オンキヨーの一体型ミニコンポ、「FR」シリーズの発売から早20年、その集大成として開発された注目機だ。USB DAC機能、USBメモリーでのハイレゾ音の再生に加え、SDカード、USBメモリーへの録音機能を備える。
【大人のミニコンポ選び】タイプ別No.1はこれだ!
お気に入りの音楽がワイヤレスで手軽に楽しめるブルートゥーススピーカーが人気を集める中、左右独立のスピーカーを備えたミニコンポを支持する声も根強い。
今回は、各メーカーの人気モデルを集め、搭載している機能を整理して紹介し、各種メディアで行った音質チェックの結果を掲げる。
大人のミニコンポ選び
単品コンポ譲りの高音質。CD再生は正攻法で好感度大
オンキヨー
X-NFR7FX
実売価格例:4万7080円
ミニコンポ
X-NFR7FX
USBメモリー再生 | ◎ |
USB DAC機能 | ◎ |
NAS再生 | ─ |
ネット音楽配信 | ─ |
対応CD | 音楽CD・CD-R/RW |
ラジオ | AM・FM・ワイドFM |
ハイレゾ | PCM 96/24 |
ブルートゥース | SBC |
オンキヨーの一体型ミニコンポ、「FR」シリーズの発売から早20年、その集大成として開発された注目機だ。USB DAC機能、USBメモリーでのハイレゾ音の再生に加え、SDカード、USBメモリーへの録音機能を備える。
ディスクリート構成のアナログアンプ回路は、同社の単品コンポーネントの開発で培った技術、ノウハウを生かした自信作で、動的特性を改善する独自の技術、「WRAT」を投入。定格出力は19ワット+19ワットと控えめだが、ここはスペックではなく、実際のサウンドで勝負する。
まず、CDの音を聴いてみたが、がっちりとした低音と厚みのある中高音が持ち味で、ジャズ、クラシック、ロックと、どんな音源が来ても、実に堂々と描き出す。中低域の描写が若干癖っぽいが、正攻法の音作りには好感が持てる。
ハイレゾ再生でも、中低域の充実した骨太のサウンドがそのまま受け継がれ、スケール感に富んだ重厚な響きが気持ちよく吹き上がる。欲をいえば、さらに繊細さ、きめ細かさを加えたいところだが、本質的なクオリティは高い。
ブルートゥース接続でも低域は程良く締まり、リズム感が良好。ただ、ベース、バスドラムは張り出しが抑えられ、グルーヴ感も希薄になる。本機の実力からすると、物足りなさが残るもの事実。対応コーデックはSBCのみで、AAC、aptXなどには非対応。
・再生音質採点&一言コメント・
CD音質 | 8 |
厚みのある低域、張りのあるボーカルは単品コンポーネント譲り。 | |
ハイレゾ音質 | 7 |
空間は広がるが、低域と中域のつながりにスムーズさが欲しい。 | |
ブルートゥース音質 | 5 |
ベース、バスドラムの響きが単調で、声もニュアンスが乏しい。 |
・この製品に向く音楽ジャンル・
◆解説/藤原陽祐 (AV評論家)