【部屋の隅に置けるデザイン】日立の空気清浄機「EP-VF500R」のココがスゴイ!

空調家電

デザイン面での大きな特徴は、フロントカバーを水平のラインで覆っているところ。本体正面に空気の吸入口があることを感じさせず、ミニマムなデザインでまとめたプロダクトデザイナーの深澤氏はすごい。本機は部屋の隅に置けるように、通常のボックス形状ではなく、背面を部屋の90度角にピッタリと置けるよう、上面から見て台形のような形状だ。

今回のスゴ腕家電ファイル
空気清浄機 EP-VF500R

「しまった!」金田一耕助のように思わず駆け出し、そのまま飲み屋に駆け込み、勢いよく話したくなる!そんな事件な製品を毎月ファイリング。その事件性を“スゴ腕”家電探偵こと滝田勝紀が丹念に捜査して暴く!

解説者のプロフィール
滝田勝紀(たきた・まさき)
クリエイティブ・エディター&プロデューサーで、家電スペシャリストとして「All About」の家電ガイドを務める。30代男性向けのオフを充実させる電子雑誌『ds』編集長に就任。ドイツで開催される「IFA」ほか、海外展示会取材経験も豊富。

今回の事件家電ファイル
日立グローバルライフソリューションズ
「EP-VF500R」

実売価格例:9万9000円

プロダクトデザイナー・深澤直人氏とコラボレーションし、空間との調和を高めたデザインが特徴。2019年3月に本格始動した「Hitachi meets design PROJECT」第1弾製品。PM2.5などの問題から空気清浄機ニーズが高い地域で先行販売していたものが日本に逆上陸。

上部

高機能さをミニマムに包み込む これこそ理想のデザイン空気清浄機だ

かつて某イベントで「道具は”壁に寄っていくもの”と”体に近づいていくもの”の二つに分かれる傾向がある」と、プロダクトデザイナーの深澤直人氏が語っていた。家電も当然道具であり、その範疇である。実際に今回、氏がデザインした空気清浄機は、壁際どころか、まさに今、子供たちの間で大流行している”すみっコぐらし“だ。

すみっコぐらしとは?
すみっこが落ちつくちょっぴりネガティブなキャラクターたちの物語。さむがりの“しろくま”や、自信がない“ぺんぎん?”、食べ残し(!?)の“とんかつ”など、子供たちに大人気で、映画化もされている。

昨今の、空気清浄機は360度効率よく吸排気をすることを考え、部屋の中央に置くことが推奨されるものも増えている。だが、本機は部屋の隅に置けるように、通常のボックス形状ではなく、背面を部屋の90度角にピッタリと置けるよう、上面から見て台形のような形状に仕上げた。

おそらく、これにより部屋の角特有のデッドスペースがなくなり、狭小な日本の住宅スペースを効率的に使えることはもちろん、空気やホコリが対流しがちな場所、つまり、淀みがちな部屋の角に空気清浄機を置くことで、より効果的に空気中の汚れを吸い集めることができるようになる、ということだろう。

フロントカバーを水平のラインで覆っているところも、デザイン面での大きな特徴。本体正面に空気の吸入口があることを感じさせずに、ミニマムなデザインでまとめているのは、さすがは深澤氏。汚れた空気を強力に吸い込むことを示唆しながらも、一つのテクスチャーのように仕上げたことで、必要以上にデザイン的な主張はしない。このバランス感覚は秀逸だ。

ココが事件だ!
プロダクトデザイナー深澤直人氏がデザイン
家電や家具、インテリアに至るまで手がける、国際的にも著名なプロダクトデザイナー。英国王室芸術協会の称号を授与されるなど受賞歴多数。2018年、「イサム・ノグチ賞」を受賞している。

ココが事件だ!
背面が部屋の角にピッタリとフィット

部屋の角にピッタリとフィットさせることで、角からきれいに空気を対流させて、効率的に空気中の汚れを素早く取り去ることができる。その形状で、配置と機能をしっかり具体化する。

ココが事件だ!
各種デザイン賞を受賞した調和的デザイン

グッドデザイン賞やIFデザインアワードなど、著名なデザイン賞を複数受賞。見た目だけでなく、適用床面積は51畳で、アレルオフ微細じんHEPAフィルター、脱臭フィルターを備える本格派だ。

日立
空気清浄機 深澤直人氏デザイン
EP-VF500R
▼日本を代表する世界的デザイナーの深澤直人氏がデザインした空気清浄機。▼2019年グッドデザイン賞ベスト100を受賞。▼本体サイズ:高さ657×幅450×奥行280mm/本体重量:11.5kg▼消費電力:6~70W(低~ターボ)/運転音:15~54 dB(低~ターボ)▼適用床面積:~51畳(8畳清浄約6分)/風量:12.0㎥/分(ターボ時)▼集じん率:約99.97%(高性能抗菌HEPAフィルター搭載)(Amazon)

※価格は記事作成時のものです。

解説/滝田勝紀

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特選街web編集部

1979年に創刊された老舗商品情報誌「特選街」(マキノ出版)を起源とし、のちにウェブマガジン「特選街web」として生活に役立つ商品情報を発信。2023年6月よりブティック社が運営を引き継ぎ、同年7月に新編集部でリスタート。

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