世界的なアナログブームは今もなお続いている。レコードプレーヤーは、買ってきてすぐに聴けるフォノイコライザー&カートリッジ付きの入門機が人気の中心だ。ここでは、オーディオテクニカ「AT-LPW50PB」、ティアック「TN-5BB」、デノン「DP-450USB」を紹介する。
オーディオテクニカ・
AT-LPW50PB
高コスパで、ベルトドライブの入門機的存在。空間表現が魅力的
ベルトドライブ式の最新入門機。スピードセンサーを備え、安定した回転を保持する。
オーディオテクニカ
AT-LPW50PB
実売価格例:5万4780円
![](https://tokusengai.com/assets/images/2020/12/22/d1b3019a171844cf6a43a740672f8a3cf842541f.jpg)
●サイズ/幅420mm×高さ126mm×奥行き340mm
●重量/5.56kg
駆動方式 | ベルト ドライブ |
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カートリッジ 型式 |
VM型 |
![](https://tokusengai.com/assets/images/2020/12/22/15ec676e1194ce1d7df7344b46cb08ac3ebc9b92.jpg)
カートリッジはVM型。交換針はこのAT-VMN95E BKを使う。
ここが○
DDモーターで起動が速く、ハイセンスなストレート型トーンアームは操作感も軽快。同社のVM型カートリッジらしい明るく躍動感のあるサウンドを楽しませる。ボーカルは滑らかで表情豊か。入門クラスながら、空間表現も非常に魅力的。簡単にアナログ再生が楽しめるハイフォーマンスモデルだ。
ここが×
入門機にしては、針の横滑りを防ぐアンチスケート調節は敷居が高い。ACアダプターもチープな感じだ。
ティアック
TN-5BB
こだわり派向けのベルトドライブモデル。78回転にも対応
サエクとコラボした高性能トーンアームが話題。アクリル製ターンテーブルも注目ポイント。
ティアック
TN-5BB
実売価格例:18万4800円
![](https://tokusengai.com/assets/images/2020/12/22/050e28d9b72785e900e71a956c4dc97f3e3b9dbc.jpg)
●サイズ/幅450mm×高さ148mm×奥行き351mm
●重量/10.5kg
駆動方式 | ベルト ドライブ |
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カートリッジ 型式 |
MM型 |
ここが○
ワンランク上のこだわり派向けプレーヤーだ。モダンなアクリル製プラッターに、SP盤の78回転にも対応した3スピード設計。高級感のあるスムーズな回転が実に楽しく、アーム感度がそのまま音に現れる感じだ。付属のオルトフォン2Mレッドカートリッジは、MC型かと思うほど鮮度感たっぷり。
ここが×
XLRバランス端子を搭載するが、同社のフォノアンプ、PE-505など、バランス入力対応機がなければ無用の長物といえる。
デノン
DP-450USB
USBメモリーへの録音も可能。演奏の元気さが伝わるサウンド
デノン10年ぶりのアナログレコードプレーヤーとして2018年に発売。USB録音機能もある。
デノン
DP-450USB
実売価格例:5万9400円
![](https://tokusengai.com/assets/images/2020/12/22/ed3d98f24a7299c825e21165a5e17bb8499d7f6a.jpg)
●サイズ/幅414mm×高さ132mm×奥行き347mm
●重量/5.6kg
駆動方式 | ベルト ドライブ |
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カートリッジ 型式 |
MM型 |
![](https://tokusengai.com/assets/images/2020/12/22/9f43d1bef1af9870ce8812a35f714a78523356db.jpg)
付属のダストカバーを立て、そこにレコードジャケットを飾れる。
ここが○
スタイリッシュなルックスとデノンならではのハイファイサウンドを備えた一台だ。まずはS/Nが優秀。ボリュームを上げてもここまで静かなのかという感想。ボーカルはバランスの取れたマイルドなトーン。ジャズは起伏が大きく演奏の元気さが伝わる。USB録音では音声をMP3またはWAVに変換。
ここが×
「×」というほどではないかもしれないが、ダストカバを外してレコードを立てかけられる機能は、強度がちょっと心配。
※価格は記事作成時のものです。
■解説/林正儀(AV評論家)