1990年代、高級感あふれるデザインと、音のよさで人気を博したK’sシリーズの流れをくんだスタンダード機。CD再生機能を備えた本体に、2ウエイのスピーカーを加えたシンプルな構成で、音質志向を明確に打ち出す。
【大人のミニコンポ選び】タイプ別No.1はこれだ!
お気に入りの音楽がワイヤレスで手軽に楽しめるブルートゥーススピーカーが人気を集める中、左右独立のスピーカーを備えたミニコンポを支持する声も根強い。
今回は、各メーカーの人気モデルを集め、搭載している機能を整理して紹介し、各種メディアで行った音質チェックの結果を掲げる。
大人のミニコンポ選び
K’sシリーズの流れをくむ本格派。音質もかなりいい
ケンウッド
K-515
実売価格例:3万5230円
コンパクトHi-Fiオーディオシステム
K-515
USBメモリー再生 | ◎ |
USB DAC機能 | ─ |
NAS再生 | ─ |
ネット音楽配信 | ─ |
対応CD | 音楽CD・CD-R/RW |
ラジオ | AM・FM・ワイドFM |
ハイレゾ | PCM 96/24 |
ブルートゥース | SBC |
1990年代、高級感あふれるデザインと、音のよさで人気を博したK’sシリーズの流れをくんだスタンダード機。CD再生機能を備えた本体に、2ウエイのスピーカーを加えたシンプルな構成で、音質志向を明確に打ち出す。
ハイレゾ音源はUSBメモリーの再生のみ、ブルートゥース接続時のコーデックもSBCに限定されるなど、機能は必要最小限だが、単品コンポーネントを意識したデザインは、高級感がある。
CD再生は、やや軽量級だが、躍動感に富んだ生きのいいサウンド。贅肉のない引き締まった音像をクッキリと描き出し、アップテンポのリズムはキビキビとして、軽やかだ。
ハイレゾ音源を収めたUSBメモリー再生は、癖のない豊かな響きで、声のニュアンスも豊か。スムーズな空間の広がり、音離れのよさは、ハイレゾならではのもので、ピアノは空間の静けさ、質感の緻密さが特徴的。
ブルートゥース接続では、空間の広がりはコンパクトになり、微妙な声のニュアンスも感じにくくなるが、持ち前の明快さ、すがすがしさは健在。ピーク感がなく、肌合いのいいサウンドが耳にスッとしみ込む感じは悪くない。
情報量で聴かせるタイプではないが、明るく、開放的に楽しませるサウンドは、往年の同社コンポーネントに通じるもの。「K’s」の称号は、だてではない。
・再生音質採点&一言コメント・
CD音質 | 7 |
もう少し音の厚みが欲しいが、音楽の躍動感をすなおに表現する。 | |
ハイレゾ音質 | 8 |
音離れがよく、繊細。きめ細かなタッチは、ハイレゾ音源の醍醐味。 | |
ブルートゥース音質 | 6 |
SBCコーデックの影響か、音楽鑑賞用としては情報量が足りない。 |
・この製品に向く音楽ジャンル・
◆解説/藤原陽祐 (AV評論家)