォーカスできる。ZARDやORANGE RANGEのライブも視聴可能。

いつでも視聴できるコンテンツはクラシックが中心。iPhone、iPadで視聴でき、パソコンやAndroid端末は未対応。

LIXIL バーチャルショールーム

https://www.lixil.co.jp/showroom/virtual/

自宅にいながらリフォームの相談もOK

住宅設備機器メーカー・LIXILのショールームを、スマホやパソコンで見られる。画面の中を進んでいくように見学でき、商品を説明する動画を見たり、測定ツールを使ってサイズを測ったりすることもできる。また、日時を予約して、詳しい説明を聞けるほか、相談も可能。

7月上旬現在、キッチン、浴室、トイレ、洗面化粧室のショールームを公開。今後、商品を拡張予定。

バーチャル住宅展示場 VRタウン

https://myhomemarket.jp/town/

住宅展示場を訪れた気分になれる!

複数のメーカーの規格住宅の内部を360度カメラで撮った画像を見られる。パソコンやスマホのブラウザーのほか、VRモードに切り替えると、VRグラスやVRヘッドセットを通して、より臨場感のある画像が見られる。住宅展示場に行かなくても、気になる住宅を比較できる。

規格住宅を検索できる「マイホームマーケット」のコンテンツとして提供。価格も調べられる。

VketMall

https://mall.v-market.work

VRのショッピングモールがオープン!

8月14~28日まで開催される世界最大級のVRイベント「バーチャルマーケット6」でプレオープンするショッピングモール。バーチャル空間で使う服や食品などの3Dアイテムを20店のセレクトショップの中から選ぶことができる。掲載ショップは随時入れ替わる。

現実の商品ではなく、アバターに着せる服やアクセサリーのほか、おもちゃ、家具、食品などを販売。

仮想伊勢丹新宿店 REV WORLDS

https://www.rev-worlds.com/

バーチャルの伊勢丹で買い物ができる

自身のアバターを作って、VR空間にある伊勢丹新宿店を訪れて、実際に商品を購入できる。スマホやタブレットに「REV WORLDS」というアプリをインストールして利用可能。買いたい商品を見つけたら、三越伊勢丹のオンラインストアに遷移する仕組みとなっている。

購入できる商品は少ないが、今後拡充される。バーチャルで出会った人と交流できる機能も追加予定。

Cluster

https://cluster.mu

アバターでバーチャル世界を探索

自分のアバターを作って、バーチャル空間で開催されるイベントに参加したり、ほかのユーザーと交流したりできる。スマホアプリ、パソコン、SteamVR(OpenVR)対応デバイスに対応。多くのコンテンツは無料で、一般クリエーターが作ったVR空間に遊びにも行ける。東京国立博物館監修の「鳥獣戯画 超入門!」など、有料のコンテンツも用意されている。

スマホ向けアプリがあり、アカウント取得後に利用可能となる。上は渋谷区公認の「バーチャル渋谷」に遊びに行った画面。日時を限定して開催されるイベントにも参加することができる。

※価格は記事作成時のものです。

■解説/村元正剛 (ITライター)

PR

大切な愛車を守る“最後の砦”!データシステム『カースティールブロッカー』で乗り逃げを阻止する!【盗難防止】[PR]
ひと昔前と比べれば減少傾向にはあるものの、依然として自動車盗難が各地で発生している。ここ数年の盗難被害台数は、1年間で5000台以上! なかでも、プリウス、ランクル、レクサスLX、アルファードなどのトヨタ車に盗難事例が集中している。大切な愛...

PRニュース