ビクターの独自技術、ウッドコーンユニット発売15周年を記念したモデル。注目のウッドコーンは、低重心設計のエンクロージャーに1基を収めたフルレンジ仕様。音作りにはビクタースタジオが加わり、「K2」も搭載済み。
【大人のミニコンポ選び】タイプ別No.1はこれだ!
お気に入りの音楽がワイヤレスで手軽に楽しめるブルートゥーススピーカーが人気を集める中、左右独立のスピーカーを備えたミニコンポを支持する声も根強い。
今回は、各メーカーの人気モデルを集め、搭載している機能を整理して紹介し、各種メディアで行った音質チェックの結果を掲げる。
大人のミニコンポ選び
ウッドコーンの採用で、優しくて癖のない自然な響き
ビクター
EX-HR99
実売価格例:13万4590円
Victor コンパクトコンポ
EX-HR99
USBメモリー再生 | ◎ |
USB DAC機能 | ─ |
NAS再生 | ─ |
ネット音楽配信 | ─ |
対応CD | 音楽CD・CD-R/RW |
ラジオ | AM・FM・ワイドFM |
ハイレゾ | PCM 192/24・DSD 5.6 |
ブルートゥース | SBC・AAC・aptX |
ビクターの独自技術、ウッドコーンユニット発売15周年を記念したモデル。注目のウッドコーンは、低重心設計のエンクロージャーに1基を収めたフルレンジ仕様。音作りにはビクタースタジオが加わり、「K2」も搭載済み。
もともとウッドコーンという技術は、振動板に天然木を採用し、自然な響きを表現したいという思いからスタート。今も、そのコンセプトは変わらないが、本機では振動板部にチェリー材の薄型シートを十字に配置したり、磁気回路後部にメイプル材のウッドブロックを装着したりと、響きを整えるための改良が加えられている。
まずCD再生だが、ウッドコーンならではの癖のない自然な響きで、空間の広がりもスムーズ。低域の量は中庸。楽器が奏でる響きの描き分けが緻密で、明瞭度が高い。耳元でささやくように歌う女性ボーカルは優しく、ビブラートのニュアンスも悪くなかった。
USBメモリーによるハイレゾ再生では、良質な響きが全身を覆い包むような独特の聴き心地。解像感、ダイナミックレンジと、基礎体力も高いが、あくまでもゆったりと、温かく、上品に聴かせる。
ブルートゥース接続でも、力み、誇張のない穏やかなサウンドは健在。空間の広がり、響きの緻密さはやや抑えられるが、ギターの響きの細かな揺らぎや、声のニュアンスは、しっかりと感じ取ることができた。
・再生音質採点&一言コメント・
CD音質 | 8 |
ストレスなく広がる響きが魅力的。ボーカルのニュアンスが良好。 | |
ハイレゾ音質 | 7 |
ワイドレンジではないが、肌合いのいい良質な響きがスムーズに広がる。 | |
ブルートゥース音質 | 8 |
音の輪郭が抑えられる傾向だが、ウッドコーンの強みは健在。 |
・この製品に向く音楽ジャンル・
◆解説/藤原陽祐 (AV評論家)