わが子が一生懸命頑張った運動会。お父さんが、ビデオカメラで必死の思いで撮ったわが子の雄姿は、ずっと大切に保存しておきたいもの。それにはビデオカメラに入れたままではNG。パソコン、外付けHDD、クラウドサービスを活用しよう。
メディアはいろいろあるが、USBでの接続が基本
ビデオカメラはデジタル記録が登場して以降、DVテープ、SDカード、8センチDVD、8センチBDなどなど、さまざまな記録メディアが登場した。しかし、徐々にメディアに記録する機種が減り、内蔵メモリーに記録するスタイルが主流となってきている。
現在は、フルHDも4Kも撮れるという機種が主流で、フルHDと4Kでは、データの形式が異なるが、記録するのは同じ内蔵メモリー。この場合も、記録された動画データを外部に出さないと「保存」したことにはならないので、外部へのコピー作業が必要となる。なお、フルHDでも4Kでも、コピー作業の方法は同じで、データ形式の違いを意識する必要はない。
コピーするには、まずUSBケーブルでビデオカメラをパソコンに接続。すると、操作リストが表示されるので、そこで転送(インポート)操作を選ぶ。転送ウィザードが起動するので、その指示に従って転送する動画を選択し、実行すればいい。転送先は、標準では「ピクチャ」フォルダーだが、変更も可能なので、「ビデオ」フォルダーに転送するといいだろう。
パソコンの内蔵HDD(「ビデオ」フォルダー)に転送できたら、エクスプローラーを使い、外付けHDDにコピーする。この外付けHDDが最終的な保存先となる。
●取り込みイメージ
(1)パソコンとUSB接続
(2)パソコンにコピー
(3)映像を確認
(4)外付けHDDにコピー
なお、最近のUSB HDDには、パソコンを経由せず、ダイレクトにビデオカメラの動画をコピーできる製品もある。パナソニックやソニーの製品情報サイトには、ダイレクト転送に対応するUSB HDDのリストが公開されているので、購入時の参考にしてほしい。
■4K映像もダイレクトに記録可能
外付ハードディスク
HDCZ-UT2WB
カメラからパソコンにデータを移し、さらにクラウドにバックアップ
デジタルビデオカメラの映像も、スマホやデジカメと同様に、外付けHDDに加え、バックアップ先としてクラウドサービスを利用したい。
●取り込みイメージ
しかし、動画ファイルは静止画に比べて容量が大きいので、クラウド各社の無料提供容量では心もとない。有料プランの契約をするのがおすすめだ。
例えば、「OneDrive」は、1Tバイトで1274円/月、「Googleドライブ」は、1Tバイトで1300円/月となる。1Tバイトあれば、64Gバイト(一般的なビデオカメラの内蔵メモリー容量)の約15倍となるので、4K動画でも20〜30時間程度が保存できる計算となる。当面はこれで大丈夫だろう。
操作としては、契約したクラウドストレージに、パソコンのブラウザーでアクセスし、保存したい動画ファイルをアップロードすればいい。
■動画ファイルをクラウドにアップロード
ソニー、パナソニックのBDレコーダーなら4K動画もBD化できる
●取り込みイメージ
昨年夏以降に発売されたソニーとパナソニックのBDレコーダーは、自社のビデオカメラをUSBで接続して、動画データ(フルHD/4K)をレコーダーのHDDに転送可能。また、HDDにコピーした動画データを、BDメディアに書き込むこともできる。
ただし、フルHDの動画(AVCHD形式)の場合は、BDプレーヤーで再生できるビデオディスクとして書き込まれるが、4K動画は、プレーヤー/レコーダーで再生できないデータディスクとなり、再生したい場合は、レコーダーのHDDに書き戻す必要がある。
BDメディアは、読み取り面がハードコート処理されているので、多少擦った程度では傷つかず、保存に向いている。また、データディスクはパソコンで読み込めるので、パソコン経由で外付けHDDにコピーすることもできる。
■USB経由で転送する
■HDDからBDにコピー
解説/福多利夫(フリーライター)
※価格は記事制作時のものです。