「欲しい家電」ランキングで、常に上位を占めるロボット掃除機。ここでは、業界をリードする「ルンバ」&「ルーロ」の両シリーズにスポットを当て、代表モデルの最新動向を探っていきたい。
画像: 【ロボット掃除機の選び方】二大ブランド「ルンバvsルーロ」比較!見極めポイントはココ

監修◆中村 剛(なかむら つよし)
「TVチャンピオン」スーパー家電通選手権で優勝の実績を持つ家電の達人。家電製品総合アドバイザー。東京電力「くらしのラボ」所長。

目指せ!家電選びの達人
今回の家電は「ロボット掃除機

性能が大幅に向上し、普及クラスも登場!ルンバvsルーロの見極めポイントはここ

「欲しい家電」ランキングで、常に上位を占めるロボット掃除機。しかし、国内での普及率は1割弱で、まだまだ普及の余地がある製品だ。

ロボット掃除機の注目機能

各種センサーを搭載
障害物や壁を検知する超音波センサーや赤外線センサー、高さを検出する落下防止センサーなど、走行をスムーズにする数々のセンサーを搭載。ゴミセンサーを採用し、清掃性を上げている機種もある。

家の間取りを認識
上位機種では、人工知能の一種であるSLAMを使い、室内の地図を作成するものが多い。部屋の広さや家具の位置を検知し、自分の位置を把握することで、障害物を回避しながら効率的な清掃を行える。

スマホでコントロール
アプリとの連係で、掃除履歴の確認や、掃除スケジュールの管理、掃除したい部屋の指定などが可能。ルンバでは、ロボット側から掃除の提案が届く機能も搭載。

アップデートで機能追加
最新のロボット掃除機では、頭脳となるソフトウエアのアップデートが可能。不具合の改善や精度向上のほか、新しい機能の追加も可能で、購入後も進化を遂げる。

今回は、業界をリードする「ルンバ」&「ルーロ」の両シリーズにスポットを当て、代表モデルの最新動向を探っていきたい。

市場をリードする2強

ソフトウエアのアップデートで性能が向上

自動で床の清掃を行い、ほったらかしで清潔な環境を整えてくれるロボット掃除機。掃除の手間が大幅に軽減できるため、在宅時間が長くなった昨今は、一段と注目を浴びている。

家事の「時短」(時間を短縮)、「時産」(時間を産み出す)に役立つロボット掃除機は、共働き世帯向けの印象があるが、高齢者など掃除に大きな負担を感じる層にとっても、便利な家電である。また、人が掃除機をかけるときよりもホコリが舞いにくく、小さなチリの捕獲率も高いといった、あまり認知されていないメリットも多い。

現在、国内のロボット掃除機市場をリードしているのは、半分以上のシェアを持つアイロボット社の「ルンバ」。それを、パナソニックの「ルーロ」が追う状況だ。

どちらの製品も、高水準の技術を投入し、さまざまな進化を遂げている。2020年秋には、ソフトウエアのアップデートが実施され、両メーカーともフラッグシップモデルに新技術や新機能を追加。既存のユーザーも、手持ちの製品をアップデートすることで最新の機能を使用できるようになった。

また、ルンバもルーロも、最上位機種は実売価格が10万円台後半と高価だが、比較的手を出しやすい価格帯で高性能なモデルを登場させ、ラインアップを強化しているのも最近の傾向といえる。

例えば、ルンバでは、集めたゴミを自動吸引するクリーンベース付きのモデルを10万円以下で投入。

一方のルーロは、最上位機種と同等の基本性能を持ちながら、機能を絞ったお手ごろモデルをそろえてきた。

6モデルの主な仕様

画像: 6モデルの主な仕様

より選びやすく、買いやすい環境整備に本腰を入れてきた印象のルンバ&ルーロ。注目のラインアップを詳しく見ていこう。

アイロボット
「ルンバ」

ロボット掃除機の先駆け。知名度と人気は断トツ

2002年に発売が開始された家庭用ロボット掃除機の先駆け的存在。国内シェアの半分以上を有し、知名度と人気は断トツ。自動ゴミ収集システムや床拭きロボット掃除機との連係など、意欲的なチャレンジで業界をリードしている。

ルンバ最上位機種は、アイロボット社創業30周年のスペシャルモデル。D型のデザインを初採用し、苦手としていた部屋の四隅もくまなく掃除する。カーペットモード(パワーブースト)では、普及機であるルンバ600の40倍の吸引力を実現するなど、掃除の精度アップを徹底的に追求した。ちなみに、i7/i7+とi3/i3+の吸引力は、ルンバ600の10倍となっている。

創業30周年に作られたスペシャルモデル

ルンバ s9+
実売価格例:18万6780円

画像: アイロボット社創業30周年に作られたスペシャルモデル。「ユーザーのニーズを本気で叶える」をコンセプトに、ルンバ史上最大の吸引力と清掃力を実現した。

アイロボット社創業30周年に作られたスペシャルモデル。「ユーザーのニーズを本気で叶える」をコンセプトに、ルンバ史上最大の吸引力と清掃力を実現した。

部屋の障害物を検知する技術には、カメラを用いたvSLAM(ビジュアルスラム)を採用。物体の形を認識できるのが特徴で、最新のアップデートでは、家具の種類を認識する機能が追加された。これにより、「テーブルの下だけ掃除して」など、より直感的な指示が可能になっている。

なお、D型はスペシャルモデルで、シリーズのフラッグシップは丸型のi7+となる。S9+とi7+は、形状のほか、吸引パワーや最大稼働時間に違いがあるが、 機能的にはほぼ同じだ。


新登場の普及クラスi3+はマップを作成し、掃除結果のレポートはするが、vSLAMは非搭載。本体裏にあるフロアトラッキングセンサーで移動距離を把握しながら、直線的に床を清掃する。ゴム製ローラーや汚れを集中的に掃除するシステムなど、掃除性能は上位機種と同等のものを装備しており、高い清掃力を持っている。

柔らかな印象のファブリック調デザインを採用した高コスパ機

ルンバ i3+
実売価格例:9万9800円
※クリーンベースが付属しないi3(実売価格例6万9800円)もある。

画像: 人気のクリーンベース付きで、10万円を切る高コスパモデル。本体上面は柔らかな印象のファブリック調で、インテリアになじむデザインに仕上がっている。

人気のクリーンベース付きで、10万円を切る高コスパモデル。本体上面は柔らかな印象のファブリック調で、インテリアになじむデザインに仕上がっている。


最新機能を備えた「iシリーズ」の最上位

ルンバ i7+
実売価格例:14万2860円
※クリーンベースが付属しないi7(実売価格例10万9860円)もある。

画像: iシリーズのフラッグシップ機。発売は2019年だが、昨年秋に行われたソフトウエアのアップデートにより、各種の最新機能が使えるようになっている。

iシリーズのフラッグシップ機。発売は2019年だが、昨年秋に行われたソフトウエアのアップデートにより、各種の最新機能が使えるようになっている。

s9+、i7+、i3+の3機種は、充電ごとにルンバが集めたゴミを吸引して自動収集するクリーンベースが付属。最大で60日分のゴミを紙パックに格納し、ゴミ捨ての手間を大幅に削減してくれる。クリーンベースは、これまで最上位機種限定だったが、普及クラスのi3+にも搭載することで新規顧客の獲得を図っている


本体前面

D型デザインのs9+は、ローラーと吸込口を直線部分に設置したことで部屋の角の掃除を強化。

画像1: 写真はs9+

写真はs9+

丸型モデルは、ローラーと吸込口を左右車輪の間に搭載する。

画像1: 写真はi3+

写真はi3+

掃除のパターン

上位機種(s9+、i7+)はマップを記憶するため、複数フロアや指定エリアの掃除が可能。

画像2: 写真はs9+

写真はs9+

i3+はフロアトラッキングセンサーにより、移動距離を把握しながら直線的に掃除。

画像: 写真i3+

写真i3+

ゴミ捨て・充電・メンテ

クリーンベースに戻ると、充電とゴミの回収を開始。紙パックは持ち上げるとフタがされる密閉型で、ゴミに触れずに衛生的に捨てられる。

画像: 写真はi7+とクリーンベース

写真はi7+とクリーンベース

進入禁止エリアをアプリで指定

アプリのマップでエリアを指定するだけで、進入禁止エリアを設定できる。エリア数に制限はない。

画像3: 写真はs9+

写真はs9+

アプリで清掃スケジュールを提案

利用傾向からAIが掃除スケジュールを提案。花粉の時期には、清掃回数増加を促すアドバイスも。

画像2: 写真はi3+

写真はi3+

スマートスピーカー対応

s9+、i7+、i3+ともに、「ルンバを使って掃除して」など、音声で操作することができる。

画像3: 写真はi3+

写真はi3+

パナソニック
「ルーロ」

三角形がトレードマーク。静音性にも優れる

隅の掃除に強い三角形がトレードマーク。初登場は2015年だが、2020年からは、千葉工業大学未来ロボット技術研究センター(fuRo)との連携により、新たな展開を示している。静音性に優れ、在宅時に気軽に使える点も好評。

ルーロは、千葉工業大学未来ロボット技術研究センターと連携することにより、技術が大きく向上した。人の足を認識して後ろをついていき、止まった先で掃除を始める「otomo(オトモ)」機能や、段差を乗り越える際に本体を斜めに持ち上げる「アクティブリフト」機能など、ロボット味のあるユニークな機能が話題を呼んでいる。

「otomo」機能

スイッチ操作で人間の足を認識。掃除したい場所まで連れていけば、スポット的に掃除をしてくれる。

画像1: 写真はRSF700

写真はRSF700

「アクティブリフト」機能

フロント3Dセンサーが段差を検知して、本体を持ち上げるようにリフトアップ。段差をスムーズに乗り越える。

画像1: 写真はRSF1000

写真はRSF1000

マップ作成には、世界最高レベルのレーザーSLAM技術を採用。室内環境を瞬時に認識するのが特徴で、地図を構築して自己位置を把握しながらプランを立て、効率的に掃除を行う。

2020年のアップデートでは、レーザーSLAMの瞬発力を生かした「リアルタイムマッピング」機能を追加。ルーロの走行軌跡がスマホ上に表示されるようになり、外出先や別の部屋から、リアルタイムの様子が手元で確認可能となった。なお、この機能は、MC-RSF1000/700/600のすべてが搭載している。

マップ作成・アプリ操作

間取りと走行軌跡をリアルタイムで表示する「リアルタイムマップ」が特徴。掃除終了後は、ゴミのたまりやすい場所などを色分けした「ゴミマップ」を提示する。スポット掃除や進入禁止エリアの指定にも対応。

画像2: 写真はRSF700

写真はRSF700

600は、レーザーSLAMに加えて赤外線センサーを搭載。

機能を抑えたシンプルなスタンダード機

ルーロ MC-RSF600
実売価格例:8万5800円

画像1: 三角形がトレードマーク。静音性にも優れる

700では、さらに精度の高い検知を行うための超音波センサーとotomo機能を搭載。

各種センサーと多彩な機能を搭載するハイスペック機

ルーロ MC-RSF700
実売価格例:11万3300円

画像: RSF700(シャンパンゴールド)

RSF700(シャンパンゴールド)

画像: RSF700(ブラック)

RSF700(ブラック)

1000では、そこにアクティブリフト機能が加わり、製品のグレードが上がるごとに、機能が上乗せされるスタイルだ。逆の見方をすると、機能を割り切れば、手ごろな価格で高性能なマシンを手に入れることができるというわけだ。

ルーロ MC-RSF1000
実売価格例:16万9400円

画像2: 三角形がトレードマーク。静音性にも優れる

本体前面

壁際や隅に強く、方向転換もスムーズな三角形状。上位2機種は左右2ヵ所にサイドブラシを搭載し、ゴミを内側に集める。吸込口との距離が近く、ゴミの取り逃がしが少ない。

画像2: 写真はRSF1000

写真はRSF1000

障害物検知センサー

1秒間に10回転の照射で、360度全方位を瞬時にスキャンするレーザーSLAMを採用。

画像: 360°レーザーセンサー(写真はRSF1000)

360°レーザーセンサー(写真はRSF1000)

上位2機種に搭載される超音波センサーでは、黒い物や透明な物を検知することができる。

画像: 超音波センサー(写真はRSF700)

超音波センサー(写真はRSF700)

ここもチェック!

ロボット掃除機はお試し体験やレンタルも可能!

Robot Smart Plan+(ルンバ)
ルンバを気軽に試せるコースを用意。「おためし2週間コース」では、i7+が4980円(送料込み)で使用できる。なお、申し込みは、「Rentio」が窓口となる。

画像: https://www.irobot-jp.com/robotsmartplan/

https://www.irobot-jp.com/robotsmartplan/

Rentio
「Rentio」では、ルンバ、ルーロに加え、他社製品もレンタル可能。ルーロ・RSF1000は、2週間で1万980円(送料込み)。

画像: https://www.rentio.jp/

https://www.rentio.jp/

まとめ

これまでロボット掃除機は、価格の高さや、機能のわかりづらさなどが購入のハードルとなっていた。しかし、ソフトウエアのバージョンアップやラインアップの整備により、気になる点が払拭され、製品選びがしやすくなったといえる。普及拡大へのきっかけとなりそうだ。なお、購入前に実機を試したい場合は、レンタルを利用する手もある。コースによっては、そのまま購入することも可能だ。

※価格は記事作成時のものです。

取材・執筆/諏訪圭伊子(フリーライター)

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