4Kテレビの選び方は、内蔵チューナーに注目。4Kチューナーが1基だけのシングル仕様と裏番組を録画できる2基装備のダブル仕様が存在する。ただ、現段階で4K放送の民放キー局はほぼ、2K BSのサイマル(同時)放送なので、地上/BS/110度CSチューナーの数にこだわりたい。また、HDRの種類にも注意したい。
4Kテレビを選ぶポイントをもっと詳しく教えて!
地デジ全録やタイムシフト対応など、録画機能も重要
まず、内蔵チューナーの構成に注目したい。4Kチューナー内蔵タイプでも、1基だけのシングル仕様と2基装備のダブル仕様が存在し、4K番組の視聴中に裏番組を録画(外付けHDD)できるのは後者のみ。
ただ、現段階で4K放送の民放キー局はほぼ、2K BSのサイマル(同時)放送で、ピュア4K番組(4K収録番組)は数えるほどしかない。となると、4Kチューナーは内蔵していればよしとし、地上/BS/110度CSチューナーの数にこだわりたい。
ねらい目は、3チューナー以上の内蔵タイプ。これなら地デジを見ながら裏番組のダブル録画が可能で、見たい番組をあきらめることはまずない。
2Kも4Kに変換して高画質化
さらに、画質にも注意したい。一般的に、4Kテレビは2Kテレビよりも画質がいいと思われがちだが、これは全機種に当てはまるわけではない。4Kテレビで地デジやBSを見る場合、2Kから4Kへの解像度変換が不可欠で、そのよしあしが画質を大きく左右するからだ。
HDRの種類にも注意
また、HDRについても、さまざまな規格が存在しており、中には新4K衛星放送で必須のHLGに対応していないモデルもあるので、注意したい。
HDR10 | UHD BDで採用されたHDRの標準規格。 |
HDR10+ | パナソニック、サムスン、20世紀フォックスが制定したHDR10の拡張規格。 4K動画配信などで採用されている。 |
HLG | NHKと英BBCが開発した放送向けのHDR。新4K8K衛星放送で採用されている。 |
Dolby Vision |
米ドルビーが開発。ハリウッド映画や4K動画配信などで採用される。 |
リモコン操作や音声検索にも注目
このほか、本体の大きさや重さ、リモコンの使いやすさ、あるいは音声検索のしやすさなど、チェック項目は少なくない。
特に、本体サイズはないがしろにされがちだが、製品によって設置条件が異なるため、購入前に、自宅のテレビ台や、置き場所に無理なく収まるかどうか、確認しよう。特に、70V型以上は、慎重を期したい。
解説/藤原陽祐(AV評論家)イラスト/中山昭(絵仕事 界屋)