東芝映像ソリューションから、2Kテレビの新モデル「V34」シリーズが登場。4Kテレビと同等の強力な高画質エンジン「レグザエンジンPowerDrive」を搭載し、地デジ放送などの高画質を実現するとともに、豊富な動画サービスにも幅広く対応する。書斎などで使うパーソナル用テレビとして、数々の魅力を持ったこのモデルを詳しく紹介していく。
価格とサイズ
ラインナップの3モデルは装備・機能すべて共通
ラインアップは、24V型の「24V34」(実売価格3万7620円)、32V型の「32V34」(実売価格5万2800円)。この2モデルは解像度1366×768の液晶パネルを採用し、直下型LEDバックライトを組み合わせている。最大サイズの「40V34」(実売価格6万5830円)は、1920×1080のフルHD液晶パネルを採用。直下型LEDバックライトも採用する。内蔵チューナー数などの装備や機能はすべて共通だ。
24V型 液晶テレビ レグザ
24V34
32型 液晶テレビ レグザ
32V34
40V型 液晶テレビ レグザ
40V34
4Kテレビと同等のスマート機能を内蔵
動画配信サービスに幅広く対応し録画機能も優秀
2Kテレビというと、大手メーカーはあまり力を注いでおらず、魅力のある製品はさほど多くない。しかし、東芝の「V34」シリーズは、ひと味違う。まず、搭載されている高画質エンジンの「レグザエンジンPower Drive」は、4Kテレビに内蔵されるエンジンと同等のもの。来年以降発売の4Kテレビ用に開発されていたエンジンを、先行して2Kテレビに搭載してしまったのだという。
2Kテレビに強力な高画質エンジンを搭載したのは、スマート機能を盛り込むため。いまや4Kテレビでは、さまざまな動画配信サービスへの対応は当たり前になっているし、高速な処理能力を使った便利機能が多数用意されている。2Kテレビはどうしても価格が優先になりがちなため、こうした機能の採用ができずにいた。
しかし、今年はコロナウイルスの影響により自宅で過ごす時間が増え、個人で使える40型以下の中~小型テレビの売上が伸びてきている。動画配信サービスの利用者も急激に増加するなど、自宅で膨大な動画を楽しむ人が増えているわけだ。
そこで東芝では、書斎やパーソナルルームで使うのにぴったりな2Kテレビにスマート機能を盛り込んだ。動画サービスへの対応は同社の4Kテレビとほぼ共通で、NETFLIXをはじめとする、国内外の主要な動画配信サービスに幅広く対応。最新の4Kテレビと同等の処理能力を持つため、アプリの起動や操作もキビキビと動くという。
また、外付けHDDを接続して行う録画機能では、地デジ/BS・110度CS放送用チューナーを2基内蔵。視聴しながらの裏番組録画が可能だ。
さらに、あらかじめ選んだテーマに合わせて自動で録画する機能も備えた「みるコレ」も採用。番組のジャンルをはじめ、さまざまなテーマごとに用意された「みるコレパック」を選ぶだけで、該当する番組を自動録画する。よく見る番組を学習しておすすめの番組を録画する「みるコレAI」もある。
録画した番組は、本編だけを手軽に楽しめるほか、見たいシーンだけを探して再生することも可能。好きなアーティストの出演番組を集めて、出演シーンだけ見るといったことも簡単に行える。
このほか、「みるコレ」ならば、選択したテーマに該当するYouTubeなどの動画配信サービスの番組も紹介してくれる。テレビ放送だけでなく、動画配信サービスの番組探しも、実に快適なのだ。
レグザならではの高画質・高音質
地デジ放送や動画配信サービスも高精細で美しい
高画質エンジン「レグザエンジンPower Drive」の搭載により、地デジ放送や動画配信サービスもさらに高画質で楽しめる。
4Kテレビ譲りの高画質機能を継承し、地デジ放送のノイズを抑えながら、より高精細に再現する「地デジビューティHD」を搭載。地デジ放送特有の時間表示やテロップ文字まわりのもやもやとしたノイズを低減する「ノイズリダクション」や、映像の精細感を向上させる「地デジ精細感復元」などの機能を備えている。小型の2Kテレビでも、より美しい映像を楽しめるのだ。
また、動画配信サービスについても、「ネット動画ビューティHD」を搭載。さまざまな高画質処理を組み合わせ、インターネットの動画をより高精細で見やすい映像で楽しめる。
全音域の音響特性を補正し自然な音像定位を実現
音質面でも、「レグザパワーオーディオHD」を搭載。内蔵スピーカーは専用のバスレフ型ボックスを持ったスピーカーとし、これをデジタルサウンドプロセッサーで制御。VIRイコライザーを使った全帯域の音響特性の補正を行い、クリアな音を自然な音像定位を実現している。
また、地デジ放送などの圧縮音声で失われがちな微小な高調波成分を復元する「レグザサウンドリマスター」も採用。4Kテレビでも採用されている高音質技術を受け継ぎ、実力の高い音に仕上げている。
対戦ゲームもスムーズに操作できる
さらに、ゲームをする人にも嬉しい機能が装備されている。ゲームモードをONにすると、ゲームに必要な高画質処理を行いつつ、画像処理の遅延時間を短縮。対戦格闘ゲームなど、ボタンを押してから攻撃するまでの表示反映までの時間が短くなる。ボタンを押すタイミングが重要なゲームを、快適にプレイすることできるのだ。
さらに、ゲームに必要な高画質処理を行いつつ、画像処理の遅延時間を短縮。対戦格闘ゲームなどボタンを押すタイミングが重要なゲームを、快適にプレイできる。
最小サイズの24V34を使ってみた
近距離の視聴でも映像にノイズがなく音声もクリア
最小サイズの24V34を実際に使ってみる機会があったので、その様子を紹介しよう。
地デジ放送では、ノイズの少ないすっきりとした映像を楽しめた。
一般に、プライベート用の小型サイズのテレビは近距離で視聴することが多く、案外ノイズや映像の乱れも目立ちやすい。しかし、24V34は、近距離の視聴でもノイズ感がなく、見やすい映像で動きも鮮明。4Kテレビと比べれば差があるのは確かだが、レグザらしい忠実感のある自然な映像の美しさは、しっかりと受け継がれていた。
音もクリアで、ドラマのセリフやニュースのアナウンスもはっきりと聴き取れる。それだけでなく、画面の下から音が出る感じがなく、画面と一体感のある再現になっている。音の広がりもスムーズで、音楽番組もなかなかいい感じに楽しめる。音量を下げても音のクリアさが損なわないので、パーソナルルームで使うテレビとしては、よく出来ていると感じた。
動画配信サービスの動作がスピーディー
動画配信サービスでは、その動作のスピードに感心した。
「みるコレ」で、主要な動画サービスのおすすめ番組がリストアップされるが、その表示が快速で、見たい番組を素早く探せる。実際に動画の再生をしてみると、アプリの起動が高速ですばやく動画が再生される。このレスポンスの良さは、4Kテレビと同等かそれ以上と言ってもいいほど。
もちろん画質や音質も優秀で、精細感の高い映像と迫力ある音を楽しめた。
まとめ
動画配信サービスなどはスマホでも見られるが、やはり24V型の方が映像は見やすいし楽しめる。しかし、一般の中~小型の薄型テレビでは動画配信サービスなどには対応しておらず、視聴のためには端末などの追加が必要になる。その点、東芝の「V34」シリーズは本体だけで、テレビ放送も動画配信サービスも幅広く楽しむことができ、求められる機能がすべて盛り込まれている。リビングにある4Kテレビに慣れた人が、同じ感覚で多彩な機能を楽しめる、ユニークな2Kテレビ。価格もお手軽なので、「自分用テレビ」を探している人はぜひとも注目してほしい。