YouTubeに育児をさせてはいけない、とはいえ、現実はなかなか難しい。そして、旅先などでタブレットなどを使えば、子どもにだってイヤホンやヘッドホンが必要なわけです。そこでWHO(世界保健機関)基準で耳を守るという1MORE(ワンモア)の『HQ20』「SonoFlow Mini HQ20」を4歳の息子に使わせてみて、筆者はとても驚いたのです。

子ども向け学習用ワイヤレスヘッドホンとは?
今の時代、子どもにだってヘッドホンが必要だ!

パッケージは特に子ども用の印象はありません。
非常に残念ではありますが、我が家の4歳児はタブレット、iPadに夢中になっています。いちばんのお気に入りのおもちゃはiPad。YouTubeを見ない日は、ほぼ1日もありません。我々大人もスマートフォンに夢中なのですから、仕方ないといえるでしょう。
ですが、北海道在住の筆者の家族は移動のほとんどが自家用車。レストランの席も広めのお店が多いので、息子のiPadはヘッドホンなしで、外では音を小さくして使っていたのです。これで何とかやり過ごしていました。
しかし、2週間ほどの中国・北京とハルビンの旅に出掛けることになった我が家。さすがに飛行機や電車、バスといった公共交通機関のなかでヘッドホンなしというわけにはいきません。そこで、4歳児用のヘッドホンを吟味することになりました。
WHO(世界保健機関)基準に準拠した機能を搭載している「HQ20」

付属品は充電用のケーブルと取扱説明書のみのシンプルな構成。
息子のiPadにはヘッドホンはつないでいませんが、筆者はカフェなどで仕事をする際に3〜4個のイヤホンやヘッドホンを持ち歩いているほど、これらのガジェットが大好きです。そして愛用しているイヤホンの1つが1MORE製。そんな1MOREのWEBサイトをみていると最新モデルとして、子ども向け学習用ワイヤレスヘッドホン「HQ20」(1MORE SonoFlow Mini HQ20・発売中・税込5,480円)が紹介されていました。
キャッチコピーは「耳を守り、声を活かす。聴覚保護&学習ヘッドホン」というものです。自動音量調整とセルフボイスモニタリングを搭載しており、この自動音量調整がWHO基準に準拠しているといいます。
今回は公共交通機関を利用する予定だったため、ヘッドホンは必要ですが、“子どもの耳に悪そう”と筆者は感じていたわけです。そこにWHO基準に準拠した子ども用ヘッドホンがあるというのですから、ぜひ試してみたいと考えました。
WHOの目安85dB以下で4歳児の耳を守る!
「HQ20」は95dB以上の音量が出ないように制御されている

本体の音量ボタンを押しても、設定値以上に大きな音は出ない仕様です。
「HQ20」は専用アプリ「1MORE」で制御されており、3段階の音量制限がかかっています。高音量モードで最大95dB、中音量モードで最大85dB、低音量モードでは最大75dBまでしか、音が大きくならない設定です。
WHOは成人向けには85dBで1日8時間以内の使用を推奨。より音の大きな100dBなら約15分、95dBなら約30分、90dBで約2時間、85dBでは約8時間という安全基準を示しています。ただし、子どもの耳は大人よりも感受性が高いので85dB以下が推奨値です。
このWHOの基準を考慮して「HQ20」は、最大95dBの高音量モードで使用していても30分後には自動で最大85dBの中音量モードに切り替わり、そこから最大120分で最大75dBの低音量モードに自動で切り替わる仕組みになっています。このため、細かな管理をしなくてもWHOのいう国際基準で子どもの耳を守れるのです。
181gと軽量で最長再生時間は65hと長時間駆動も可能

充電は汎用性の高いUSB Type-C。
子どもの耳を守る機能がしっかりと搭載された「HQ20」ですが、それ以外も子ども向けの機能が多く搭載されています。筆者が気になったのは大きく3つで、1つ目は軽量であること。本体重量は約181g。これは、子ども向けにイヤーパッドをコンパクトにすることで実現しているといいます。
確かに筆者が装着しても使えるのですが、イヤーパッドがやや小さい。これによって、息子の「重くてイヤ」が回避されていることは非常にありがたいのです。また、うちの子の場合、使うだけで充電をしないのがデフォルト。
そんな点も考慮してか、最長再生時間は65時間、3日近く連続再生が可能。しかも、わずか10分の充電で、5時間の再生ができるというのですから、子育て家庭にはうれしい充電仕様といえるでしょう。
ただし、話した声がリアルタイムでヘッドホンから聞こえるセルフボイスモニタリング機能については、筆者は音質などに違和感を感じ、アプリの設定でオフしています。今後の改善に期待したい機能でもあります。
中国の北京とハルビン2週間の旅に持っていった
自動で音量をコントロールしてくれるのは予想以上に便利

専用アプリ「1MORE」にはセルフボイスモニタリングや聴覚保護機能が並びます。
家族で中国の北京とハルビンに約2週間の日程で出掛けたのですが、このときに「HQ20」を持っていきました。新千歳から北京へ飛行機の中、北京からハルビンへの中国高速鉄道での移動時、そして帰路のハルビンから成田、成田から新千歳へのフライトの際に4歳の息子がおとなしくしていてくれれば、と願ったわけです。
結果は、さほど悪くないものでした。元々ヘッドホンを着けてみたい息子は「HQ20」を素直に装着してくれます。また、動画の再生がはじまれば、基本的にはおとなしくなるので、この点も正解でした。じっとしていられず、何度も「HQ20」を再装着していたのも想定内です。
ただし、動画を見ておとなしくしていると、息子がどれくらいの時間、動画を見続けているのかの管理は甘くなってしまうので、「HQ20」が使用時間に合わせて自動で音量をコントロールしてくれるのはとても便利で安心でした。
成長に従って使用頻度も上がっていくだろうと予測

航空機の中で「HQ20」を使う4歳の息子。
中国旅行から戻って、息子が「HQ20」を使っているかといえば、その存在も忘れている感じです。確かに、使わなくていいなら、ヘッドホンなどしないで、そのまま動画を再生したいのが普通でしょう。
我が家では、2人の息子が最優先なので、長男が動画を見ていれば、筆者がイヤホンをしてスマートフォンを使っているわけです。とはいえ、現在7カ月の次男も同じように動画を見るようになれば、長男がヘッドホンをする日もさほど遠くはないでしょう。
「HQ20」は大学生くらいまで使えるように設計されているといいますが、そこまでは使わなくても、大きくなるに従ってヘッドホンの使用頻度は上がっていくでしょう。そんな成長期の子どもの耳を自動で国際基準で守ってくれる「HQ20」のような子ども用ヘッドホンは、残念ながら子どもがヘッドホンをしなくてはならない現代社会の必須アイテムといえるように感じました。
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