ゾンビランドサガとは、2018年に放送開始したアニメ作品。2021年4月からは、2期にあたる「ゾンビランドサガR(リベンジ)」が放送中です。この記事では、6月末に放送されるクライマックスに向けて、2期の見どころをおさらいしつつ、レビューしていきます。

ゾンビランドサガとは

若くして死した七人の少女たちがゾンビとして蘇り、佐賀を救うためにアイドルをするという奇抜なストーリーで、一躍話題となった本作。

2018年に放送された1期では、1話から主人公がいきなり軽トラックに轢かれるという衝撃のシーンからスタートし、ゾンビになった主人公たちの初めてのアイドルステージで披露したのはまさかのデスメタル…という、ぶっとび具合では他のアイドルアニメの追随をゆるさないストーリー展開が特徴的。一方で、それぞれの登場人物の生い立ちや葛藤を描くストーリーには思わずホロリときてしまうことも。そんなギャップがくせになり、1期からすっかりファンになりました。

よって、かなり高めの期待値で視聴し始めた2期ですが、はっきりいって、「期待以上」でした。2期は序盤からとにかくストーリーのテンションが高く、面白い!と感じました。また、1期では明かされなかった主要キャラの過去エピソードや、彼女たちの「佐賀」での役割に深く切り込んでいく内容はかなり見応えがあります。

そんな2期ももうすぐクライマックス。この記事では、2期の名シーンを振り返りつつ、感想レビューをご紹介します。クライマックスに向けて気持ちを高めたい人はもちろん、これからゾンビランドサガを観ようか迷っている人も是非チェックしてみてください。ただ、ネタバレを含む内容なので、予備知識のない状態で観たい人は注意してください。

2期の名場面をおさらい

1期の最終話で、初のワンマンライブを成功させた主人公ら率いるアイドルグループ「フランシュシュ」。2期からはさぞや華々しい活躍を遂げるのだろう…と思ったら、さすが「ぶっとび」展開に定評があるゾンビランドサガ。

2期の1話はメンバー全員がアルバイトや内職をしているシーンから始まります。なんと、2期はプロデューサーの巽幸太郎が強行した大会場でのライブの集客に失敗し、莫大な借金を返済していくところからのスタート。

2期は、彼女たちが無事に借金を返済し、大敗北を味わった「駅スタ」に再び「リベンジ」できるのかが焦点となります。

サキとホワイト竜の交わした約束に涙

2期の名場面といったら、まず外せないのが2話の二階堂サキ回でしょう。彼女は1979年生まれの享年18歳。生前は九州地方を制覇した暴走族「佐賀レディースチーム怒羅美(どらみ)」の初代特攻隊長を務めていたという経歴の持ち主ですが、怖い不良というよりは明るく元気なキャラクター。「フランシュシュ」のリーダー兼ムードメーカーでもあります。

画像: ホワイト龍と二階堂サキことフランシュシュ2号 twitter.com

ホワイト龍と二階堂サキことフランシュシュ2号

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2話では、サキが憧れの人・ホワイト竜(佐賀出身の俳優・白竜がモデル)とTV番組のリポーターとして共演したことをきっかけに、ホワイト竜が自身のラジオ番組「佐賀がサガであるために」を引退すると聞き、それを阻止すべく奮闘するといったストーリー。

家や学校に居場所がなく、孤独を感じていた少女時代に「佐賀がサガであるために」を聴いて勇気づけられてきたサキは、「番組がなくなってしまったら佐賀で燻っている若者の居場所がなくなってしまう」と強く訴えます。最終的には彼女の熱意に押され、ホワイト竜はサキとフランシュシュに番組を託します。

画像: サキのみせる乙女な姿が普段とのギャップでとても可愛らしかったです。 twitter.com

サキのみせる乙女な姿が普段とのギャップでとても可愛らしかったです。

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一方、物語の終盤で、サキは初恋の人でもあるホワイト竜に想いを告げるのですが、彼は彼女に「大人になったらまた会おう」とだけ言い残し、颯爽と立ち去っていきます。サキはゾンビゆえに憧れの人と釣り合う大人の女性になれない自身の境遇に涙します。

2話の好きなポイントは、とにかくストーリーのテンポが良くテンションが高いところ。サキの熱意に動かされるようにどんどん話が展開し、ほどよく涙あり笑いありのバランスが良い話でした。2期序盤からこんなテンションの高い話が観られるの!?と、期待値がぐんと上がったきっかけになったのもこの話。最後のライブシーンでサキが歌う「風の強い日は嫌いか?」のカバーも、「あたしらはいつだって、変わらず側にいるから心配すんな!」というセリフ込みで、聴いていてとても元気の出る曲です。

純子覚醒回の衝撃

7人いるフランシュシュメンバーのうち、実は3/7は芸能界経験者。その中でも、4号こと伝説の昭和のアイドル・紺野純子と、3号こと伝説の平成のアイドル・水野愛は1期でもしばしば同時にフィーチャーされているキャラクター。昭和と平成、異なる時代を芸能界で生き抜いてきた二人は、アイドルとしてのスタイルも強みも全然違うのですが、メンバーの中では「経験者」として一目置かれる存在です。2期でも3,4話でふたりに焦点が当たります。

画像: この回で「覚醒」する紺野純子ことフランシュシュ4号

この回で「覚醒」する紺野純子ことフランシュシュ4号

愛が生前に所属していたアイドルグループ「アイアンフリル」のライブの前座を任されたフランシュシュ。しかし、プロデューサーの巽は、元メンバーである愛がステージに立つことを禁じます。メンバーたちは、アイドルの経験者として誰よりも他のメンバーを支えてきた愛の不在に戸惑いを隠せず、唯一のアイドル経験者の純子は自分の無力感に打ちひしがれます。

実は、巽の策の本当の狙いは、純子をはじめとする他メンバーの奮起を促すこと。愛の不在により純子は自分の強みを生かす方法を探り、この回で大きな成長を遂げます。それまではどちらかと言えば控えめで、清楚な可愛らしさが魅力的だった純子ですが、彼女が最後に見つけた答えは…エレキギターと、ロックンロール。

画像: 伝説の平成のアイドル・水野愛ことフランシュシュ3号

伝説の平成のアイドル・水野愛ことフランシュシュ3号

この回を通して「なるほど!」と思ったのが、純子メインの楽曲「激昂サバイブ」のライブシーン。純子の大胆なイメージチェンジと、彼女の声との調和には驚かされました。純子は清楚で控えめな見た目の印象に反して、歌声が力強くかっこいいのが特徴。初めて歌声を聴いた時は「キャラの見た目とややミスマッチ?」とも感じたのですが、今回のイメチェンで、なぜ彼女の歌声に選ばれたのが「あの声」だったのか、合点がいきました。すべての展開に伏線がきちんとあるのがすごい。

また、ステージ上で純子が巽の愛用エレキギターをぶち壊すシーンなど、感動シーンにも笑えるポイントを挟んでくるのもさすがです。観ていて飽きの来ない工夫が要所要所に散りばめられています。

フランシュシュに対する想いをゲストキャラが代弁

2期を観て、「ゲスト声優が豪華すぎる」という印象を抱いている人は多いのではないでしょうか。個人的に衝撃だったのが、第7話に登場した、花澤香菜さんを声優に起用した「楪舞々」というゲストキャラクター。キャラクターデザインはいたって普通のゲストキャラなのですが、声優効果もあり、異様に存在感がありました。

画像: この回のゲストキャラクター・楪舞々 twitter.com

この回のゲストキャラクター・楪舞々

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舞々はフランシュシュのコアなファンのひとり。そんな彼女が、ひょんなことからフランシュシュメンバーの正体(ゾンビ)を知ってしまいます。そこで、黙っている代わりにフランシュシュのメンバーに入れて欲しいと巽に交渉し、「フランシュシュ8号」として活動することに。

しかし、メンバーと一緒に過ごすうちに、舞々自身が感じていた「フランシュシュ」の魅力とは、メンバーがそれぞれ志半ばで若くして死に、「ゾンビ」としての第二の生を必死で生きていることからくるものであることに気づき、まずは今の自分の人生をしっかり生きなければ彼女たちと肩を並べることはできないと考え、自ら「フランシュシュ8号」を卒業することを決意します。

画像: フランシュシュ8号の唯一のライブシーン twitter.com

フランシュシュ8号の唯一のライブシーン

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この回のストーリーは、ゾンビランドサガ視聴者を含めた、「フランシュシュファン」全員へのメッセージだと感じました。フランシュシュのメンバーが輝いて見えるのは、常に「ゾンビ」という境遇や過去のトラウマ、後悔に抗っているから。ファンは決して彼女たちと同じにはなれないけれど、自分の人生を一生懸命生きることで、同じ土俵に立てるのだ、そんなメッセージが込められているように感じました。

待ちに待ったゆうぎり回「佐賀事変」

2期を語る上でこの回に触れないわけにはいかないでしょう。1期でフィーチャーされなかったフランシュシュ5号・ゆうぎりは、メンバー唯一の元・花魁(明治15年没)。彼女の過去は長い間謎に包まれていました。ゾンビの彼女には首を一周する傷があり、一体どんな壮絶なエピソードが隠されているのだろうかとファンの間では憶測が飛び交っていたのですが、2期の8,9話でついに彼女の過去が明かされました。

画像: ついに明らかになったフランシュシュ5号・ゆうぎりの過去! twitter.com

ついに明らかになったフランシュシュ5号・ゆうぎりの過去!

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1話から一貫して「グッドモーニングリターンズ SAGA」「ぶっ壊れかけのレディオ SAGA」…と、「〇〇SAGA」がタイトルに使われていたのですが、7話の次回予告で明かされた8話のタイトルは、「佐賀事変 其の壱」。タイトルからスタッフ陣の「本気度」が伝わってきて鳥肌が立ちました。

実は、この「佐賀事変」というタイトルは、1期の楽曲を収めたフランシュシュの1stアルバムに収録された、ゆうぎりがメインボーカルを務める幻の楽曲と同じ。この曲はアニメで使われていないにも関わらず、配信サイトで再生回数のTOP5にランクインしているほどの人気ぶり。ファンとしてはこの曲が本編で使われるのを今か今かと待っていました。

画像: 「佐賀事変」をようやくアニメで聴けました。感無量。 twitter.com

「佐賀事変」をようやくアニメで聴けました。感無量。

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幻の名曲のタイトルが冠され、2話構成で放送される「佐賀事変」――。この話の時代背景は、佐賀県が「三潴県」に吸収されていた明治初期。そこから「佐賀」を取り戻すべく立ち上がった青年と、彼を陰で支えたゆうぎりの活躍が描かれます。ちなみにこの話は、佐賀の乱や佐賀の復権運動といった史実に基づいて作られているそう。

また、「佐賀事変」はフランシュシュメンバーの「ゾンビ化」の謎にまつわるヒントも随所に散りばめられている話で、物語の結末にも関わる大きな伏線となっている可能性も大。クライマックスに向けて、フランシュシュメンバーの「ゾンビ化」の謎はもちろん、フランシュシュに託された「佐賀を救う」という使命が何なのかも明らかになりそうですよね。

まとめ

もうすぐクライマックスを迎える春アニメ「ゾンビランドサガ リベンジ」。2期のストーリーは、メンバーの過去を掘り下げ、彼女たちの新しい一面を描いているのが印象的。今後はまだ2期で焦点が当たっていない主人公の源さくら、フランシュシュ0号・山田たえにも注目です。

「佐賀を救う」べく蘇った彼女たちが背負っている使命とは?佐賀にとっての「救済」とは何か?一体どんな結末を迎えるのか、とても楽しみです。

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