整理できた写真ファイルは、家族や仲間といつでも鑑賞できるようにしておきたい。そのための強力なツールが「おもいでばこ」だ。
サクサクと写真を表示する処理能力の高さもポイント
いうまでもないが、写真は「見る」ためにある。
手間をかけてフィルムやプリントをデジタル化したり、スマホなどから取り込んだりしても、パソコンに保存しているだけではもったいない。
パソコンはいろいろな用途に使うものだし、写真ファイルを開くにも、ある程度の知識が要求される。紙のアルバムのように、誰もがいつでも簡単に鑑賞できてこそ、整理した写真が生かされるのだ。
そこで活用したいのが、「デジタルフォトアルバム」である。大容量のハードディスクなどを内蔵する写真や動画用のストレージ(データを保存するための機器)で、リビングのテレビなどに接続して、大きな画面で手軽に画像を鑑賞することができる。
デジタルフォトアルバムは、複数のメーカーからいくつかの製品が出ているが、特に機能と使い勝手のバランスがよく、おすすめなのがバッファローの「おもいでばこ」だ。
バッファロー
おもいでばこ PD-1000S(1Tバイトモデル)
実売価格例:3万3610円
「おもいでばこ」の最大の利点は、子供を含む家族誰もが、簡単に扱えるという点だ。
デジタル一眼やコンパクトデジカメ、パパやママのスマホ、タブレット、子供の携帯ゲーム機、おばあちゃんのケータイなど、カメラ機能を搭載する機器の写真は、すべて「おもいでばこ」に簡単に集約できる。
取り込みは、SDカードやUSBケーブルを挿して、本体前面にあるボタンを押すだけだ。
「おもいでばこ」に写真を取り込む方法は3種類
取り込まれた写真は、画像に含まれるExifデータの撮影日をもとに、カレンダー形式で整理される。
また、子供の日や元日、誕生日、結婚記念日など、祝日や記念日で複数年の写真をまとめて表示してくれたり、自分で趣味などのテーマを設定して、任意のアルバムを作成したりすることもできる。
写真を見るときは、専用のリモコンを使う。
リモコンのデザインはもちろん、操作画面の言葉も、誰でも理解しやすいよう工夫されているので安心だ。
さらに、本体の情報処理能力も高いので、リモコン操作に気持ちよく反応してくれるのでストレスがない。
これは、写真鑑賞における重要なポイントだ。
Windowsパソコンとの親和性も高い
「おもいでばこ」は、紙のアルバムでは表現不可能な写真にも対応している。
その一つが、水平/上下360度を写した全天球写真だ。
具体的には、リコーのTHETA(シータ)を使って撮った写真になるが、撮影者をぐるりと囲むように撮られた臨場感のある景色も、リモコンの十字キーを使って、上下左右にグルグルと回しながら見ることができる。
また、カレンダーやアルバムなど、さまざまなくくりでスライドショーが楽しめる点も見逃せない。
BGMはあらかじめ16曲が収録されているが、自分で曲を追加することも可能だ。
さらに、データの安全な保管にも気を配っている。
本体背面のUSB端子に外付けハードディスクを接続しておけば、「おもいでばこ」の電源をオフにするたびに、自動的にバックアップが行われる。
そして、外付けハードディスクに記録されているバックアップファイルを、Windowsパソコンに画像として復元できるのも「おもいでばこ」の強み。
ハードディスクをパソコンのUSB端子につないで、同社が提供する「写真・動画取り出しツール」を使えば、「おもいでばこ」からバックアップされた画像が、日付別のフォルダーの中に復元される。
写真の保存・整理から鑑賞、バックアップに至るまで、さまざまなメリットのある専用機器として、ぜひ活用したいツールといえるだろう。
解説/内川功一朗(写真整理アドバイザー)
※表示の価格は、記事制作時のものです。