毎日使っていても使い方で悩むのがスマートフォンである。ここでは、画面のタッチの仕方から快適に使うためのコツまで、スマホを扱うための基本的なノウハウを伝授しよう。
画面を押してもうまく反応しない! タッチ操作も苦手だ
スマホでは、画面(アイコン)にほんの一瞬軽く触れる「タップ」と、約1秒以上押し続ける「長押し」は、異なる操作として認識される。初心者の場合、無意識に長押ししてしまう傾向が強いため、これが誤操作を招くことが多いようだ。
タップ操作をする場合には、画面に指が触れたらすぐに離すようにしてみよう。タップに慣れたら、画面を2回タップする「ダブルタップ」など、ほかの操作にもチャレンジしよう。
タップ操作をマスターしたら、今度は「長押し」を覚えよう。操作のコツは、画面に指が触れたら密着状態を維持すること。そのまま指をスライドさせれば「ドラッグ」、指を素早く動かして離すと「スワイプ」操作となる。ドラッグはアイコンの移動、スワイプは画面スクロールなどで必須となるので、正しい操作方法をしっかり身につけよう。
利き手の人差し指で確実に操作しよう
使うたびに長いパスワードを入れなければならないのが手間だ……
パスワード入力がめんどうなら、指紋や顔、虹彩といった生体認証機能が使える端末を利用するのがベスト。iPhoneはもちろん、最近はAndroidでも最新機種であれば、生体認証機能が備わっている場合が多いので、パスコード代わりに積極的に活用するといいだろう。
生体認証機能が非搭載のモデルなら、パスコードを簡略化する手もある。iPhoneでは、「設定」の「Touch IDとパスコード」から6桁のパスコードを4桁に短縮可能だ。
一方、Androidなら「Smart Lock」機能を使えば、任意の場所にいるときや、スマホに連係している端末が手元にある場合のみ、スマホの画面ロックを自動解除することができる。
iPhoneのパスワードの桁数を減らせる
スマホに指紋を登録したけど、反応がよくなくてイライラさせられる!
指紋認証は、手荒れが生じると精度が極端に落ちる場合が多い。これは、皮膚が微妙に変化した指先を、センサーが登録時とは「別物」として判断してしまうためだ。
こうした認証ミスを回避するには古い指紋データをすべて削除し、新たに登録し直したほうがいい。また、冬場は乾燥肌が原因の認証ミスが起こる場合もあるので、保湿クリームなどで指先のケアを行うといい。
スマホの電源をオフにするにはどうしたらいい?
特段の事情がないかぎり、スマホでは電源をオフにする必要はない。使用しないときは、端末によって名称は異なるが、筐体の側面などにある「スリープ」ボタンを押して、画面を消灯させるだけで十分だ。
どうしても電源をオフにしたいときは、ほとんどの場合、スリープボタンを長押しして「電源オフ」「電源を切る」などの項目を実行すればOKだ。
画面を明るく調節する方法は? 屋外では何が表示されているかわからない!
最近のスマホは、画面の明るさの自動調節機能が備わっており、暗い場所では輝度が下がり、明るい場所では輝度が上がるようになっている。ただし、何らかの理由で輝度の基準値が下がっていると、明るい場所でも画面が見えにくい場合がある。
そんなときは、輝度を手動で上げればOK。iPhoneは「コントロールセンター」、Androidは「通知バー」から変更可能だ。
ほんの数十秒で画面が消えてしまう!
無操作時に画面が消灯するまでの時間は、iPhone、Androidともに設定で変更が可能。
iPhoneでは「設定」の「画面表示と明るさ」にある「自動ロック」から画面オフまでの時間を7段階から選べる。
一方、Androidは端末によって若干操作は異なるが、「設定」のディスプレイ項目から画面オフまでの時間を変更できる。
「マナーモードにして」といわれるけど、できない!
「マナーモード」とは、着信音と通知音を無効化するという機能だ。携帯電話でも同様の機能があるが、基本的にはそれと同じと考えればいい。端末の電源をオフにしてもいいのだが、当然、その間の着信は不可となるため、大事な用件などを見逃すリスクが高くなる。
マナーモードは、着信音が鳴らないだけで、そのほかの機能はすべて有効。着信や通知の履歴もすべて残るので、どんな連絡があったのか問題なく把握できる。
そんな便利なマナーモードは、当然、利用頻度も高いだけあって、すぐにオン・オフできるように配慮されている場合が多い。
例えば、iPhoneなら、左側面のサイレントスイッチをオンにするだけで直ちに利用可能。Androidでは、通知領域にあるサウンド関連のアイコンからマナーモードを起動できる場合が多い。
どの端末でも簡単にマナーモードにできる
アプリやカメラの起動がだんだんと遅くなってきている気がする……
スマホの動作速度は、「CPU」や「メモリー」などのスペックに大きく依存する。そのため、低スペックなスマホでは、複数のアプリを立ち上げていると、性能が追いつかず動作が遅くなることがある。
根本的な解決は難しいが、使わないアプリは終了させるなどしてメモリーをこまめに解放することで、ある程度まで動作を改善できる可能性もある。
買ったときと比べて、バッテリーの消耗が早いような気がする……
バッテリーは消耗品ゆえ、長期間使っていると経年劣化により使える容量が減っていく。利用頻度にもよるが、利用期間が2年以上ならバッテリー交換も前向きに検討すべきだ。
一方、新品同様なのに消耗が激しい場合は、常駐しているアプリに問題がある可能性もある。こうしたときは、常駐系のアプリをいったん全削除してから、バッテリーのもちを再度確認するといいだろう。
本体がやたら熱いんだけど、大丈夫?
複数のアプリを起動するなどして、スマホに高い負荷を掛けていると、本体が非常に熱くなる場合がある。その多くは、正常な挙動の範囲内といえるが、過度の発熱は故障の原因になりかねない。
発熱が気になるときは、使わないアプリは強制終了するようにして、余計な負荷はなるべく抑えるように心掛けよう。また、充電しながらのスマホ利用も発熱の原因となるので、控えたほうが無難だ。
心当たりがないのに発熱する場合は、バッテリー異常の可能性もある。利用を直ちにやめて、メーカーのサポートに相談しよう。
解説/篠原義夫(ガジェットライター)