アイリスオーヤマが、本格的な大型家電のビジネスに乗り出します。大型家電というのは、一般的にテレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン。この4つの家電を指します。この4つの家電は、それぞれ値が張りますし、総合家電メーカーでこの4つで失敗したら、会社としては、かなり苦境に立たされます。このため、アイリスオーヤマもテストを繰り返し、ビジネスの成否を見極めていました。結果、本格参入するのは、テレビと洗濯機。テレビは12月ですが、洗濯機は10月10日。さて、参入するにあたりアイリスオーヤマが選んだ洗濯機はドラム式。「なるほど」のテーマは「部屋干し」でした。

キーワードは、お湯洗い

部屋干しで、1番困るのは、乾くのに時間がかかると、衣類が臭くなることです。

これは衣類の中で、ニオイ菌が繁殖するからです。
日本の標準モード(水洗い)は、使いやすいモードなのですが、水で菌は死にません。
洗剤を入れてもそうです。それは、殺菌力がないからです。
漂白剤のように殺菌力がある洗剤もあります。が、いちど大量に発生した菌は、繊維の奥の奥まで入り込んでいますから、長時間のつけ置き洗いをしなければなりません。
化学の力を均等に使うには、中々難しいのです。

このため、今もっとも確実なのは、60℃のお湯で洗濯することです。
60℃のお湯だと、水では落ちない皮脂汚れを落とすことができますし、菌を殺すこともできます。
一度、お湯洗いするとよく分かりますが、洗濯物の様子が様変わりします。

お湯洗いなら、ドラム式

ドラム式洗濯機は、西洋生まれで、お湯洗いが基本です。
これは煮沸洗濯(煮たったお湯で洗濯物を洗うこと。熱湯消毒のため、ほとんどの黴菌は死ぬ。衣類へのダメージは大きいが、極めて衛生的な選択方法)伝統が関係しているそうです。

で、作った洗濯機がドラム式です。
ドラム式は、縦型洗濯機と違い、お湯を使うことで、汚れを落ちやすくし、洗剤のポテンシャルを最大に引き出してきれいにします。
しかし、水をお湯にするには、お金がかかります。このため水量を出来る限り少なくします。
ドラム式が、縦型の約半分の水量でいいのはこのためです。

汚れは、4つの種類に分けることができます。

汗など水性の汚れ、皮脂など油性の汚れ、土粒子が繊維に潜り込む泥汚れ、そして血液の付着など特別な汚れです。
お湯を使うドラム式は、水性の汚れ、脂汚れに強いです。
しかし、クッションの役割をする水量が少ないため、衣類を強く叩くことは苦手。つまり、泥汚れには弱いわけです。

逆に、水洗いの縦型洗濯機は、水量が豊富なため、衣類のダメージを最低限に抑えながら、泥を叩き出すことができます。
しかし、温度が低いので、油汚れは固化してしてまい、なかなか落とせない。そういう違いがあります。

画像: お湯洗いなら、ドラム式

銀イオンも除菌効果に

アイリスオーヤマはこのお湯洗いに加え、銀イオンも使います。
水の注ぎ口に銀を入れたカートリッジを装着。水の中に、効率よく銀イオンを入れ込む方式です。
ニオイ菌を熱と化学のツートップでやっつけようという考え方です。

ドラム式を安くするには?

縦型に比べて、ドラム式は、高いイメージがあります。
本当に高いのですが、何故でしょう。

理由は簡単。基本的に乾燥機が付いているからです。
縦型洗濯機には、基本的に乾燥機は付いていません。
アイリスオーヤマの「なるほど家電」の売りの1つは、リーズナブルプライス。
そして、ユーザー調査により、乾燥機能は、使われても年数回。あまり使われないことが分かっています。

ならばと言うことで、乾燥機能をカットしたわけです。
乾燥機の多くはヒートポンプ方式。要するに、小型のエアコンが内蔵されている様なものです。
それをカットするわけですから、価格を大幅に下げることができます。

これが、アイリスオーヤマの8.0kgドラム式洗濯機「HD81AR」です。
お湯洗いができるドラム式。ただし、乾燥機能はありません。

代わりに、価格は、128000円(税抜)。
手が届きやすい価格になっています。

画像: 【アイリスオーヤマの洗濯機】8.0kgドラム式 HD81AR の評価と評判
ドラム式洗濯機 8.0kg
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台風の目になる可能性

果敢に新しい家電に挑戦しているアイリスオーヤマですが、洗濯機はまだ一歩目です。
耐久性など、実績がない機能には不安があります。
ただ、ここまでスッパリとした企画はなかなか総合家電メーカーでは見受けられません。

ある意味、録音機能は要らない、スピーカーも要らない、と割り切ったウォークマンの様な爽快さがあります。
ご存じの通り、ウォークマンは音楽との付き合い方を変えた奇跡の商品。
それに匹敵すると言うわけにはいかないでしょうが、部屋干しを基本としている方にとっては、ナイスな商品。
2019年洗濯機の台風の目になるかも知れませんね。

◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング、ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があり、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京歴史散歩とラーメンの食べ歩き。

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