SUVにはダイナミックでアクティブな感じをアピールする“華”のあるデザインが多い。さらに女性にとっては“守られている感”が強いので、乗っていて安心なのも魅力。コンパクトクラスの普通自動車よりも売れているのは、ユーザーにとって「高くても欲しい」と思わせる魅力があるからだ。
コンパクトSUV
“華”のあるデザインと、守られている安心感、運転のしやすさで人気が爆発
元々はピックアップトラックの派生として誕生したSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)だが、今やクルマのメインストリームへと進化。中でもコンパクトクラスは激戦区となっており、日本勢はもちろん、輸入車勢でもエース級のモデルが投入されている。
その人気の理由は、ズバリ「見た目」だろう。セダンやハッチバックはビジネスライクに感じてしまうデザインが多いが、SUVにはダイナミックでアクティブな感じをアピールする“華”のあるデザインが多い。さらに女性にとっては“守られている感”が強いので、乗っていて安心という声もよく聞く。
もう一つは、「運転がしやすい」ことだろう。普通の乗用車よりもヒップポイントが高いので、視認性がいいうえに、かつてはフラフラと不安を感じさせた走りも、技術の進化によって重心の高さを感じさせないハンドリングのよさを獲得。運転も安心かつ楽に感じられる。
これだけ魅力があれば、悪路を走らずタウンユースのみの使用でも、多くの人が欲しくなって当然だといえるだろう。
●よりスポーティなデザインで人気のC-HR
200万円軽自動車
普通車との価格の逆転現象も! 200万円を超える軽自動車は高いのか?
ここ数年「クルマ離れ」がいわれるが、それは公共交通機関が発達している都心部のみの話で、地方での移動の中心が「クルマ」であることは変わらない。中でも軽自動車の割合は高く、国内新車販売に占める軽自動車の割合は年々増加。現在は、40%近くにまで達している。
従来は、経済性や税金の安さなどで選ばれていた軽自動車だが、最近は商品力の高さから「指名買い」されるケースのほうが多いと聞く。登録車(一般乗用車)は世界戦略車として開発されるケースが多く、販売ボリュームが高い地域に合わせた仕様になるが、軽自動車は「日本のため」に開発されるため、ユーザーニーズに的確な商品企画ができる。
価格面では、かつてはコミコミ100万円というイメージだったが、今や車両本体価格が200万円近いモデルも多い。コンパクトクラスの普通車との逆転現象も起きているが、それでも売れているのは、ユーザーにとって「高くても欲しい」と思わせる魅力があるからだ。特にホンダ・N-BOXは、実際に乗ってみると、走りや安全性などの面で「格上のフィットよりもいいよね」と感じさせる部分が多いのも事実だ。
●高い走りや安全性を持つN-BOX
解説/山本シンヤ(自動車研究家)
※価格は記事制作時のものです。