クラウドサービスを使ってみたいけど、どれを使ったらいいのかわからないというアナタ。主なクラウドサービスの違いをバッチリお届けします。
前回記事の「素朴なQ&A」はこちら

複数サービスの併用がクラウド活用のカギ!

クラウドには極めて多種多様なタイプがあるが、最もメジャーな存在は何といっても「Dropbox」のようなストレージ系のサービスだ。

ネット上にある自分専用のストレージという親しみやすいイメージで使えるため、ビギナーでも取っつきやすいうえ、料金も容量1Tバイトで月額1300円前後と手ごろ感がある。さらに、パソコンとファイル同期を行える機能も備えるなど、スマホとのデータ連係もしやすい。

一方、特定の用途に特化したのが、音楽系や写真系、情報クリップ系の専門型クラウドサービス。ストレージ型のような汎用性はなく、料金もまちまちではあるが、それぞれのサービスが専門とする分野においては、機能面はもちろん、使い勝手にも優れている。

例えば、音楽系の「Google Play Music」では、無料で5万曲の楽曲をクラウドにアップロードしてストリーミング再生が可能。しかも、月額980円の有料プランに加入すれば、4000万曲以上のラインアップを有する定額音楽配信も利用できるようになる。

写真系では「Amazonプライムフォト」のように、写真の無制限アップロードに対応したサービスもあるのが大きな魅力。加えて、アルバムを作成したり、手軽に写真を友人と共有したりできる点も写真クラウドならではの醍醐味といえる。

このほかにも、名刺クラウドの「Eight」や、大容量ファイル転送クラウドの「ギガファイル便」など、さらに細分化されたサービスもある。

このように多様なサービスがあるクラウドだが、それらの中から、最もメジャーな存在であるストレージ系の4大クラウドについて、特徴を解説していこう。

4大クラウド解説 ❶
Googleドライブ

ストレージ容量はもちろん機能の豊富さも充実している

数あるストレージ系クラウドにおいて随一の多機能を誇るのが、検索サービス最大手のGoogleが提供する「Googleドライブ」。

最近は、ワープロ文書やスプレッドシートなどの編集が可能なサービスも増えているが、いち早くそうした機能を実現したのがGoogleドライブである。

そうした点からも先進性の高さが垣間見えるが、今なお精力的に新機能を続々と追加。動画や写真など、幅広いファイル形式のサムネール表示に対応するほか、Android端末向けにアプリデータの自動バックアップ機能も搭載。

削除したアプリを再インストールした際に、バックアップデータを基に以前の状態に復旧してくれる。

また、最近では「Googleフォト」の連係機能も新たに実装。GoogleドライブアプリからGoogleフォト上の写真に直接アクセスしたり、ドライブに写真を保存したりできるようにもなった。

無料で使えるストレージ容量は15Gバイトと、競合サービスと比べてかなり太っ腹。多機能ゆえ若干操作にクセがある点がネックだが、いったん慣れてしまえば、これほど使いでのあるクラウドサービスはほかにはない。

専用アプリでは、クラウド上のファイルを大きなサムネールでわかりやすく管理可能。ファイルのアップロードや文書の新規作成は、画面右下にある「+」ボタンから行える。

4大クラウド解説 ❷
OneDrive

Windows10や「オフィス」と連係しやすい

Windows10に標準搭載されているクラウドサービスが「OneDrive」。パソコンのおまけという印象を抱くかもしれないが、実は、機能面についてはGoogleドライブに勝るとも劣らない充実ぶりを誇る。

例えば、ドキュメント編集機能では「ワード」や「エクセル」などの「オフィス」文書を作成可能。「オフィス」の開発元でもあるマイクロソフトが手がけているだけあって、パソコンで作成した「オフィス」文書を開いた際の互換性も極めて高い。

さらに、Windows10端末であればファイル同期アプリがプリインストール済みであるという点も便利。

ほかのサービスの場合、同期アプリはユーザー自身で導入する必要があるが、OneDriveならこうした手間は一切なし。お膳立てされた状態でファイル同期をすぐに利用できるため、設定作業が苦手だというビギナーでも、さほど敷居の高さを感じずに済むはず。

一方、無料ストレージは5Gバイトと標準的。有料プランはいくつかあるが、特にお得なのが年額1万2744円の「Office 365 Solo」。1Tバイトのストレージに加え、「ワード」などの「オフィス」アプリ5種類を利用可能だ。

専用アプリはファイルのサムネール表示に対応するほか、画面下に機能アイコンを配置したオーソドックスなスタイル。オフィス文書の作成は画面右上の「+」から利用できる。

4大クラウド解説 ❸
iCloud Drive

iOS端末と相性抜群!アップル純正のクラウド

アップルの「iCloud Drive」はiPhoneやiPadといったiOS端末専用のクラウドストレージだ。

その最たるアドバンテージは、iOS端末に標準搭載されているため、初心者でも気軽に使えるという点に尽きるだろう。

性能面は決して多彩ではないが、ドキュメント編集やファイル共有など必須の機能は一とおりそろっているため、特に不満を感じることもないはずだ。

また、iOS端末は、パソコンとのデータ連係はあまり得意ではない面があるが、iCloud Driveにはこうした苦手分野を補ってくれるというメリットもある。

パソコン向けの同期アプリを使えばクラウドにファイルを自動アップロードしてくれるので、あとはiOS端末からファイル管理アプリの「ファイル」を使ってアクセスするだけと簡単。パソコンで作成した書類をiOS端末で扱う機会が多いなら、間違いなく重宝する。

無料のストレージ容量は5Gバイトと標準的だが、これはストレージのほかに写真や動画などのバックアップ用にも使われる。容量が物足りないと感じるなら、50Gバイト(月額130円)からの有料プランの加入も検討したほうがいいだろう。

専用アプリの「ファイル」は、大きいサムネールを採用した親しみやすい作り。ファイルをタップすると関連付けされたアプリが起動して、閲覧や編集などを行える。

4大クラウド解説 ❹
Dropbox

使いやすく動作も安定! 仕事向けにもおすすめ!

「Dropbox」の魅力は、何といっても業界トップクラスのサービス品質にある。2007年のサービス開始からクラウドストレージ一本に注力してきただけあって、動作の安定度は極めて高い。

加えて、クラウドストレージとしての使い勝手も上々。ファイル操作も極めて直感的にこなせるため、クラウド上のデータにストレスなくアクセスできる。

パソコンからのデータアップロードは、同期用のフォルダーに保存するだけでいいため、クラウド上にあるファイルにもスマホアプリから手間なくアクセス可能だ。

機能面は基本的に必要最低限のため、派手さこそないが、そこにはいたずらに機能を増やして操作性を変えたり、煩雑にしたりしないようにしようという意図が感じられる。こうした機能面の取捨選択が実にみごとで、一度使うと手放せなくなるという人も多い。

一方、料金面については、有料プランは1Tバイト(月額1296円)からと無難なレベルといえるが、無料で使えるストレージ容量は2Gバイトとやや少ない。このため本格的に活用するには、有料プランの契約が必須といっていいが、仕事にも安心して使える高品質さを思えば、その価値は十分にあるはずだ。

ファイル管理画面では、プレビュー表示に対応したサムネールを採用。対応形式は、JPEGやPDF、「ワード」「エクセル」など実に多彩だ。新規ファイルの作成は、画面下の「+」から行える。

4大サービスの実力を多方面から徹底分析!

画像: 4大サービスの実力を多方面から徹底分析!

4大サービスの主な仕様は、上の比較表のとおり。ファイル同期用のデスクトップアプリや、ファイル共有など、主要機能はほぼ横並びだが、よく見るとiCloudだけが特定フォルダーの選択同期が不可だったりとやや出遅れ感がある。

これはiCloudがクラウドストレージとしての歴史が浅く、いまだ発展途上の部分があるためだ。

とはいえ、iCloudにはiOS端末との相性が抜群という得難いメリットもある。契約時は、そのあたりも加味して検討してほしい。

有料プランについては、サービスによって料金体系が異なるため、一概には比較できないが、お得度ならGoogleドライブがイチ推し。100Gバイトの大容量を月額たったの250円、年額ならさらに割安な2500円で利用できる。ビギナーが初めて利用する有料プランとしても文句なくおすすめだ。

解説/篠原義夫(ガジェットライター)

※表示の料金は記事制作時のものです。

This article is a sponsored article by
''.