今日の自分は大丈夫!?スマートリング『Amazfit(アマズフィット)Helio Ring』での自己管理はかなり気持ちいい

レビュー

現代社会にうまくなじめていますか? なじめていない気がして不安になることはありませんか? 筆者はあります。加齢のせいなのか? 自然にスムーズに現代社会になじめていないように感じることがあります。そんな不安にスマートリング「Amazfit(アマズフィット)Helio Ring」がおすすめです。

 

そもそもスマートリングってなに?

「Amazfit Helio Ring」は健康管理タイプのスマートリング

「Amazfit Helio Ring」のパッケージを開けたところ。自分用の指輪のパッケージをあけるのなんて、ほぼはじめてかもしれません。

最近、筆者は3つのスマートがないと生活できません。1つは当然スマートフォン、2つめは普段から運動をする方なら必須のスマートウォッチ、そして、筆者も最近導入したスマートリングです。

 

スマートリングは指輪型のウェアラブルデバイスで決済や健康管理の機能を備えているものが一般的。決済機能は端末に指輪を装着した手をかざすだけ決済できるものもあり便利です。健康管理機能については睡眠データや体調データ、活動データを収集して心身の状態を計測する機能をもつものがあります。

 

今回、筆者が導入した「Amazfit Helio Ring」(実勢価格49,900円)は、決済機能を搭載しない健康管理タイプのスマートリングで外装はチタン、重さはわずか4gで、サイズは8号、10号、12号が用意されています。10ATM=100m防水なので水濡れの心配もありません。またバッテリーは充電時間が約1時間40分で最大4日間駆動します。

内容物は「Amazfit Helio Ring」本体、非接触式の充電器、USB Type-Cケーブル、取扱説明書となっています。充電器用のUSBケーブルが同梱されていたのが意外です。

BioTracker PPG 心拍センサー(1デュアルカラーLED + 2PD)、温度センサー、EDAセンサー、3軸加速度センサー、3軸ジャイロスコープを搭載しており、心拍数、血中酸素レベル、ストレスレベルなどを24時間モニタリング可能。

 

レディネススコアや睡眠スコア、睡眠時の呼吸の質、ヘルス評価、心拍数回復など、さまざまなデータから運動量や質、心身の健康状態などを評価してくれるのですが、実はできること自体はスマートウォッチでも可能な測定になっています。しかし、わずか4gの指輪型ウェアラブルデバイスであることがキモです。

 

「Amazfit Helio Ring」を実際に使ってみた

いままで計測できなかった「レディネス」と「睡眠」が計測可能に

わずか4gしかない「Amazfit Helio Ring」の内側には各種センサーが配置されているのがわかります。ここのバッテリーも入っているのですから驚きです。

今回使用した「Amazfit Helio Ring」はもちろん、筆者が普段から愛用している「Amazfit T-Rex 3」もAmazfitのアプリ「Zepp」でスマートフォンをペアリングしてデータの管理などを行っています。そして、筆者の「Zepp」アプリではホームの「睡眠」「レディネス」「努力」のうち「努力」しか計測されていませんでした。

 

「努力」はほぼワークアウト(運動)記録なので、スマートウォッチ「Amazfit T-Rex 3」を装着し記録していたのですが「睡眠」はスマートウォッチか、スマートリングを装着して眠る必要があります。さらに「レディネス」は毎朝身体が充電され、新しい1日を迎える用意ができているかを教えてくれる指標。身体的な回復、メンタルの回復、健康管理を3つの柱として、心拍数と心拍変動(HRV)、ストレス、睡眠中の呼吸の質、安静時心拍数(RHR)、体温、日常活動などのデータに基づいて、疲労と回復を測定するので、スマートウォッチもしくはスマートリングを睡眠時に装着するだけでなく、ほぼ1日中装着している必要があるのです。

完全にちょっと太めの指輪といった外観。寝るときはもちろん、パソコン仕事、原稿書きの際も装着していますが、違和感はほとんどありません。

スマートウォッチをしたまま寝ることが筆者にはできず、しかも起きている時間帯の大部分を占めるパソコン仕事=原稿書きの際も筆者はスマートウォッチをしていることができません。そのため「努力」以外の計測データがなく寂しい限りでした。

 

しかし、わずか4gの指輪型ウェラブルデバイスである「Amazfit Helio Ring」であれば、寝るのは当然まったく問題なし、パソコン仕事の際も装着していられるので、ほぼ24時間の各種データが計測でき「睡眠」や「レディネス」のスコアを測定されるようになったのです。すごく気持ちがいい。

 

今日の自分の心身がどんな状況か、把握できるのがいい

もしかして疲れている? それともストレスなどが客観視できる

「Zepp」アプリの「概要」に表示された睡眠スコア、レディネススコア、努力(運動)スコア。自分の心身の状態が客観的にわかるのはとても便利です。

「Zepp」アプリの「概要」では睡眠スコア、レディネススコア、努力(運動)スコアが表示され「身体的回復」「メンタルリカバリー」「安静時心拍数」「心拍数の変動」「睡眠時間」「深い眠り」「負荷荷重」「トレーニングフォーム」「ハートヘルス」「歩数」「カロリー」「ストレスと感情」「PAI(パーソナル・アクティビティ・インテリジェンス:フィットネススコアのひとつ)」「体重」「BMI」などが表示されます。

 

さらに「レディネス」項目ではレディネススコアのほかに「デイリー・レディネス・インサイト」「身体の回復」「メンタル」「安静時心拍数」「心拍数の変動」「睡眠時無呼吸症候群リスク」「皮膚温度」などが確認できるしくみです。

 

また「睡眠」の項目では睡眠スコア、「毎日の睡眠洞察」「睡眠時間」「仮眠」「睡眠の規則性」「深い眠り」「レム睡眠」「目覚め」などが列記されます。おかげで自分の睡眠状態について非常によくわかるのです。

自分の状態を数値で見える化されると、とてもわかりやすい。そして、なぜかスコアを上げなくてはいけない気がしてくるのもちょっと怖いのです。

筆者は朝、目覚めて、どうも現実が自分から遠く感じる日みたいなものがあります。おそらく単純に調子が悪いのですが、それがどうしてか、までは、これまでわかりませんでした。しかし、「Amazfit Helio Ring」を装着して「レディネス」や「睡眠」「努力」といったデータを詳細に計測しておくと、なんで調子が悪いのかや今日の自分は調子がよくないといったことを客観的に把握して対策を打つことができます。

 

そのため、今日は調子がよくないから、早めに寝ようとか、重要な決断はしないとか、気分転換に運動をしようといった方針を客観的に決めることができ、とても安心。これだけ社会が複雑化すると、よほど意志の強い方でも「あれおかしいのは、私、それとも相手……」と悩むこともあるでしょう。そんなときにも自分の心身の調子を客観的に把握できていることは大きな安心感につながります。すごくいい。

 

メンタルとフィジカルの管理は今後必須になる予感

左手にスマートウォッチとスマートリングの両方を装着したところ。最近、自分にセンサーをつけて生活するのに慣れてきました。

いまはおもしろいで済んでいるが、将来的にはちょっと怖いかも

穏やかで協力的な人間であることを前提とした複雑で高度化された現代社会において「あれ、おかしいのは私、それとも……」と思うのは、誰にでもあることでしょう。そんなシーンで自分の心身の状態がどうなっているかを客観的に把握しておくことはとても重要だと感じます。

 

例えば、なにかイヤなことあったとき、それにとても傷ついた場合、心身が落ち込んだ状態のときであれば、いまは心身の状態が悪いから気になるだけだと考えることもできます。逆に心身の状態が非常に良好なときに、とても傷つけられたとすれば、おかしいのは相手のほうがなのだから気にすることはないといった考え方をすることもできます。

「Zepp」アプリの睡眠の項目にある睡眠スコア。睡眠スコアが上がるようにお酒を飲まないといった努力をしたくなるのが不思議なところ。

自分の心身の状態の客観値を知っていると、筆者は生きているのがとてもラクに感じます。現在の状態の自分をどう扱ってあげるべきかを客観的に考えられるので、セルフコントロールも劇的にラクになるのです。結果、穏やかに気持ちよく過ごせます。

 

ただし、これらの情報を自分自身だけで楽しんでいるうちは、非常におもしろいのですが、さらにもう一歩進んで考えるとちょっと怖くなってきます。これらの個人的な心身のデータがインターネットを経由してビッグデータ化し、AIによる評価・選別されるようになる近未来を想像してしまうのです。

単なる運動記録も、そのほかのさまざまなデータを紐付けられてビッグデータ化すると、まったく違った価値を持つことが筆者には恐ろしいのです。

例えば、レディネススコアの低い日は出社禁止でテレワークとか、睡眠スコアや運動スコアからの余命診断とか、心身データの計測・提出が条件の生命保険とか、より高度化された管理社会への新しい扉が開いてるような恐怖を感じます。

 

ある意味、そんなSFチックな恐怖を感じるほど「Amazfit Helio Ring」は高性能でおもしろい。筆者はもう「Amazfit Helio Ring」を手放せず、心身データの数値化、見える化をやめることができません。2024年のベストアイテムといえるほどおすすめです。

 

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<公式サイト>amazfit https://www.amazfit.jp/

 

 

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齋藤千歳(フォトグラファーライター)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。北海道の美しい風景や魅力を発信できればと活動中。

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