最新CPUの投入をはじめ、大型アップデートによる機能追加など、パソコンを取り巻く周辺事情は目まぐるしく変化している。こうした最新情報をいち早くキャッチすれば、Windowsに対する理解もいっそう深まるだけでなく、正しい知識が身につき、パソコン選びもスムーズに行えるだろう。以下では、最新機種の動向をわかりやすく解説しよう。
【HDDはもうすぐなくなる!?】 速くて静かなSSDが今後さらに普及すること間違いなし!
一昔前は、パソコンのストレージといえばHDD(ハードディスクドライブ)が当たり前だったが、現在は、SSD(ソリッドステートドライブ)が大半を占めるようになってきている。
安価に大容量を実現できるが速度に劣るHDDに対し、SSDは高価だが、データ転送速度は高速。
ハード構成や規格によって条件が異なるため、単純な比較はできないが、低価格なSSDでも、HDDよりは最低2〜3倍程度は高速と考えていいだろう。
現在、最も高速なSSDは、毎秒3Gバイトを超えるデータ転送速度をたたき出すものもある。HDDの速度が、毎秒200Mバイト台で頭打ちであることを考えると、実に驚異的な速度というほかない。
これだけ高速で、しかも動作音もなく、耐衝撃性も高いと、いいことづくしのSSDだが、ネックは容量が少なめなのと価格。
また、SSDでデータ保存に用いる記録素子には書き替え回数に上限があるため、一般的にはHDDより寿命は短いといわれる。
しかし、最近は、記録素子に従来より高耐久なタイプを採用するものも少なくない。HDDに迫る大容量で低価格なSSDが登場すれば、さらに普及が促進するはずだ。
●SSDとHDDの主な違い
【生体認証が便利!】 Windows Hello対応なら、指紋認証や顔認証で楽々ログイン!
指でタッチをしたり、顔をカメラに向けたりするだけでログインできるのが、Windows10の「Windows Hello」機能。
Windows10の登場当初は採用機が少なかったが、現在は、データの盗み見や盗難リスクが高いノートパソコンを中心に採用が増えてきている。
最近の注目は、指紋認証タイプだけでなく、より手間なく使える顔認証タイプが増えていることだ。
●顔認証対応モデルも続々登場!
【パソコンの音と侮るなかれ!】 オーディオメーカーと共同開発し、各社とも音を強化!
パソコンのオーディオ性能に対する要求は年々高まってきており、メーカーでは、これまで以上にオーディオ性能の底上げに注力している。
その一環として、オーディオメーカーとの共同開発も盛んだ。
例えば、NECはヤマハ、富士通はパイオニア、HPはBang&Olufsenといった具合。
パソコンのオーディオ性能を重視するなら、こうした協業するオーディオメーカーに注視してみるとおもしろい。
●NECはヤマハと提携
NEC
DA770/KA
実売価格例:23万4300円
また、ハード的なトレンドとして注目したいのが、より臨場感のあるサウンドを楽しめるクアッドスピーカーの存在。
これは4スピーカーのことで、現在、ノートパソコンで採用しているのは、東芝のdynabook T95/Fや、HPのHP Spectre x360など。
サイズの小さいタブレット端末での普及が進んでいることを考えると、今後、ノートパソコンでの採用が一気に増加する可能性もありそうだ。
●パソコンとオーディオメーカーの提携例
【とにかくサクサク動く!】 快適に使いたいなら、ゲーミングPCもアリだ!
「ゲーミングPC」とは、最新のパソコンゲームを快適にプレーするための高性能なパソコンを指す。最新の3Dゲームでは、CPUやメモリーなどはもちろん、高いグラフィック性能が特に要求される。
そのため、一般的なパソコンで採用されているCPU内蔵タイプではなく、わざわざ高性能なグラフィックボードを別途搭載しているほどだ。
ここまでの説明でピンと来た人もいると思われるが、実のところ、ゲーミングPCの実態は、ハイスペックモデルとほぼ同義だといっていい。
したがって、さまざまなパソコン作業全般も極めて快適に動作する。
例えば、動画や写真を扱う処理の場合、処理速度だけでなく、描画性能も非常に重要になるが、ここで威力を発揮するのが高性能グラフィックだ。
例えば、動画編集や高解像度写真のレタッチなど、高負荷な作業も極めて快適にこなせる。
そのネーミングゆえ、縁遠い印象を抱く人が多いかもしれないが、むしろ趣味に適したパソコンなのだ。
最近は、大手メーカーでもゲーミングPCを扱うようになってきているので、快適に動くマシンを探しているなら、ぜひチェックしてほしい。
●お手ごろ価格のゲーミングノートPC
ASUS
FX503VD-E4047T
実売価格例:13万8160円
解説/篠原義夫(ガジェットライター)
※価格は記事制作時のものです。