ソニーのワイヤレススピーカー「SRS-RA5000」は、新技術「360 Reality Audio(リアリティ オーディオ)」に対応。今回実際に試してみて、音楽配信の3Dオーディオが立体的な音場で聴くことができた。情報量も豊かで好印象だ。
今回のテストアイテムはこちらソニー「SRS-RA5000」
実売価格例:6万6000円
●プロフィール
ソニーが開発した新技術「360 Reality Audio(リアリティ オーディオ)」に対応。設置した周囲の環境を測定・自動調整し、全方向に広がる3Dサウンドを、部屋に最適かつ高音質に楽しめる、Wi-Fi/ブルートゥーススピーカー。
SPEC
●使用スピーカー/約46mm径(上向き)×3、約46mm径(ミッド)×3、約70mm径(サブウーハー)×1●型式/密閉型(上向きスピーカー、ミッドスピーカー)、バスレフ型(サブウーハー)●通信方式/Bluetooth Ver.4.2●対応コーデック/SBC、AAC●対応プロファイル/A2DP、AVRCP、SPP●サイズ/幅235mm×高さ329mm×奥行き225mm●重量/4900g
部屋に合わせて、自動で音響セッティング
360 Reality Audio(以下、360 RA)は、各音源に位置情報を付け、立体的な音場を体感できる3Dオーディオ技術だ。実現するには、360 RAに対応した音楽配信サービスと、スピーカーまたはヘッドホンを組み合わせる必要がある。
本機は、360 RAに対応したスピーカーで、360RAの再生にはWi-Fi接続が必要だ。執筆時点での対応サービスは、「Amazon Music HD」と「nugs.net(ナグス ネット)」だが、対応楽曲はまだ一部である。
本体は、合計七つのスピーカーを内蔵することもあり、ワイヤレススピーカーとしてはかなり大きめ。デザイン的には、部屋の中央に置いても、隅に置いてもなじみそうだ。
初期設定では、音声アシスタント「Alexa」を利用した。まず、スマホに「Sony Music Center」アプリをインストール。Wi-Fiにつないだ本機を認識させればOKだ。初回起動時は、テスト音を鳴らし、部屋に合わせた音響セッティングが自動で行われる。
■ボタン操作はタッチ式
ステレオ収録曲も3D的に再生が可能
操作は、スマホで対応音楽配信サービスの楽曲を再生し、本機に送信するイメージ。実際に360 RA対応曲を再生してみると、一般的なスピーカーのステレオ再生とは音が明らかに違う。音場が確かに立体的で上空に吹き上がり、部屋の中を移動しながら聴いても違和感がない。部屋の隅に設置しても自然な広がりだ。音の情報量も豊富で、低域も厚みがあり、かなり好印象を受けた。
■上向きにもスピーカーを配置
ふだん聴いている通常のステレオ収録曲も、独自機能により3D的に再生可能。聴いてみると、うまく3D化されていておもしろい。対応曲はまだ少ないが、実際には、このように十分楽しめそうだ。
おすすめ度…A
音楽配信の3Dオーディオが立体的な音場で聴ける。情報量も豊かで好印象
ココが〇
新技術「360 RA」に対応し、部屋全体に広がる、立体的かつ高音質サウンドを楽しめる。自動音響調整により、部屋に合わせて最適化される。
ココが✖️
「360RA」完全対応曲は、まだ限られる。初回の設定が複数のアプリを横断していて少し煩雑。音声操作には別途Echoなどが必要。
※文中の「オススメ度」は、「A+」から「C-」までの9段階評価になっています。
※価格は記事作成時のものです。
●解説/大坪知樹 (フリーライター)