快適なヘッドホンリスニングを実現し、装着感も良好なクロスゾーン「CZ-8A」は、日本の熟練エンジニアがこだわりを持って設計し、国内工場で厳格に製造される、純国産のハイエンドモデルだ。ここでは、わかりやすく解説していく。
「頭外定位ヘッドホン」の最新モデルはどこが進化した?
手軽に音楽に没入できるとあって、高品位なヘッドホンへの需要は根強いものがある。しかし、ヘッドホンは、原理的に大きな問題を抱えている。それは、音が頭の中で鳴っているように感じる頭内定位だ。
2チャンネル音源は、スピーカーリスニングを前提としたステレオフォニックで収録されているが、ヘッドホンでは、左右が完全に分断されてしまうのが原因。そこに目をつけたのがクロスゾーンで、電子的な加工によるバーチャル再生ではなく、アコースティックな手法で自然な頭外定位を目指している。
最新のCZ-8Aは同ブランドの3代目で、前方の定位も意識したモデル。人の聴覚は特に前方に敏感で、完全にだますことは難しいが、本機は従来モデルでの経験を生かして改善されている。前から聴こえるべき音はそうした雰囲気が感じられるし、左右や後方の広がりはより自然な方向に進化した。ヘッドホンの頭内定位を軽減し、快適なヘッドホンリスニングを実現してくれる製品として注目に値する。日本で精密に生産され、長時間の音楽鑑賞にも適する装着感のよさも秀逸だ。
●快適なヘッドホンリスニングを実現。装着感も良好
日本の熟練エンジニアがこだわりを持って設計し、国内工場で厳格に製造される、純国産のハイエンドモデル。
クロスゾーン
CZ-8A
実売価格例:20万9000円
※価格は記事作成当時のものです。
■解説/鴻池賢三 (AV評論家)