毎年のように、ティファールの電気ケトルは、違った装い、デザインを身に纏い発売されています。各国のティファールのホームページを見比べてみると、なるほど国によってこんなにもデザインが違うものなのかと思いました。日本と海外どこが違うのか、みてみましょう。
ティファールのデザインは世界共通か?
毎年のように、ティファールの電気ケトルは、違った装い、デザインを身に纏い発売されています。ビートルズは、ゲッティング・ベターの中で、But I’m changing my scene. And I’m doing the best that I can. (ぼくは変わろうとしている。精いっぱい頑張っているんだ。)と、変化することこそ、より良くなると言っています。
しかし、ユーザーあっての製品。ユーザーの反応を見ずに、新モデルを作ってもユーザーに支持される方向へ変わっているのか、どうか見定めることはできません。それとも、海外メーカーですから、海外で作ったデザインだから、とりあえず入れみるのでしょうか?
疑問に思った私は、メーカーに聞いてみました。同じものもあるし、その国オリジナルものもありますとの話でしたが、各国のティファールのホームページを見比べてみると、なるほど国によってこんなにも違うものなのかと思いました。日本と海外どこが違うのか、みてみましょう。
ちなみに、T-Fal (ティファール)というブランド名を使っているのは、日本とアメリカなど一部の国だけです。多くの国ではTefal(テファル)。日本はオリジナルを尊ぶ風潮がありますので、世界に乗り残されている?そんなところもあります。
日本と海外とで違い
標準サイズが違う!
この春の目玉は、ディスプレイ コントロール 1.0L。本体に温度表示がついたモデルです。温度設定ができるモデルが評判のティファールですが、その機能は台座のコントロールパネル。温度表示もそこだけでした。要するに台座を覗き込まないと見えない。その不満を一挙に解決したモデルです。
そして、こちらがその海外モデル。日本の方が、ずんぐりしていますね。
理由は簡単で、容量が全く違うのです。日本での最大は1.5Lですが、フランスなど海外では、1.7Lなど、大型のものが主流です。日本のモデルが1.0L以下が中心なのは、大きなものはガスで沸かすことが多いからかもしれません。海外は、ガスコンロではなく電気コンロが一般ですから、分ける必要もないわけです。
海外は日本で言うポッドが基本系
日本で販売されるティファールの電気ケトルの基本は、アプレシアというモデルです。
ずんぐりした、低重心デザインで安定感を感じさせます。銘品と言われる柳宗理の薬缶も似ています。
しかし西洋のポッド類は基本トール。ゴシック建築のように天への憧れ、信仰心からデザインがきているとは思いませんが、日本とはかなり違います。
以下のようなデザインです。
3カ国挙げましたが、同じポッド型といえど、大幅に違います。あと、香港、イギリスでは、薬缶をテーブルの上に置くことはないのでしょうね。完全に道具形状です。この差は、生活習慣かもしnewてません。
ポップな色使いのものもある!
令和の時代、キッチン家電の主流は、黒になりました。締まって見えるので悪くはないのですが、全部が全部そうなのは、もうちょっとなんとかならないかと思いますね。そんな時、頼りになるのはイギリス。1960年代のサイケデリックが今に続いているのではないでしょうが、ダイソンなどはかなりぶっ飛んだ色使いです。
電気ケトルはというと、こんな感じ。
かっこいい。他国でも展開されている形ですが、差し色が絶妙にいいです。
ガラス製にこだわる香港
日本では、薬缶というと、鉄、アルミと金属が中心ですが、海外では違いますね。台湾などではガラスの薬缶(湯沸かしといった方がいいかも)が、使われます。
そのためでしょうか。筐体がガラスの電気ケトルが多くラインナップされています。
かなり優雅な感じがするモデルです。
最後に
日本でも社会格差が広がり、結果、モノを持たない生活がいいと言われ始めました。江戸時代、庶民は貧しく、ろくなものを持っていませんでした。しかし、音曲、俳句、囲碁、将棋、朝顔栽培など、色々なことをして、心豊かでした。しかし、自分が、儲けられるようになったら、お金を掛けて自慢できるものを作らせたと言います。
今からは、そんな感じで、色々な意味で妥協しないモノ選びが流行るかもしれません。国が違うとローカリゼーションで、こんなにも違うのです。欧米のAmazonは日本からでも簡単に発注できますし、自分の好みを諦める必要はありません。たかが電気ケトル、されそ電気ケトル。ただ、買う先の電力事情はよく確認してください。そこは自己責任でお願いします。
本体重量:1.31kg
ボディに灯るデジタルディスプレイ:温度が本体に直接表示されるので温度設定が見やすく、コンパクトに設置できる
5段階の温度設定、60分間の保温機能:飲み物に合わせた美味しい温度で楽しむことができる(60/80/90/95/100℃)
触れても熱くない二重構造:プラスチックとステンレスの二重構造で触れても熱くない
◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があり、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京歴史散歩とラーメンの食べ歩き。