ドライブレコーダーの人気9モデルを、都内を走行テストして比較した。今回は2カメラ型の「ユピテル DRY-TW9100d」で実走テスト。リアにはソニー製CMOSセンサー搭載、画角157度の広視野角で、リアからのあおり運転を徹底してチェックできるのが特徴。設置性、フロント昼間画質/夜間画質、リア昼間画質/夜間画質、操作性の6つの項目を10点満点で採点したので参考にしてほしい。
ドライブレコーダー最新モデル実走テスト
ユピテル DRY-TW9100d
前後でフルHD記録。リアには暗所に強いSTARVISを採用
実売価格例:3万4560円
記録解像度:1920×1080
画角:対角151°
記録メディア:microSD16GB付属
モニター:ー
GPS/HDR/Wi-Fi

フロント、リアともにフルHDカメラで撮影。特に、リア用は暗所で優れた特性を示すソニー製CMOSセンサーSTARVISを採用。画角も最大157度もの広視野角を実現。リアからのあおり運転を徹底してチェックできる。カメラ部はブラケットと一体設計のため、ガラスに近い位置に取り付けられる。モニターは非搭載。
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●リアカメラ
記録解像度:1920×1080
画角:対角対角157°
映像の確認にはスマホが必須
フロント用には標準的なカメラを搭載するが、リア用は暗所特性に優れた能力を発揮するソニー製CMOSセンサーのSTARVISを採用。画角も圧倒的な広さで後方をとらえる。つまり、リアカメラを強化することで、近年にわかに注目されている“あおり運転”対策を強く意識した設計となっているのだ。
実際、リアの画質は素晴らしい。フロントがややくすみがちな画質なのに、リアは高コントラストで映像にメリハリがあって、まるでビデオカメラで撮影したかのような鮮明さだ。
それは、夜になっても変わらない。テスト中に公道カートが後ろに続いたことがあったが、夜間なのに一人ひとりの表情が鮮明に映し出されていたのだ。やはり、夜間撮影では「STARVISの実力おそるべし」といったところだろう。
フロントの画質はリアより劣るとはいえ、標準的なドラレコの画質よりは優れる。トンネルを出る際の白飛びも最小限に抑えているし、夜間でもノイズは少なめ。ただ、リアと比較すると、フロントの画質向上を望みたくなってしまうのは正直なところだ。
本体はフロント、リアともにスリムな筐体が特徴だ。ブラケット一体型でもあるため視野が妨げられることもないし、ガラス面に近い位置にレンズが来るから反射も最低限に抑えられる。ただ、スリムな筐体ゆえにモニターは非搭載で、映像を確認するにはスマホとWi-Fi接続し、専用アプリを使う必要がある。基本的な操作は、音声でガイドするので問題ない。
設置性:9点(10点満点)

フロント、リアともブラケット一体型であるため、取り付け作業はとても楽。カメラ部が回転するのもいい。
フロント昼間画質:7点(10点満点)

発色は、ややくすんだ感じはあるものの、周囲の状況を鮮明に再現する解像度は確保。実力は平均よりは上。
フロント夜間画質:7点(10点満点)

周囲が暗くなったことで、昼間はあったくすみは感じない。解像感が甘くなることもなく、鮮明な夜景が撮影可能。
リア昼間画質:10点(10点満点)

極めてリアルな映像が撮影できた。自然な発色と鮮明なまでの解像度。ビデオカメラで撮影したかのように美しい。
リア夜間画質:8点(10点満点)

夜も、鮮明さと自然な雰囲気はそのまま。スモークガラス越しでもここまでの画質が得られているのは素晴らしい。
操作性:7点(10点満点)

モニターは装備しないが、操作に対して音声でガイドしてくれるので、意外に扱いやすい。スマホアプリも出来がいい。
⇒【ドライブレコーダーのおすすめはコレ】全9モデルの採点結果はこちら
※価格は記事作成時のものです。
解説/会田肇 (自動車評論家)撮影/河野公俊