2019年から資本や業務提携が相次ぎ、主要な共通ポイントサービスは、すべてキャリアが運営にかかわる形となった。スマホ決済も、老舗のサービスOrigamiがメルペイに吸収されるなど、再編が進み、大手キャリアがその主役を担うのは間違いない。
ドコモ×メルペイ、au×Ponta…スマホ決済は再編の時代に!
スマホの大手キャリアによる、業務や資本提携の動きが活発だ。2020年2月にはNTTドコモとメルカリ/メルペイが業務提携を発表。
5月からドコモのdアカウントとメルカリIDが連係し、メルカリでの買い物でdポイントがたまり、dポイントでの支払いにも対応する。
同時に、スマホ決済の「d払い」と「メルペイ」も連係し、相互利用が可能になる予定だ。
2019年末には、KDDIとPontaを手がけるロイヤリティ マーケティングも提携を発表。
5月には、auのポイントサービスがPontaに統合されるという。KDDIの高橋誠社長は、「何とかペイというものは、ポイントを発行する仕組みが連係していないと生き残れない。
通信会社はポイントの仕組みがあるので、それを連係していくことが強みになる」と語る。
大手キャリアの強みは、毎月、通信料金の支払いに対して発生するポイントをスマホ決済サービスの原資として、街中で支払いに使ってもらえる点だ。
現在、dポイントや楽天スーパーポイントは、街中での支払いに対してもポイントが発生する。
KDDIも同様にポイントを生み出すために、すでにポイントサービスを提供しているPontaと提携したというわけだ。
さらに2019年、ソフトバンクグループであるヤフーの親会社とLINEが経営統合を発表。
スマホ決済トップのPayPayとLINE Payも、統合される可能性がある。ソフトバンクの宮内謙社長は、「相当、大きなシナジーを出せるのではないか。いろいろとおもしろいことができる」と期待を持たせる。
携帯電話キャリア(グループ含む)のスマホ決済&ポイントサービス
2019年から資本や業務提携が相次ぎ、主要な共通ポイントサービスは、すべてキャリアが運営にかかわる形となる。
スマホ決済も、老舗のサービスOrigamiがメルペイに吸収されるなど、再編が進み、大手キャリアがその主役を担うのは間違いない。
一時期、乱立状態だったスマホ決済は、キャリア主導による再編・統合の時代に突入することになりそうだ。
文/石川温(ジャーナリスト)