【Web会議のカメラ問題】おすすめアプリは「iVCam」スマホ(iPhone)をウェブカメラ化する方法はコレだ!

iPhone

コロナ禍を機にWeb会議やネット飲み会(オンライン飲み会)に興味を持った人も多いだろうが、現在、パソコン用の「Webカメラ」は品薄が続いている。スマホだけでもビデオ通話は可能だが、腰を据えて会話を交わすなら、しっかりとしたキーボードを備えるほか、ハンズフリーで利用できるパソコンのほうが断然使いやすい。そこでオススメしたいのが「iVCam」というアプリによる「スマホのWebカメラ化」だ。今回は、その方法を初心者向けに詳しく解説しよう。

品薄状態のWebカメラはスマホで代用可能

新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、職場から急遽テレワークを指示された人も多いだろうが、家にパソコンがあるからといって安心するのは禁物。テレワークには、オンラインで繋がるWeb会議がほぼ必須。自宅のパソコンに肝心のWebカメラがパソコンに備わっておらず、足元をすくわれることも十分あり得る。

また、最近のパソコンにはWebカメラが標準搭載されている場合が多いが、少し前の機種には備わっていないことも少なくない。さらに、デスクトップパソコンの場合は、最新機種でもWebカメラは非搭載というケースもよくある。

もちろん、平時ならWebカメラを別途購入すれば済む話だが、2020年4月現在は事情が少々異なる。というのも、新型コロナ禍により多くの企業で在宅勤務が導入されたことで、テレワークを目的したWebカメラの需要が急増。オンラインショップや家電量販店では軒並みWebカメラが品切れとなっており、しばらくは入手困難が予想されるほどだ。

大手通販サイト「ヨドバシ・ドット・コム」でもWebカメラはほぼ品切れ。数ヵ月前は予想だにしなかった事態だ。

スマホをWebカメラ化する方法

もっとも、メジャーなWeb会議システムやビデオ通話サービスの多くはスマホアプリも別途提供しているため、パソコンを使わなくてもテレワークをこなすことは可能ではある。

しかし、雑談レベルならともかく、膨大な資料が飛び交う会議や打ち合わせ、さらには取引先を招いたプレゼンなどをスマホの小さな画面だけで乗り切るのはさすがに心もとない。

そんな急場を凌ぐ奥の手としてオススメしたいのが、「スマホのWebカメラ化」だ。実は、iPhoneやAndroidスマホなら「Webカメラアプリ」を導入するだけで、パソコン用のWebカメラとして利用可能だ。

Webカメラ化アプリは「iVCam」がオススメ!

Webカメラアプリは色々あるが、なかでもユーザーからの評判がいいのが海外製アプリの「iVCam」だ。

海外アプリながら日本語表示にもしっかり対応しているうえ、iOSとAndroid端末どちらでも利用可能。映像にロゴが入るなどの制限はあるが、無料でも利用できる。有料課金をすれば制限はなくなるが、気にならなければそのまま使い続けても構わない。

無料版では映像の左上にアプリのロゴが入る。

パソコンとの接続はUSBケーブルのほか、ワイヤレス(Wi-Fi)にも対応。例えば、ワイヤレス接続ならパソコンから離れて、スマホを持ち歩きながら部屋の周囲を撮影するという使い方も可能。もっとも、そのぶんスマホのバッテリーを大量消費するので、普段使いはパソコンから給電できるUSBケーブル接続のほうがオススメではある。

また、スマホ側のカメラ性能次第だが、フルHD解像度の撮影もこなせる点も見逃せないポイント。スマホのカメラの性能が良ければ、WEBカメラ専用機以上の高画質でビデオ通話を実現できるので、ビジネスシーンでも十分通用する。

その他にも、美肌補正や露出調節、映像の左右上下反転など、便利な機能を数多く搭載。Webカメラ専用機と比べても、機能面については遜色を感じることはないはずだ。

露出やISOの変更のほか、美肌補正や左右上下反転などの機能も搭載。これらの設定や機能は、スマホ向けアプリからも利用可能だ。

「iVCam」の長所

・スマホの背面カメラを使って高解像度の映像を撮影できる
・無料版でも制限が少ない
・美肌補正や焦点&露出調整など、機能面が充実している
・パソコンとのワイヤレス(Wi-Fi)接続にも対応

「iVCam」の短所

・スマホのほか、パソコンにも専用アプリ(無料)が必要
・無料版では映像にアプリのロゴが入る
・無料版はトライアル期間終了後、最大解像度が「640ドット×480ドット」に制限される
・ワイヤレス接続利用時は、パソコンとスマホを同一ネットワークにつなぐ必要がある

「iVCam」のインストール方法

iVCamを使ってスマホをWebカメラ化するには、スマホとパソコンにそれぞれ専用アプリをインストールする必要がある。

まず下記のリンクからスマホ用アプリを導入しよう。

対応OSのバージョンはiOS端末はiOS9.0以降、Androidは4.4以上。数年前に購入した少し古い程度のスマホなら問題なくインストールできるだろう。

スマホアプリのインストールが完了したら、次はiVCam公式サイトにアクセスしてパソコン向けアプリを導入する。

・iVCam公式サイトはこちら

「Download for Windows」をクリックして、インストーラーをダウンロードしよう。

ダウンロード完了したら保存先フォルダに移動して、インストーラーを実行する。

インストーラー起動時に「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか」と表示されたら、「はい」をクリック。

インストーラーが立ち上がったら、言語メニューから「日本語」を選んで「OK」をクリックする。

iVCamのインストール先を設定する。問題なければ初期設定のままでOKだ。
設定が済んだら「次へ」をクリック。

スタートメニューの名称を設定する。こちらも特に問題なければ初期設定のままで構わない。
設定が済んだら「次へ」をクリック。

オプション設定を確認。特段問題なければ、初期設定のままで構わない。
設定が済んだら「次へ」をクリックしよう。

インストール設定を確認し、問題なければ「インストール」をクリックする。

インストール終了後は「完了」をクリックして、インストーラーを閉じよう。

iVCamが立ち上がるとメイン画面に、この段階ではスマホ側の準備が済んでいないため「iVCam接続を待っています…」と表示されているはずだ。

これでスマホとパソコン、どちらもアプリのインストールは完了だ。

パソコンとスマホを接続しよう

iVCamアプリの導入が済んだら、実際にパソコンとスマホを接続してみよう。

接続方法は「ワイヤレス(Wi-Fi)」と「USB」の2種類から選択可能。どちらを選んでも構わないが、スマホとパソコンが同一のWi-Fi環境下(同じルーターにつないでいる)にあるなら、ワイヤレス接続のほうが簡単に利用できる。

なお、本節ではiOS向けアプリを利用しているが、基本的な設定手順はAndroid版も同様だ。

ワイヤレスで接続する

パソコン側でiVCamを起動し、前もってメイン画面を表示しておこう。

パソコンとスマホが同じWi-Fiルーターにつながれていることを確認したうえで、スマホ側でiVCamアプリを起動する。スマホでiVCamアプリを立ち上げると、カメラとマイクとアクセス権限を求められるが、かならず許可すること。

あとは、Wi-Fi環境に問題なければワイヤレス接続が完了し、スマホのカメラ映像がパソコンのiVCam画面に映し出される。この際、メイン画面左下には、接続方法と接続中の端末名(自分のスマホ名)が表示されているはずだ。

撮影をいったん中断したいときは、スマホアプリの画面右上にある「×」をタップしよう。

撮影が中断されると、スマホ、パソコンどちらのアプリも待機状態に移行し、ワイヤレス接続も解除される。再接続は、スマホアプリの画面下中央にある三角マークのボタンから実行可能だ。

USBケーブルで接続する

パソコンでiVCamアプリを起動して、接続待機状態にしておこう。

USBケーブルでパソコンとスマホで接続すると、自動的にメイン画面が表示される。
もし、自動的に画面が切り替わらない場合は、画面中央下にある三角マークのアイコンをタップすれば、メイン画面に移行可能だ。

メイン画面が起動して、カメラ映像が映し出される。
接続が正常に行われていれば、画面左下に「USB」と出ているはずだ。

Android端末でUSB接続を利用する際の注意点

Android端末でUSB接続がうまく認識しない場合は、端末設定の「開発者向けオプション」→「USBデバッグ」を有効にすると改善されることがある。

iVCam利用時にパソコンとUSBでつないだ際、Androidスマホ側で「USBデバッグを許可しますか」という旨のメッセージが表示された場合は、「許可」をかならず選択すること。

なお、Androidの開発者向けオプションは、初期設定のままでは利用できない。
有効にするには、端末設定の「端末情報」や「ソフトウェア情報」などにある「ビルド番号」欄を7回連続でタップする必要がある。正常に操作が完了すると。画面に「開発者向けオプション(デベロッパーモード)」とメッセージが表示されるはずだ。

「iVCam」を使ってみよう

iVCamのインストール、接続ともに無事に完了したら、次は実際に操作してみよう。

動画や静止画の撮影は「メイン画面」から、美肌補正や映像の反転など、撮影関連の機能は「カメラ設定」から利用可能。撮影解像度や画面の向きなど、その他の緻密な設定については「アプリ設定」から行える場合がほどんとだ。

もちろん、いきなりすべてを覚えるのは無理があるので、まずはメイン画面の操作方法からじっくりとマスターしていくといいだろう。

メイン画面

(1)スナップショットを保存する
(2)動画を録画する。停止する場合は再度クリック
(3)「カメラ設定」を呼び出す
(4)「オプションメニュー」を表示。「アプリ設定」はここから呼び出せる
(5)ファインダー的な役割を果たすエリア。焦点や露出を手動で調節する場合は、合わせたい位置をクリックすればOKだ

カメラ設定

(1)自動焦点と自動露出のオン・オフ
(2)オートホワイトバランスのオン・オフ
(3)露出とISOの手動調節ができる。ただし、利用時には「AE/AF」を無効にする必要がある
(4)フラッシュを点灯する。光量は3段階から選べる
(5)美肌補正のオン・オフ
(6)映像を上下反転する
(7)映像を左右反転する
(8)フロント(前面)とリアカメラ(背面)を切り替える

アプリ設定

初期設定のままでも撮影自体に支障が出ることはまずないが、映像が粗く感じる場合には「ビデオサイズ」を「1280ドット×720ドット」のHDサイズ程度まで上げるといいだろう。ただし、ソフトウェアレンダリング利用時は解像度を上げるほど、パソコンへの負荷は増大するので注意すること。

Web会議システム「Zoom」で「iVCam」を使う方法

iVCamを導入したスマホはWebカメラとして動作するので、基本的にどのWeb会議システムでも利用できる。例えば、人気のWeb会議システム「Zoom」でもほぼ問題なく利用可能だ。

ただし、利用時にいくつか抑えておきたいポイントがあるので、順を追って解説していこう。

パソコンとスマホの接続はあらかじめ行っておこう

Zoomでビデオ通話をスムーズに利用するためには、あらかじめパソコンとスマホを接続し、iVCamのメイン画面を起動しておいたほうがいい。

実際には、ZoomとiVCamを同時に起動しても問題はないが、初心者の場合、両者の操作を並行して処理するのはやや荷が重い。

まずメイン画面でiVCamの映像をしっかり確認して万全を期してから、Zoomにアクセスしたほうが無難だ。

iVCamのメイン画面で映像に問題ないことを確認してから、ビデオ会議システムにアクセスしよう。

映像を左右反転しておく

現状、iVCamで撮影した映像は、ビデオ会議システムの画面では左右反転した状態で表示されてしまう。
これを回避するには、iVCamの「カメラ設定」で「左右反転」をオンすればOK。これで、ビデオ会議システムの映像が正しく映し出されるようになる。

右のウィンドウがiVCam、左がZoomの映像となる。ご覧の通り、iVCamの左右反転を有効にすることで、正常な映像がZoom側に映し出されるようになる。

なるべく高解像度を利用する

映像の解像度があまりに低いと、ビデオ通話でのやり取りに支障がでかねない。欲をいえば「1280ドット×720ドット」のHDサイズ、最低でも「640ドット×480ドット」程度はほしいところだ。

もっとも、あまりに解像度が高いとそのぶんデータ通信量も増加するので、自分のネット環境に応じて最適な映像サイズを選ぶようにしたい。

なお、Zoomの場合、HD解像度を有効にするにはiVCam側だけなく、Zoom自体の設定も必要となる。

設定変更は、まずZoomアプリのメイン画面下部にある「ビデオアイコン」右の「∧」を展開し、「ビデオ設定」をクリック。

「マイビデオ」の「HDを有効にする」をチェックする。これでHD解像度が利用できるようになる。

なお、同設定の「カメラ」の「16:9(ワイドスクリーン)」適用時は、無料版iVCamのロゴ表示が見切れて表示されなくなる。ロゴが目障りに感じるときは、ワイドスクリーン表示がオススメだ。

まとめ

新型コロナウイルス禍を機にビデオ通話環境が必要になったという人も多いだろうが、肝心のWebカメラがなくて困り果てている人は多いはずだろう。

そんなときは今回紹介した「iVCam」を使って、スマホをWebカメラ化してしまえば万事解決。やがてWebカメラの品薄が解消されたら、専用機をあらためて購入してもいいし、iVCamが気に入ったのならそのまま使い続けても構わない。

どちらにせよ、今後はWeb会議やグループ通話が急激に普及することは間違いないので、いつでもビデオ通話に対応できるパソコン環境だけはしっかり整えておきたいものだ。

◆篠原義夫(フリーライター)
パソコン雑誌や家電情報誌の編集スタッフを経て、フリーライターとして独立。専門分野はパソコンやスマホ、タブレットなどのデジタル家電が中心で、初心者にも分かりやすい記事をモットーに執筆活動を展開中。

PR

【ドライブ中に純正ナビでテレビ視聴!】データシステム・テレビキットシリーズから最新車種対応のカー用品『TTV443』が登場!
長時間のドライブで同乗者に快適な時間を過ごしてもらうには、車内でテレビや動画を視聴できるエンタメ機能が欠かせない。しかし、純正のカーナビは、走行中にテレビの視聴やナビ操作ができないように機能制限がかけられているのがデフォルト……。そんな純正...

PRガジェット