Q
撮影モードはどれがおすすめ? 露出ってカメラ任せでいい?
A
最初は、すべてカメラ任せのフルオートでOK。慣れてきたら、そのほかのモードを試してみよう。
被写体の明るさに合わせて、絞りやシャッター速度(スピード)、ISO感度などを、適切な数値に設定することを「露出を合わせる」という。
多くのカメラには、すべてが自動的に設定されるフルオートモードが搭載されているので、わからない場合はカメラ任せでOK。
最初はカメラ任せでOK
機種によって、さまざまな撮影モードが搭載されており(下表参照)、慣れてきたら、絞りやシャッター速度を自分で決めるモードで撮ってみよう。
主な撮影モード
さて、「絞り」とはレンズを通る光の量を調整する機能で、F5.6などの数値で表される。
この数値が小さいほうが、より光が多く入り、夜景や室内など暗い光でも撮ることができる。
また、数値によってピントの合う範囲が変わるという特徴もあり、背景をボカした写真が撮りたい場合は、絞り値を小さくするといい。
次に、「シャッター速度」とは撮像センサーに光が当たる時間のことで、1/60秒などの数値で表される。
この時間が遅いほうが光の量は増えていくが、あまり遅い数値にすると撮影時にブレてしまうことがある。
スポーツなど、動きの速い被写体をしっかりと写したいときは、速いシャッター速度が必要だ。
絞りとシャッター速度の組み合わせ例
このように、絞りやシャッター速度には露出を調整する機能と、ボケや動きを表現する効果もある。
「A」や「S」などの撮影モードを上手に使いこなせれば、こだわりのある写真を撮れるようになるので、よりカメラを楽しむことができる。
絞りとシャッター速度は自分で設定できる
Q
ピント合わせは基本的にカメラに任せておけばいい?
A
通常はAFでいいが、意図しない所にピントが合う場合は、マニュアルを利用するといい。
デジタル一眼のAFは非常に精度が高く、基本的にカメラ任せで大丈夫だ。
ただし、ピントは画面上の測距点というポイントで合うので、画面端にある被写体にピントを合わせたいと思っても、測距点から外れているとピントが合わない。
そんなときは、フォーカスロックというテクニックを使う。
まず、画面中央の測距点で被写体にピントを合わせ、シャッターボタンを半押しにする。
するとピント位置が固定されるので、そのまま被写体を画面端に寄せれば、ねらった被写体にピントが合った写真が撮れる。
このフォーカスロックを活用すれば、AFでたいていの場面を撮影できるが、例外的に暗めの星空など、どこにもピントが合わないような状況もある。
その際は、マニュアルでピントを合わせよう。
測距点から外れた場所にマニュアルでピント合わせ
また、最近の機種は、顔や瞳を認識してピントを合わせてくれる。
予想以上に精度が高いので、人物撮影ではぜひ試してみてほしい。
顔認識AFを活用しよう
Q
AFモードっていろいろあるけど、どこが違う?
A
基本的に「シングル」「コンティニュアス」「自動選択」の3とおりだが、メーカーにより名称が異なる。
AFモードには、シングルとコンティニュアスの2種類がある。
シングルAFは、ピントが合わないとシャッターが切れず、風景など動きのない被写体で、しっかりピントを合わせたいときに使う。
前項で述べたフォーカスロックもシングルモードで行う必要がある。
一方、コンティニュアスAFは、シャッターボタン半押しでピントを合わせ続け、被写体が動いていたり、自分が動いて被写体との距離が変わったりしてもピントが合う。
また、ピントが合っていなくてもシャッターが切れるので、シャッターチャンスを優先したいスポーツ撮影などに向いている。
また、通常はシングルAFで動作させているが、カメラが被写体の動きを感知すると、自動的にコンティニュアスAFに切り替えてくれる自動選択AFを搭載する機種も多い。
これらのモードを、被写体に合わせて選択するようにしよう。
AFモードは主に3種類
AF-SとワンショットAFは同じ意味
キヤノン・EOS Kiss Mの場合
解説/岡田清孝(カメラマン)