クルマのサブスクで最も知られ、利用者が多いのが「KINTO(キント)」だ。最大の特徴は、税金や任意保険、メンテナンス費用など、維持費のほぼすべてが含まれていること。ここでは、「ディープラス」「ClickMobi(クリックモビ)」、「ノレル」、「お得にマイカー定額カルモくん」も併せて解説する。
クルマ ディープラス
https://d-plus.com/
●月々5000円から
月々定額で新車に乗れる!維持費コミコミ&国産全メーカー対応の「ディープラス」
近年人気が高まっているカーサブスクの中でも注目を集めているのが、愛知・岐阜・三重に展開する「ディープラス」。 頭金・ボーナス払い不要で、税金・車検・メンテナンス・オイル交換など、クルマにかかる維持費がほぼすべて月額に含まれているのが最大の魅力。家計管理がしやすく、突発的な出費がないため、特に若い世代やファミリー層からの支持が厚い。
取り扱い車種は、国産全メーカー・全車種に対応。人気のSUVやミニバン、軽自動車まで幅広くラインアップされており、ライフスタイルや家族構成に合わせてピッタリの1台を選べる。車種やオプションなども柔軟に選択可能で、相談しながら自分に合ったプランを組めるのも安心ポイント。
さらに、ディープラスの店舗はすべて清潔感があり、おしゃれな空間づくりがされているのも特徴。キッズスペースや広々とした待合室も完備されており、ドリンクサービスなどもあるため、子連れの家族でもゆったりとクルマ選びができる。 店舗スタッフの対応も高評価で、初めてのカーリースでも親身になって相談に乗ってくれるという口コミも多数。契約から納車までのスピード感にも定評があり、スムーズにマイカー生活をスタートできる。
ウェブからの来店予約やLINE相談も可能で、忙しい人でも気軽に申し込みができる点もポイント。 また、毎月のLINE配信では限定キャンペーンや値引き情報などのお得情報も多数発信しており、定期的にチェックすることでよりおトクにクルマに乗ることができる。
サービスの魅力度:★★★★
使いやすさ:★★★★★
コスパのよさ:★★★★★
ここが〇
頭金・ボーナス払い不要で定額制!維持費コミコミだから家計も安心
国産全メーカー・全車種に対応!乗りたい車を自由に選べる
店舗スタッフの対応も◎ 初心者でも安心して相談・契約ができる
来店前の事前ネット仮審査が可能◎審査に不安がある方は気軽に申し込みからできる
ここが✕
原則として途中解約ができない(特別な事情がある場合は応相談)
契約終了時は原状回復が必要なため、過度なカスタムや車内汚れには注意
クルマ KINTO
https://kinto-jp.com/
●月額料金:2万2330円
※アクア S“KINTOツーリングセレクション”(7年契約)の場合。

サービスの魅力度 ★★★★
使いやすさ ★★★★★
コスパのよさ ★★★★
ラインアップ豊富なトヨタの新車を任意保険料まで含んだ定額で利用可能!
クルマのサブスクで最も知られ、利用者が多いのが「KINTO(キント)」だ。トヨタが2019年3月にスタートさせ、トヨタやレクサスのクルマを契約した3年/5年/7年の期間中、定額で乗り続けられるサービス。KINTOの最大の特徴は、税金や任意保険、メンテナンス費用など、維持費のほぼすべてが含まれていることで、利用者が支払うのは駐車場代と燃料代や通行料ぐらい。それ以外の費用は一切かからないのが、このサービスのメリットだ。
特に、保険料が高額となりやすい若い世代にとっては、保険料の負担が別に発生しないメリットは大きい。仮に事故を起こして全損になったとしても、ユーザーが負担する費用は一切ないからだ。ウェブからの申し込みもでき、初心者でも不安なく契約できる。

また、本来ならこの手のサービスは中途解約ができないが、KINTOでは、特例として「免許返納」「海外転勤」などの場合に限って手数料なく認めている。免許返納が迫っていれば新車購入のリスクは高いが、この特例を利用すれば、最新の安全装備を備えた新車に乗ることができるわけだ。
一方、支払う金額は残価設定ローンで購入するよりも割高となるうえに、走行距離が月当たり15
00キロを超えるような場合も、契約後に超過料金を請求される。また、契約終了時はオリジナルの状態で返却することが前提であるため、ドレスアップを含めた改造も不可。さらに、ペットによる車内の汚れなども厳禁であることも覚えておきたい。
ここが〇
選択肢の幅の広さはサブスク随一。ウェブから申し込み可能。税金や整備代、保険料まで含むため、特に若い世代におすすめ。
ここが×
自動車保険料も含んでいるため、支払う金額は割高となる。車種ごとにグレードやオプションも指定されて融通は利かない。
クルマ ClickMobi
https://ws.nissan.co.jp/
●月額料金:4万2460円
※ノート e-POWER X(2WD)(7年契約)の場合。

サービスの魅力度 ★★★★
使いやすさ ★★★★
コスパのよさ ★★★★★
ノートやセレナなど、日産の人気車が定額で乗れる!任意保険料が安い人は割安
日産が2020年3月よりスタートさせた新車のサブスクが「ClickMobi(クリックモビ)」。月々の支払いには、税金や自賠責保険、車検も含めた基本メンテナンス費用が含まれるが、任意保険料は含まれない。契約期間は3年/5年/7年の3パターンで、契約期間終了後は再度リースしたり、そのまま購入する(5年以上の契約の場合)こともできる。
2021年3月時点での対象車種はデイズ、ルークス、ノート、エクストレイル、キックス、セレナの6車種。純正のカーナビやドラレコ、ETCがすべての車種に標準搭載される。契約終了時の残価価値を除く金額を支払う仕組みであるため、イメージとしては残価設定ローンに諸費用を含めたリース契約に近く、ボーナス月の増額支払いもできる。

ただ、サービス対象エリアは全国に広がり切っておらず、執筆時点で、東北地方全県に加え、石川県、福井県、奈良県、和歌山県、広島県、香川県、徳島県、愛媛県、熊本県は対象外となっている。
契約がウェブから行えるのも特徴で、ネットで申し込んだリース契約の審査を通ったうえで正式な申し込みとなる。また、納車も自宅まで届けてくれるので、初心者も安心だ。契約時は走行距離を月間1500キロと1000キロから選べるが、月によって超過しても、契約終了時点で帳尻を合わせればOK。ただし、ほかの同種のサービスと同じく、返却時はオリジナルの状態であることが前提。ペットによる車内損傷や、過度なドレスアップは、原状回復費用が請求されることがあるので注意したい。

任意保険料を除いて契約するため、割引率が大きい(等級が高い)保険に契約している人、例えばミドル世代にとっては全体の予算を抑えるメリットがある。
ここが〇
税金やメンテナンス費用を含む一方で、任意保険料を除くため、任意保険の割引率が高い人は月々の支払いを抑えられる。
ここが×
利用できない県がある。自前で任意保険に入る必要があるため、若い世代はトータルでの負担が多くなってしまう。
クルマ ノレル
https://norel.jp/
●月額料金:2万9800円~

サービスの魅力度 ★★★★
使いやすさ ★★★★
コスパのよさ ★★★★
大手買い取り業者のガリバーのネットワークを利用して中古車に手軽に乗れる
中古車販売や買い取りで知られるガリバーを運営するIDOM(イドム)の関連会社、IDOM CaaS(イドム カース)テクノロジーによる、中古車を主体とした定額制サブスクが「ノレル」だ。中古車を対象とすることで、月々の支払いを低く抑えられるのがポイント。
これまでに5000台以上の提供実績を持ち、メーカーを問わず幅広い車種が選べるのも大きな特徴となっている。プランを決めるまでにはコンシェルジュによるアドバイスも受けられ、初心者でも利用はしやすい。
月々の支払いの中には車検や自動車税などのほか、任意保険を含むが、任意保険のうち車両保険とメンテナンス費用は有償となる。また、契約終了時に残存価格と実際の査定価格に差が発生した場合は、その差額を請求されることがある。
なお、90日以上利用したあとは別の車両を予約して乗り替えることが可能。ただし、契約途中でプランを解約した場合は違約金が発生する。
ここが〇
支払いが低額に抑えられる。90日以上利用した場合は別の車種に乗り替えが可能。
ここが×
メンテナンス費用と車両保険が有償。中古車なので、契約前に車両確認が必要となる。
クルマ お得にマイカー 定額カルモくん
https://carmo-kun.jp/
●月額料金:1万2870円
※ダイハツ・ミライース11年賃貸の場合。

サービスの魅力度 ★★★★★
使いやすさ ★★★★
コスパのよさ ★★★★
最長11年にも及ぶプランを採用! 毎月の負担を低額化した個人向けカーリース
正規ディーラーの新車/中古車がサブスクで乗れる個人向けカーリースサービス「定額カルモくん」。デジタルマーケティング事業を中核とするナイルが手掛ける。最大の特徴は、契約期間が1~11年(中古車は7年)と選択の幅が広く選いこと。そのぶん利息はかさむものの、契約期間が長くなることで、月々の負担額は少なくなっていく。
手続きは、オリックス仲介のもと、希望車両を扱うディーラーと契約し、ディーラーが推奨する任意保険に加入することが条件となっている。
ただし、メンテナンス費用は含まれず、カルモが用意するオプションプランとして、プラチナ/ゴールド/シルバーの3プランから選べる。プラチナが最もサポートが充実していて、車検とリース期間満了、または10万キロまでの延長保証が付く。なお、このプランでは、メンテナンスにかかる費用をいったんユーザーが支払い、そのレシートを送信すると後日振り込まれる形となる。
ここが〇
車種メーカーを問わず、契約期間も1~11年と幅広く、個人の希望に合わせやすい。
ここが×
年数が長くなると利息分の負担が大きい。メンテナンス費用はユーザー立て替えとなる。
■会田 肇(自動車評論家) 特選街web編集部
※価格は記事作成時のものです。