「ケルヒャー FC 3d」は床拭き掃除機。テストした結果、重労働で時間のかかる床拭き掃除が驚くほどスイスイできた。ローラーや水タンク、汚水タンクのセッティングも簡単。水をしみ込ませたローラーで、床を拭いていく方式だから、常にきれいな水で拭き掃除ができるのが特徴だ。
今回のテストアイテムはこちらケルヒャーFC 3d
実売価格例:4万2330円
●プロフィール
高圧洗浄機やスチームクリーナーで有名なケルヒャーから、新しいスタイルの掃除機が登場した。強力に回転するローラーを武器に、床の拭き掃除をスピーディに実施。水を循環させる独自システムにも、注目が集まる。
SPEC
●清掃幅/300mm●給水タンク容量/360mL●汚水タンク容量/140mL●充電時間/約4時間●連続使用時間/約20分●サイズ/幅226mm×高さ1170mm×奥行き305mm●重量/2.5kg
常にきれいな水で拭き掃除ができる
家庭のフローリング普及率上昇に伴い、ニーズの高まっている床拭き掃除機。
ロボット型やスチームタイプなど、さまざまな製品が発売されているが、本機は、水をしみ込ませたローラーで、床を拭いていく方式。特徴的なのは、常にきれいな水で拭き掃除できるところだ。
給水タンクからローラーへ規則的に水を供給し、ローラーで拭き取った汚れは、ヘッド内部のブレードでこすり取って回収。
汚水は、タンクにたまるようになっている。この方式は、ジュースなどの液体をこぼしたときにも有効で、ぞうきんのように汚れやベタつきを広げることなく吸い取れ、被害を最小限に抑えることが可能だ。
ローラーは1分間に500回転するため、力を入れてこすらなくてもきれいにできる。ローラーによる推進力も高く、スイッチを入れると強力な自走式ヘッドのように前進。8畳の部屋が、4分弱で掃除でき、拭いたあとは床がサラサラになった。短時間で効率的に仕上げられ、いろいろな意味で気持ちがいい。
■水の供給と回収をする
■汚水も捨てやすい
ローラーのメンテ方法に工夫が欲しい
操作性も良好で、手首の返しでヘッドがスムーズに左右へと動く。ヘッドはフラットになるため、ラックの下などの狭いスペースにも対応。
グリップ部には立てかけ用のゴムが付いており、掃除を中断するときに重宝した。使い勝手がよく、掃除機として、作りが丁寧な印象だ。
ただ、一つ残念なのが、ローラーのメンテナンス性。タオル部分が外せず、硬いロールごとこすり洗いをして、しごくように水切りをしなければならないのだ。
思い切りしぼれないので、乾くまでに時間がかかってしまう。衛生面にも影響するので、ここはもう一歩、工夫が欲しかった。
おすすめ度…A-
ヘッドの動きがスムーズ。使い勝手も良好で、効率よく掃除ができる
ココが〇
重労働で時間のかかる床拭き掃除が、驚くほどスイスイできる。ローラーや水タンク、汚水タンクのセッティングも簡単で使いやすい。
ココが×
ローラーが洗いづらく、乾きにくい。推進力がパワフルなので、力の弱い人はハードに感じるかも。可能なら、回転数を抑えたモードも欲しい。
※文中の「オススメ度」は、「A+」から「C-」までの9段階評価になっています。
文/諏訪圭伊子 (フリーライター)
※価格は記事作成時のものです。