イヤホンにとって重要なパーツがイヤピースだ。シリコンやウレタンなどの素材によっても、音質が大幅に変わる。またとことん高音質をねらうなら有線のヘッドホンやイヤホンを選びたい。
イヤピースや素材の変更でイヤホンはいい音が聞ける
イヤホンにとって重要なパーツがイヤピースだ。外部への音漏れの大小を左右するだけでなく、直接肌に触れる部分だけに、音質への影響も大きい。基本は耳穴にぴったりフィットするイヤピースを使うこと。装着時、すき間がなければ低音が逃げず、音漏れも少なく、明瞭度の高いワイドレンジのサウンドが楽しめる。
素材によっても、音質が大幅に変わる。最も一般的なのがシリコン。柔らかいので耳に無理なくフィットして、音の癖も少ない。音質的におすすめなのが、ウレタンなどの低反発素材。ギュッと圧縮して耳穴に装着すると、徐々に元の大きさに戻り、耳の中でしっかりと密着する。遮音性、音漏れともに有利で、抑えの効いた厚みのあるサウンドが得られる。
また、最近ではイヤピースだけでなく、ケーブルを交換できる機種も増えてきた。最も一般的なMMCX接続なら、選択肢も豊富なので、付け替えてみるのも楽しい。
■イヤピースを替えるだけで高音質に
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イヤピースはシリコン素材が一般的だが、抑えの効いた厚みのある音が得られるウレタン素材もおもしろい。いろいろと付け替えて試してみよう。
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従来は交換が難しかったイヤホンタイプのケーブルも、MMCX端子などにより、交換が可能な機種が増えている。
とことん高音質をねらうなら有線のヘッドホンやイヤホンを選ぼう
ヘッドホン、イヤホンを問わず、とことん音質重視で選ぶのならば、ワイヤード(有線)型で決まりだ。
今回は、同じプレーヤーでワイヤレス(エレコム・LBT-HPC1000MPGD)とワイヤードを聴き比べてみた。まず、イヤホンではサーモスのEPT-700。ワイヤレスもLDACではかなりいい勝負をするが、聴き比べていくと、やはりケーブル接続のほうが総じて中低域が厚く、アタックの張り出しも強い。続いて、ヘッドホンでは同じくサーモスのHPT-700。全帯域にわたって気持ちよく吹き上がり、実に軽やか。空気の動きまでを鮮明に感じさせるようなレスポンスの素早さが印象に残った。
また、ワイヤードでは、従来のアンバランス接続に対し、バランス接続タイプのケーブルに付け替えられる機種も増えている。バランス接続では、音質の傾向が変わり、より豊かな音場が楽しめる。
■音質重視ならワイヤードがおすすめ
サーモス
HPT-700
実売価格例:5万4000円
サーモス
EPT-700
実売価格例:5万2920円
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真空魔法びんの老舗メーカー、サーモスが手がけるオーディオブランド、VECLOS。真空二重構造のエンクロージャーが特徴的だ。
ソニー
XBA-N3BP
実売価格例:3万1200円
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ソニーのXBA-N3BPは、バランス接続のケーブルがセットになっている。プレーヤー側の端子は複数の規格があり、適合したものを選ぶ必要ある。
解説/藤原陽祐(AV評論家)
※価格は記事制作時のものです。