ますます数多くの機種が発売されているドラレコだが、どれを選んだらいいのか迷ってしまう人も多いだろう。そこで、主要メーカーの注目モデルを実走チェックしてみた。東京・お台場近辺を中心に、昼と夜に分けて走行し、映像を記録。また、明暗差の大きい場所での能力をチェックするため、トンネル内の走行も含めた。今回は、パイオニアである。
リアカメラやフィルターなどシステムが充実
パイオニア
ND-DVR30
実売価格例:2万2350円

カーエレクトロニクスの大手、パイオニアの最上位モデル。約300万画素のセンサーでフルHD超えの高画質記録を実現した。あ
急な明るさの変化にも対応できるWDRを搭載。別売カメラを組み合わせる「ダブルレコーディング機能」により車両後方や車室内の同時撮影に対応。危険な挙動を検知すると警告音を発する機能も備えた。
後方や車内用カメラを増設し、同時記録が可能
本機は、別売カメラとの組み合わせにより、前方に加えて、車両後方あるいは車室内の映像を同時に録画できるのが特徴。増設用カメラはVGA(640ドット×480ドット)画質となるが、内容の確認には十分なレベルだった。後方に取り付ければ、あおり運転対策にも効果を発揮するはずだ。
また、レンズ部にはガラスによる反射を抑える別売の偏光フィルターを装着可能。特に、最近の車両はフロントガラスの傾斜がきつくなっているため、効果を発揮してくれそうだ。
撮影した映像は、対向車のナンバーがしっかりと確認でき、画角は対角132度とまずまずで、フロントウインドウいっぱいをとらえることはできる。ただ、映像記録でのレンジはそれほど広くはない。輝度差があると白飛びしやすく、夜間では、ライトを照射するとナンバーが読み取れなくなってしまった。
使い勝手は良好だ。
モニターの下部にあるボタンに合わせて操作ガイドが表示され、メニューの階層もわかりやすい構成となっている。
静止画撮影は、録画中でもワンタッチで可能。ここぞというシーンを記録保存する場合も、本体右側にある専用ボタンを押すだけで済む。急加速/減速や急ハンドルなど危険な行為を検出すると警告とともに自動記録。付属するmicroSDカードの容量が8Gバイトと少ないのが残念。
●設置性

取り付け用ブラケットは角度調整がかなり硬めで、アングル調整でやや苦労しそう。電源ケーブルは本体に接続するタイプだ
●日中画質

十分な解像度で周辺を鮮明にとらえ、色合いも自然な雰囲気。輝度差があると、白飛びが発生しがちだった。
●夜間画質

ノイズも少なく夜景をスッキリと再現していた。ライトを照射した部分は白飛びがちで、レンジ幅はそれほど広くない。
●操作性

画面は小さめだがわかりやすい操作系で、すぐに使いこなせそう。静止画や手動録画もワンタッチで可能。
●付加機能
同社製品向けリアカメラ(実売価格例9890円)を追加することで、車両後方の映像を同時記録可能。
記録解像度:2304×1296 画角対角:132度 記録メディア:microSD8GB付属 モニター:2.4型
解説/会田 肇 (自動車評論家)
※価格は記事制作時のものです。