新型コロナウイルスの影響により、外出を自粛する人が増えてきました。そこで浮かび上がってきたのが、自宅のネット環境をどうするかという問題。時間をつぶすにしても、テレワーク・在宅勤務をするにしても、家にWi-Fiがないと困ることが多いです。そこで本記事では、工事不要で利用できるモバイルWi-Fi「UQ WiMAX(WiMAX2+)」について、ユーザー目線で解説します。基本的なスペックから、どのような用途までなら活用できるのかなど、「家にWi-Fiがなくて困っている」「手軽に使えるWi-Fiが知りたい」という人はぜひ参考にしてください。
UQ WiMAX(WiMAX2+)の基本情報
UQ WiMAX(WiMAX2+)とは、UQが展開しているモバイルWi-Fiサービスです。専用端末のルーターをレンタルすることでWi-Fiを利用でき、具体的なサービス名は「ギガ放題プラン」になります。
サービス名 | ギガ放題プラン |
月額料金 | 3,880円~ |
WiMAX2+の通信量制限 | なし |
LTE | 毎月7GBまで |
契約年数 | 2年 |
他にも、スマホとセットでUQ WiMAX(WiMAX2+)を利用できるプランもありますが、今回は「ギガ放題プラン」をメインに解説するのでご了承ください。
UQ WiMAX(WiMAX2+)のメリット4つをユーザー目線で解説
ここでは、UQ WiMAX(WiMAX2+)ユーザーの私が感じている4つのメリットについて解説します。
スマホの速度制限対策になる
UQ WiMAX(WiMAX2+)の最大のメリットは、何といってもスマホの速度制限対策です。一般的なスマホの場合、通信量が毎月数GB程度しか用意されていません。実際に、私が契約しているワイモバイルのプランでは、毎月5GBを超えると月末まで通信速度が遅くなります。
しかし、UQ WiMAX(WiMAX2+)なら、ほぼ無制限でWi-Fiを利用することが可能です。具体的には、「ギガ放題プラン」で契約した場合、月間データ量による速度制限がありません。(混雑回避のために、3日間で10GB以上利用すると速度制限がかかりますが、YouTubeを問題なく視聴できるレベルです)
「月の初めに速度制限がかかってしまった」「YouTubeで動画を再生したまま寝落ちしてしまった」といった場合でも、UQ WiMAX(WiMAX2+)があればネットを楽しめます。
光回線のような工事が不要
光回線の工事では、原則立会いを求められるケースが多いです。平日は会社で働いている人にとって、土日の工事日程が空いていない場合、Wi-Fiが開通するまでかなりの時間がかかります。さらに、賃貸物件の場合、管理会社から工事の許可が下りないこともあるので注意が必要です。
UQ WiMAX(WiMAX2+)はモバイルWi-Fiなので、光回線のような工事が必要ありません。申し込みをして、端末が手に入ればすぐに利用することができます。(私は直接UQの店舗で申し込みをしたので、当日から利用できました)
外出先でもWi-Fiが利用できる
外出先でWi-Fiが利用できるのも、UQ WiMAX(WiMAX2+)のメリットです。具体的には、対応エリア内が設定されており、その範囲内ならWi-Fiを利用できます。
ただ、実際に利用してみて、山間部など都心から離れた場所はエリア外になる可能性が高いことが分かりました。例えば、長距離バスで移動したり、新幹線でトンネル部分に入ったりすると、UQ WiMAX(WiMAX2+)でも圏外になります。
繁華街や住宅地といった場所では、問題なくWi-Fiを利用できたので、UQ WiMAX(WiMAX2+)を検討中の方は参考にしてください。
サポート体制がしっかりしている
個人的に注目してほしいメリットが、UQ WiMAX(WiMAX2+)を展開している「UQ」の丁寧なカスタマーサポートです。具体的には、毎日9:00~21:00の間は電話での受付を行っており、年中無休で応対してくれます。
※1~2か月前に、UQ WiMAX(WiMAX2+)の料金を支払い忘れてWi-Fiが止まってしまったのですが、電話窓口のスタッフがすぐに対応してくれて、未納分を精算した数時間後には再度使えるようになりました。
電話がつながらなかったり、担当をたらいまわしにされたりといった評判のあるWi-Fi業者がある中、UQ WiMAX(WiMAX2+)のサポート体制は非常に優秀です。
UQ WiMAX(WiMAX2+)のデメリット3つをユーザー目線で解説
ここでは、UQ WiMAX(WiMAX2+)を利用してみて感じた3つのデメリットを解説します。
通信速度はそこまで速くない
他のメディアやサイトでは「速い」と評判のUQ WiMAX(WiMAX2+)ですが、実際はそこまでスピードが出ません。
上記の画像は、関東圏に住んでいる私が、2020年4月23日の15時23分頃に計測した数値です。下り(ダウンロード)速度が16Mbps、上り(アップロード)速度が2.8Mbpsとなっています。公式サイトでは下り最大440Mbpsと表記されていますが、その数値を大幅に下回る結果です。
なぜ表記より通信速度が遅くなるのかというと、UQ WiMAX(WiMAX2+)はベストエフォート型だからという理由になります。具体的には、公式サイトの数値は「最も好条件がそろった場合の、理論上の最速値」になるので、実際の通信速度と差が出てしまうのです。
ただ、そこまで速くないとは言っても、ネットサーフィンやYouTubeに不自由することはありません。しかし、上り速度は遅いので、動画や画像をアップロードする際は注意してください。
光回線より月額料金が高い
UQ WiMAX(WiMAX2+)の月額料金は、「ギガ放題プラン」の場合3880円です。ソネット光やNURO光など、毎月3000円以下で利用できる光回線もあるので、あまりお得な料金プランではありません。
「光回線は工事費が別途必要なのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、上記2社は工事費を実質無料にすることができます。つまり、トータルでかかる費用を比較するとUQ WiMAX(WiMAX2+)よりも光回線の方が安くなる可能性が高いです。
実際の通信速度も、UQ WiMAX(WiMAX2+)より光回線の方が速いので、「すぐにWi-Fiを利用したいのか」「お得にWi-Fiを利用したいのか」といった基準を明確にし、どのサービスと契約するかを決める必要があります。
在宅勤務には向いていない
UQ WiMAX(WiMAX2+)は仕事用のWi-Fiとしての運用、特に在宅勤務には向いていません。ビデオ通話などを積極的に利用すると、すぐに3日で10GBという制限を突破してしまうからです。
YouTube(HD画質) | 1時間で1GB |
ビデオ通話(スカイプ) | 1時間で250MB |
Webサイトの閲覧 | 1ページで1.8MB |
上記表はあくまで一例にすぎませんが、大体このくらいだと認識してください。つまり、仕事終わりにYouTubeを視聴したり、ネットサーフィンをしたりする分には、UQ WiMAX(WiMAX2+)でも十分なスペックです。
しかし、ミーティングなどで長時間ビデオ通話をする場合は、予想以上に通信量を消費してしまいます。特に在宅勤務の場合、ネット環境をUQ WiMAX(WiMAX2+)だけに頼ってしまうと、すぐに3日で10GBの制限に引っかかるので注意して下さい。
UQ WiMAX(WiMAX2+)はプライベートでの利用に最適
ユーザー目線でメリットとデメリットを比較した結果、UQ WiMAX(WiMAX2+)はプライベートでの利用に最適ということが分かりました。
【結論】
- プライベートでの利用:工事不要かつ実質無制限で利用できるので最適
- 仕事での利用:3日で10GBの制限が意外ときついので、在宅勤務には向いていない
新型コロナウイルスの影響により、外出自粛や在宅勤務を実施している人が増えています。UQ WiMAX(WiMAX2+)も万能なサービスではないので、プライベート用なのか、仕事用なのか、用途をはっきりとさせたうえで契約しましょう。
また、今後の政府の方針によっては、現在のような状態が長引く可能性も高いです。自宅にいる時間が増えると判明した人は、モバイルWi-Fiよりも光回線をおすすめします。
◆平本良太
クレジットカードやキャッシュレス決済の最新情報に明るいWebライター。ファッションやグルメを中心にトレンド記事も手がける。