ソニーのホームシアターシステムの最新モデルが発表された。上級モデルのHT-A9は、フロントスピーカーとサラウンドスピーカー、コントロールボックスがセットになった、今までないシステム。最大の特長は、電源を接続するだけでOKのワイヤレス接続を採用したこと。ドルビーアトモスやDTS:X、360Reality Audioといったイマーシブ・オーディオに対応して、自動音場補正機能を備え、自由なレイアウトが可能なので、リビングに最適なシステムだ。

最大12個の仮想スピーカーを構成する「360 SPATIAL SOUND MAPPING」

ソニーのホームシアターシステムの上級モデルとなるHT-A9(8月7日発売 実売価格:22万円前後)は、直径、160mm、高さ313mmの円筒形のスピーカー4本と、AV機器との接続などを行うコントロールボックスがセットになったもの。

画像: ソニー HT-A9。スピーカー4本とコントロールボックスがセットになっている。

ソニー HT-A9。スピーカー4本とコントロールボックスがセットになっている。

各スピーカーはワイヤレス接続を採用しており、コントロールボックスとの配線は不要。それぞれ電源を接続するだけで使えるので、ケーブルを部屋中に引き回す必要もなく、すっきりとレイアウトできるシステムだ。

HT-A9は、単なる4chのワイヤレスサラウンドシステムではない。4本のスピーカーは、内部に2ウェイスピーカーと上部にイネーブルドスピーカーを内蔵している。実質的に4.0.4ch構成と考えていい。

画像: HT-A9のスピーカーの内部。2ウェイスピーカーの上部にイネーブルドスピーカーが配置されている。

HT-A9のスピーカーの内部。2ウェイスピーカーの上部にイネーブルドスピーカーが配置されている。

それだけではなく、独自の仮想サラウンド技術「360 SPATIAL SOUND MAPPING」を採用しており、4本のスピーカーで最大12個の仮想スピーカーを再生できる。つまり、7.1.4chのような本格的なドルビーアトモス再生の再現も可能なのだ。

画像: 360 SPATIAL SOUND MAPPINGのイメージ。4本のスピーカーで最大12個のスピーカーを再現する。

360 SPATIAL SOUND MAPPINGのイメージ。4本のスピーカーで最大12個のスピーカーを再現する。

ドルビーアトモスの7.1.4chでは、部屋に7本のスピーカーとサブウーファーを置き、天井に4本のスピーカーを設置する。リビングなどで実現するにはスピーカーの数が多すぎて邪魔になりやすいし、配線も多いのでどうしてもすっきりと設置するのは難しい。ところが、HT-A9ならば4本のスピーカーだけで実現できる。配線も電源ケーブルが4本のスピーカーとコントロールボックスの5本だけ。あとは薄型テレビなどとの接続用のHDMIケーブルだけで済む。最小限のスピーカーと配線で、本格的なドルビーアトモスなどのサラウンドに対応できてしまうのだ。

画像: 配線がないのですっきり設置できる。

配線がないのですっきり設置できる。

そして、「360 SPATIAL SOUND MAPPING」は自動音場補正機能も持っている。それぞれのスピーカーが内蔵したマイクで他のスピーカーの音を測定し、各スピーカーの配置まで把握して最適なサラウンド空間を再現できる。だから、左右のスピーカーの高さが違っていたり、後方に置くサラウンドスピーカーが部屋の後ろの棚や壁掛け設置だとしても、それぞれの位置を理想的な位置に補正できる。フロント側はテレビの周りに、サラウンド側は部屋の後ろの方に置くだけでいい。スピーカーを置くために家具を動かしたり、設置のためのスタンドを用意する必要はない。もちろん、壁掛け設置にも対応する。レイアウトの自由度が非常に優れているのだ。

画像: 自動音場補正機のイメージ。各スピーカーが互いの音を測定・解析し、理想的なスピーカー位置へと補正する。

自動音場補正機のイメージ。各スピーカーが互いの音を測定・解析し、理想的なスピーカー位置へと補正する。

実際に音を聴いてみると、あえて左右のスピーカーの高さなどを変えて設置した状況でも、映画を再生してみると、テレビの画面を中心とした音場がしっかりと再現されていた。スピーカーから音が出ている感じがなく、映画館のように部屋全体から音が出ているような感じになる。それでいて、音の移動や四方に定位する音も実に明瞭。もちろん、高さ方向の音もしっかりと味わえる。レイアウトフリーで好きな場所に置けるシステムとしては驚くほどのサラウンド再現だ。

最新のBRAVIAシリーズとの連携でより使いやすくなる

HT-A9は、今年発売のBRAVIAシリーズ(A90J/A80J/X95J/X90J/X85Jシリーズ)との連携も充実している。対応するBRAVIAとHDMI接続すれば、テレビ画面のクイック設定から、HT-A9の主要な操作を行うことができる。

また、A90J/A80J/X95Jシリーズのセンタースピーカーモードを備えたモデルなら、テレビの内蔵スピーカーをセンタースピーカーとして使うことができる。センタースピーカーが追加されることで、セリフなどがより明瞭に再現できるし、テレビ内蔵スピーカーの再生なので画面から音が出るような感覚で登場人物の声を楽しめるのだ。

薄型テレビなどと接続するコントロールボックスは、HDMI入出力が1系統、ネットワーク端子、センタースピーカー用出力などを備える。テレビの音はeARCで再生できるので、そのほかにBDレコーダー/プレーヤーやゲーム機などを接続してサラウンド音声を楽しめる。

画像: HT-A9のコントロールボックス。横幅15cmとコンパクトで邪魔にならないサイズだ。

HT-A9のコントロールボックス。横幅15cmとコンパクトで邪魔にならないサイズだ。

画像: HT-A9のコントロ-ボックスの背面。薄型テレビやBDレコーダーなどと接続できる。

HT-A9のコントロ-ボックスの背面。薄型テレビやBDレコーダーなどと接続できる。

さらに迫力を高めるサブウーファーも後から追加できる

広いリビングで、より迫力ある音を楽しみたい人のために、オプションとしてサブウーファーも同時発売される。もちろんワイヤレスサブウーファーなので、配線は電源だけだ。大型で300W出力のSA-SW5(実売価格:8万3000円前後)、コンパクトで200W出力のSA-SW3(実売価格:4万4000円前後)がある。予算や部屋のサイズなどに合わせて選ぶといいだろう。

視聴した印象では、HT-A9の4本のスピーカーだけでも低音もなかなかしっかり出ていたが、アクション映画などの迫力をたっぷりと味わうならば、サブウーファーもあった方がいい。別売なので、HT-A9を購入した後からでも追加できる。将来的にアップデートすることも考えたい。

画像: オプションのサブウーファー SA-SW5

オプションのサブウーファー SA-SW5

画像: オプションのサブウーファーSA-SW3。コンパクトサイズモデルだ

オプションのサブウーファーSA-SW3。コンパクトサイズモデルだ

スタンダードなサウンドバータイプのHT-A7000も発売

テレビの前に置くスタイルのサウンドバータイプのモデルも発売される。HT-A7000(8月28日発売 実売価格:15万4000円前後)は、高さ方向を再現するイネーブルドスピーカー、広がりのある音を再現するビームツイーターを内蔵したモデルで、ドルビーアトモスやDTS:X、360 Reality Audio(アップデートにより対応予定)対応となっている。

画像: サウンドバータイプのHT-A7000

サウンドバータイプのHT-A7000

バーチャルサラウンド技術「S-FORCE PRO FRONT SURROND」と「VERTICAL SURROUND ENGINE」を組み合わせた立体的なサラウンド再生が可能で、自動音場補正機能も備える。

画像: HT-A7000の内部構造。上部イネーブルドスピーカー、両端にビームツイーターを備えている。

HT-A7000の内部構造。上部イネーブルドスピーカー、両端にビームツイーターを備えている。

このモデルはサウンドバー1本のシステムだが、オプションのスピーカーを追加してグレードアップすることも可能だ。HT-A9用のサブウーファー、SA-SW5、SA-SW3を追加することもできるし、またワイヤレスリヤスピーカーのSA-R3S(8月28日発売 実売価格:4万4000円前後)もある。シンプルなサウンドバーを基本として、本格的なリアスピーカー付きのシステムにまで発展できるのだ。

画像: オプションのワイヤレスリヤスピーカー SA-R3S

オプションのワイヤレスリヤスピーカー SA-R3S

まとめ

家庭でのサラウンド再生がどんどん身近になってくる

ドルビーアトモスなどの最新のサラウンドはスピーカーの本数も多く、家庭で実現するにはハードルが高かった。しかし、HT-A9やHT-A7000があれば設置もしやすく、手軽に本格的なサラウンド再生が楽しめる。パッケージソフトはもちろん、動画配信サービスでサラウンド音声はほぼ当たり前となっているし、家庭用ゲームも多くがサラウンド音声だ。音楽サービスも含めて、家庭でのエンターテイメントに本格的なサラウンドを導入すれば、映画や音楽、テレビ放送やゲームがもっと楽しくなるはず。サラウンドに興味はあっても、なかなか実現が難しいと諦めていた人こそ、ぜひ注目してほしい。

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