ここでは、アナログLPで続々登場している和製ポップスの新譜を紹介しよう。令和の時代とマッチし、“シティ・ポップ感”を発する作品たちだ。
[別記事:【アナログレコードが本格的に復活】若手ミュージシャンの新譜続々!特選街の著者4人が語る「レコードとの思い出」→]
レコードは音のよさなども若い世代に好評!
「シティ・ポップ」は和製英語で、海外ではこの言葉では通じないが、日本発の都会的なポップスということになる。ここでは、アナログLPで続々登場している和製ポップスの新譜を紹介しよう。令和の時代とマッチし、“シティ・ポップ感”を発する作品たちだ。
話題の新譜としてまず挙げたいのは、宇多田ヒカルの「One Last Kiss」。入荷即完売という飛び切りの人気盤だ。話題のアニメ映画「シン・エヴァンゲリオン 劇場版」に提供した楽曲すべてを収録。表題曲の「One Last Kiss」はその主題歌となる。シンプルで伸びやかなボーカルが気持ちいい、国内のアナログ盤は売り切れのため、逆輸入のUS盤をお求めいただきたい。
今どきのアーティストではあいみょん、いきものがかりも魅力的な作品をリリースしている。アナログ化されたあいみょんの「君はロックを聴かない/青春と青春と青春」は、強く透明な声がまっすぐ届く感じだ。 いきものがかりはオリジナルアルバム7作を一挙LPレコード化したコレクターアイテムがある。「レコー丼~超七色大盛り~」がそれ。音質にこだわった180グラム重量盤で、14枚組みの超大盛りだ。ファンにとっては永久保存盤。
さらに、シティ・ポップ系のくくりでも幅を広げて見ていこう。吉田美奈子の「扉の冬」は往年の名盤のリマスターだが、個性豊かなボーカル表現が最新のアナログサウンドで聴ける。
ファンク・ロック系のリスナーなら、銀杏BOYZの「ねえみんな大好きだよ」はどうだろう。白色盤の2枚組みだ。
ほかにも、Tempalayの「ゴーストアルバム」やPOPS研究会のLP作品など、アナログ好きに聴いてほしい盤は多い。広くアンテナを張っておこう。
レコードの新譜は確実に増えている。新作から復刻盤まで目白押し!
宇多田ヒカル「One Last Kiss」(US盤)
ソニーミュージック(エピック)
価格:3300円
吉田美奈子「扉の冬 BOX SET」
ソリッドレコード
価格:1万1000円
銀杏BOYZ「ねえみんな大好きだよ」
初恋妄℃学園
価格:4400円
※価格は記事作成時のものです。
■解説/林 正儀 (AV評論家)