Wi-Fi規格は、最大通信速度や周波数帯、機能などの「技術仕様」を定めたものだが、その仕様は、ある程度の幅を持って策定されている。つまり、その範囲内でならメーカーの裁量で製品開発できるため、それが実際の機器において、通信速度や機能面などの「性能差」になって現れている。
同じ規格でも、製品によって通信速度が違うのはどうして?
▶同じWi-Fi6でも4倍の速度差がある!
Wi-Fi規格は、最大通信速度や周波数帯、機能などの「技術仕様」を定めたものだが、その仕様は、ある程度の幅を持って策定されている。つまり、その範囲内でならメーカーの裁量で製品開発できるため、それが実際の機器において、通信速度や機能面などの「性能差」になって現れているのだ。
では、その性能差がいかにして決まるかというと、速度については「アンテナ本数」「ストリーム数」「帯域幅」によるところが大きい。アンテナ本数はストリーム数とほぼ同じ。いずれも、数値が大きいほど通信速度が速くなる。
例えば、Wi-Fi6の規格上の最大通信速度は9608Mbpsだが、これは8×8ストリーム、160Mヘルツ幅の組み合わせで実現される。現在、これは実際の製品としては存在せず、4×4ストリーム&160Mヘルツ幅などで実現する4804Mbpsが最速だ。こうしたハイスペックモデルを頂点としつつ、下位モデルではアンテナ本数やストリーム数、帯域幅が減っていき、ミドルクラスでは2402Mbps、エントリークラスでは1201Mbpsという通信速度の差が生じるわけだ。
●Wi-Fi 6(5Gヘルツ帯)のアンテナ本数、ストリーム数、帯域幅と速度の関係
●Wi-Fi 6ルーターのラインアップと通信速度の関係(バッファローの場合)
●解説/篠原義夫(ガジェットライター)