ハイレゾ音源・ハイレゾ対応とは?「意味と違い」をわかりやすく解説

家電・AV

デジタルオーディオプレーヤーやヘッドホンなど、オーディオ関連の新製品でよく見かける「ハイレゾ」という言葉。いったい何を示しているのだろうか。いま使っているミニコンポでハイレゾを聴くことはできるのだろうか。ごく基本的なことについて解説しよう。併せて、ソニーのハイレゾ対応ヘッドホンやイヤホン、おすすめのプレーヤーも紹介しよう。

ハイレゾとは「高音質な機器や音源」のこと

「ハイレゾ」とは「ハイレゾリューションオーディオ」の略だ。
日本語に訳すと「高精細・高解像なオーディオ」ということになるが、乱暴にわかりやすくいい直せば、従来に比べて高音質なオーディオ、と考えてもらって間違いではない。

オーディオは再生するための機器(ハードウェア)と、音楽そのものである音源(ソフトウェア)を組み合わせて楽しむものだが、ハイレゾに対応した機器、ハイレゾで収録された音源がそれぞれ存在する。

ハイレゾ対応製品がひと目でわかる「ハイレゾロゴ」

ハイレゾという言葉そのものは「高音質」とほぼ同義なので、示す範囲が分かりづらいのだが、現在のオーディオ機器の中にはハイレゾロゴが付いていて、ハイレゾ対応製品であることがひと目でわかるものが多い。

これは業界団体である一般社団法人日本オーディオ協会が決めたハイレゾの定義、つまり必要なスペックを満たすオーディオ機器に表示されているロゴだ。
このハイレゾロゴが付いた製品を選べば、ハイレゾを楽しめるということになる。

一般社団法人日本オーディオ協会の定めた定義を満たすオーディオ機器には、このハイレゾロゴが表示され、製品選びの目安となる。

具体的には、プレーヤーのようなデジタル機器では、サンプリング周波数(サンプリングレート)が96kHz以上、量子化ビット数が24bit以上のWAV/FLAC音源が再生可能であること。
これは最低基準なので、ロゴ取得製品には、192kHz/24bit対応や、384kHz/24bit対応といった、さらに上までカバーした機器もある。

CDより高音質なハイレゾ

サンプリング周波数と量子化ビット数は、もともとはアナログな「音」をデジタル変換するときの「細かさ」を示す数値で、この数字が大きいほど高音質になると考えてよい。

比較対象としてわかりやすいのが、CDだ。
CDは、44.1kHz/16bitと規格で決まっている。つまり、96kHz/24bit以上が求められるハイレゾは、CDよりも高音質なオーディオ、と考えるのがわかりやすいだろう

もちろん、ハイレゾを楽しむには、「音源もハイレゾで記録されている」必要がある。
非ハイレゾ音源を再生することもできるが、音質は基本的に非ハイレゾのままだ。現在は、音楽配信でハイレゾ音源が購入できる。

ハイレゾ対応のイヤホンやヘッドホンを多く出しているソニー

ハイレゾロゴが付いているオーディオ機器は、プレーヤーだけではない。
ヘッドホンやイヤホン、スピーカーといったアナログ機器では、40kHz以上の超高音域が再生できる製品なら、ハイレゾロゴが取得できる。

ただし、ハイレゾロゴが付いていないヘッドホンやイヤホンでも、プレーヤーにつなげば音を出すことはできる。デジタル機器では、非対応の音源だとまったく再生できないのに対し、これは大きな違い。
最高20kHzまでしか再生できないヘッドホンでは、それを超える超高音を正確に楽しむことはできないが、使えないわけではないので覚えておこう。

ソニー SONY ヘッドホン h.ear on 2 MDR-H600A

専用設計の40mmHDドライバーユニットを搭載するハイレゾ対応のヘッドホン「h.ear on 2(MDR-H600A)」

ソニー
ヘッドホン
MDR-H600A
▼専用設計40mmHDドライバーユニットにより、原音の本来の表現を忠実に再現するハイレゾ音源対応▼リモコンによる音楽操作や、リモコンに内蔵されたマイクでハンズフリー通話も可能▼人間工学に基づいた立体縫製により、頭部の凹凸にイヤーパッドが優しくフィット。(Amazon)

ソニー SONY イヤホン ハイレゾ対応 カナル型 ケーブル着脱式 XBA-N3

ソニーのハイレゾ対応イヤホン「XBA-N3」

ソニー
イヤホン
XBA-N3
▼LCP振動板採用小型高感度9mmダイナミックドライバーユニット▼さらに独自開発のHDハイブリッドドライバーシステムを搭載▼解像度の高い高音域再生、低音域から中音域にかけての理想的な再生バランスと高い装着性の両立が可能に。(Amazon)

ソニー SONY ウォークマン Aシリーズ 16GB NW-A55x

ハイレゾロゴを取得したソニーのプレーヤー、「ウォークマンA NW-A55」は本体のみの製品だが、ハイレゾ対応イヤホンが付属するモデルもある。

ソニー
ウォークマン
NW-A55
▼スマホ内の音楽・ストリーミングサービスを高音質に聞くことができる「Bluetooth(R)レシーバー機能」を搭載▼圧縮音源をハイレゾ相当にアップスケーリングする「DSEE HX」搭載▼高音域再生におけるノイズ除去性能を高めたフルデジタルアンプ「S-Master HX」を搭載(Amazon)

iPhoneだけではハイレゾは楽しめない

現在のオーディオ機器は、かなり多くがハイレゾに対応しており、予算や好みに合わせて選ぶことができる。
では、もっとも身近なスマホはどうだろうか?これはまだ、当然のようにハイレゾ対応とはいかない。

Androidは端末により異なり、一部の製品はハイレゾに対応している。
しかし、iPhoneは記事執筆時点ではハイレゾ未対応で、世代を問わず、本体のみではハイレゾを再生できない。

iPhoneでハイレゾを楽しむには、「ポータブルヘッドホンアンプ」と呼ばれる外付けの周辺機器を使い、またハイレゾ対応の「プレーヤーアプリ」をインストールする必要がある。持ち歩くものも増えてしまうので、ちょっと面倒に感じる人もいるだろう。

FiiO Q1 MarkII FIO-Q1MK2

iPhoneにつないでハイレゾ再生を可能にするポータブルヘッドホンアンプ、Fiioの「Q1 MarkII」

FiiO
ポータブルヘッドホンアンプ
FIO-Q1MK2
▼AKM製高性能DACチップ「AK4452」やTexas Instruments製高品質オペアンプを採用したポータブルヘッドホンアンプ(Amazon)

ずっと慣れ親しんできたCDより、さらに高音質に音楽を楽しめるハイレゾ。もちろん聴けるのはハイレゾだけではなく、CDやMP3、AACといった従来の音源も再生できるので、過去の資産を楽しみつつグレードアップできるのだ。
オーディオの買い替えを考えているなら、チェックしてみてはいかが。

◆大坪知樹
オーディオやPCといった記事を多く手がけてきたが、ガジェットはもちろん白物家電、クルマ・バイク、模型や玩具、時計に服・靴など基本的にモノが好きな物欲系フリーランスライター。

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