家電やITの世界では、さまざまな新製品や新サービスが登場しているが、そういった新しい「モノ」や「コト」を理解するうえで知っておきたいキーワードがたくさんある。そこで、現代を象徴する必須用語の基礎知識を数回にわたり、わかりやすく解説していこう。前回記事①はこちら

完全ワイヤレスヘッドホン/2画面スマホ/デュアルレンズスマホ/キャリアの低額プラン/サブキャリア/ワイヤレス充電/LINE Pay/ランサムウエア

完全ワイヤレスヘッドホン

スマホとの接続だけでなく、左右のイヤホンまで独立させたリスニングスタイルが、今、大注目!

iPhone7が本体からヘッドホン端子を廃止したのをきっかけに、ヘッドホンは有線タイプからブルートゥースを使った無線タイプへと一気にシフトした。さらに、左右のイヤホンをつなぐケーブルまでもなくしたのが「完全ワイヤレスヘッドホン」だ。

「完全ワイヤレスヘッドホン」を発売するのは、当初は新興企業に限られていたが、今ではソニーやボーズといった大手も製品を投入するに至っている。

左右が独立した形で、耳栓のように装着する近未来的なスタイルで注目を集めているが、左右間での音途切れをゼロにするのは難しく、こまめな充電が必要になるなどの弱点は残るが、ケーブルに縛られない快適さは格別だ。

ボーズの完全ワイヤレスヘッドホン「SoundSport Free wireless headphones」。

2画面スマホ

折り畳み式の二つの画面を搭載するドコモの新型スマホは、さまざまな使い方をユーザーに提供

ドコモの最新モデル「M Z-01K」は、二つの画面を搭載した折り畳み可能なスマホである。製造メーカーはZTEだが、商品企画はドコモが行った事実上の共同開発モデルだ。

5.2型フルHDの液晶パネルを2枚搭載。1枚のパネルだけを使う「通常モード」、2枚のパネルに同じ内容を表示する「ミラーモード」、それぞれに別々のアプリを表示する「2画面モード」、2枚のパネルを一つの画面として使う「大画面モード」という四つのモードを使い分けることができる。

片方の画面で調べものをしながらメールをしたり、見開きで本を読んだりなど、いろいろな使い方ができるようになっている。

左右の画面で別々のアプリを表示するなど、四つのモードを使い分けることが可能。

デュアルレンズスマホ

二つのレンズと撮像センサーを搭載することで、コンパクトデジカメを凌駕する撮影表現を可能にしたスマホが増えてきた

スマホの外側に装備されるカメラに、二つのレンズとセンサーを搭載した機種を「デュアルレンズスマホ」と呼ぶ。

アップルのiPhone 8 PlusやiPhone X、ファーウェイのP10、ASUSのZenFone ZOOM Sなど、海外メーカーの大型モデルを中心に搭載例が増えている。採用される理由は「高画質化」なのだが、搭載するレンズとセンサーの役割は、機種ごとに異なる。

iPhoneとZen Foneの場合、搭載するのは広角レンズと望遠レンズで、被写体との距離や、ユーザーの操作に合わせて使用するレンズを巧みに切り替え、近距離から遠距離までデジタルズームを併用しながら高画質な写真が撮れる。

ファーウェイの場合は、カラーのセンサーとモノクロのセンサーを一つずつ搭載し、この二つのレンズ/センサーで同時に撮影。カラー情報とコントラスト情報のいいところ取りをして1枚の写真を合成する。デュアルレンズを使い分けるのではなく、同時に使うというのが大きな特徴である。また、レンズは画質に定評のあるライカが開発したものが搭載されている。

こうしたデュアルレンズにより、スマホのカメラ性能は、安価なコンパクトデジカメを凌駕する領域に達しているといっていいだろう。

1200万画素の広角カメラと望遠カメラを搭載するiPhone X。背景をぼかしたポートレートなど、被写体との距離に合わせてさまざまな撮影表現が可能になっている。

1200万画素のカラーセンサーと2000万画素のモノクロセンサーで同時撮影ができる二つのライカレンズを搭載するファーウエイのP10 Plus。

キャリアの低額プラン

格安SIMの料金に対抗するため、大手キャリア3社があの手この手のプランを用意

格安SIMに対抗するためか、2017年は大手キャリア3社が低額プランを発表した。

ドコモの「docomo with」は、購入割り引きのない指定スマホを購入すると、通信料金を毎月1500円割り引くというもの。その機種を長く使えば使うほどお得になる。

auの「ピタットプラン」は、データ通信量に合わせて段階的にパケットプランが自動適用されるプラン。月々のデータ通信量にばらつきがあっても、無駄な料金が発生しない。ただし、端末購入の補助がないので、端末代金の元を取るには、その端末を長期間使う必要がある。

ソフトバンクの「ワンキュッパ割」は、対応スマホを購入し(同じく購入補助なし)、データ通信量が1Gバイトのプランを契約すると、1年めの通信料金が1980円(税抜)、2年め以降は2980円になる。ただし、1980円になるのは、固定ネット回線なども契約した最安パターンである点には注意が必要。月間通信量が1Gバイトで済み、同じスマホを長く使う人ならばお得になる。

いずれも、スマホの機種にこだわらず、消費データが少ないライトユーザーが、1台のスマホを長く使い続けた場合にお得になるプランであり、万人向けのプランではないことは、しっかり認識しておきたい。

データ通信量に合わせて段階的にプランが自動適用されるauの「ピタットプラン」。

条件がそろえば通信料金が1980円/月になるソフトバンクの「ワンキュッパ割」。

サブキャリア

大手キャリアであるauやソフトバンクのサブブランド、UQモバイル、ワイモバイルの強みとは?

大手の携帯電話キャリアであるauとソフトバンクは、本体とは別に、auは「UQモバイル」、ソフトバンクは「ワイモバイル」という通信サービスを持っている。これらのサービスのことを、「サブキャリア」、あるいは「キャリアのサブブランド」などと呼ぶ。

サブキャリアは、大手キャリアよりは安い料金プランを売りにしているが、格安SIMほどの安さを提供しているわけではない。そのため、やや微妙な存在だと思えるが、実はスマホには詳しくないが料金は安くしたい、というユーザー層の強い味方なのである。

というのも、サブキャリアは実店舗を持っており、ミドルクラスや旧型機種とはいえ、スマホ販売も行っている。実店舗をあまり持たず、スマホの入手や設定を自分で行う格安SIMに比べると、誰でも安心して契約できるメリットがある。

ワイヤレス充電

ケーブルをつなぐことなく、充電したい機器を充電台の上に載せるだけで充電ができる仕組みに注目

ケーブルを接続せず、充電したい機器を充電台の上に乗せるだけで充電できるのがワイヤレス充電だ。

複数の規格が存在するが、日本ではほぼすべてが「Qi」(チー)となっている。古くはガラケーにも採用例があるが、iPhone8/8Plus/Xが採用したことで一気に普及する可能性が出てきた。

ワイヤレス充電は、充電台に内蔵されるコイルに電気を流すことで、「電磁誘導」により、機器側に内蔵されるコイルに電流が発生する原理を利用している。ケーブルが不要なのはメリットだが、ケーブル接続より充電に時間がかかる場合がある、充電中はスマホを使えないといったデメリットもある。

iPhone Xなどがワイヤレス充電を採用したことで、普及の可能性が出てきた。

LINE Pay

さまざまな店舗での決済に使え、チャージ方法も多彩! 「LINE」提供の電子マネーの注目度が急上昇

「LINE」アプリと濃密に連係する独自の決済サービスが「LINE Pay」である。

クレジットカード、銀行口座、コンビニ店頭、Pay-easyでチャージする一種の電子マネーで、LINEと連係する「LINE MALL」や「LINE STORE」などで決済に使えるほか、JCB加盟の実店舗でも決済に利用できる。

ほかの電子マネーに比べて多彩なチャージ方法に対応するほか、LINE Payを利用している個人間での送金ができるのも特徴的。例えば、飲み会で代表してお店で支払いをした人に対して、自分の割り勘分をLINE Payで送金するといったことができる。

スマホの「LINE」アプリ上で決済の確認やチャージが行える点も便利。

ランサムウエア

重要なデータを人質に取って、身代金を要求する「ランサムウエア」による被害が拡大している

ランサムウエアとは、感染すると重要なデータを暗号化し、元に戻すために身代金(ランサム)を要求するタイプのマルウエア(悪意のあるソフトウエア)のことだ。

ランサムウエアは以前からあったが、「ビットコイン」の普及により、匿名での金銭のやり取りが可能になったことで、ランサムウエアも高度化し、被害が拡大することになった。

従来は、電子メールの添付ファイルをうっかり開いたり、怪しいサイトをクリックしたりすることから感染することが多かったが、2017年5月に流行した「WannaCry」というランサムウエアは、古いWindowsの共有サービスの脆弱性を利用しており、瞬く間に感染が広がった。

もし、感染が気になるような場合は、IPA(※)のサイトなどでランサムウエアの最新情報をチェックすることをおすすめする。

※IPA(情報処理推進機構)では、ランサムウエア対策特設ページを開設。

解説/鴻池賢三(AV評論家)/福多利夫(フリーライター)/石井英男(テクニカルライター)

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