読者から届いた質問に専門家がわかりやすく解説する。今回は、「2028年にAM放送がすべてFM放送になるようだが、NHKのラジオ第1、ラジオ第2、そしてFMの配分はどうなるのか」について聞いてみた。

AMが終わると、NHKのチャンネル数は減る?

読者からの質問

2028年にAM放送がすべてFM放送になるそうですが、NHKのラジオ第1、ラジオ第2、そしてFMの配分はどうなるでしょうか?(T.Hさん 岡山県 66歳)

編集部:

AMラジオがなくなるというニュースが流れてきましたね。フリーライターの福多利夫さんに聞きましょう。なぜAMがなくなるのでしょうか?

専門家の回答

専門家:

「AM民放ラジオ局は、AMと同じ内容をFMでも放送する『ワイドFM』を開始しており、現在はAMとFMの両方の設備を維持している状態です。まず、両方の設備を維持すること自体、コストがかかってしまいます。

そして、AMとFMの設備だと、AMの設備維持のほうがコストがかかるとのことで、どちらか一本に絞るとなると、音質がよくて室内受信がしやすい、地下鉄などの公共エリアに送信設備が普及している、整備・維持のコストが安いとされることを理由にFMを残したいということなんでしょう。AMの番組は『radiko』によるネット聴取が大半となっており、電波を出す意味が薄れていることも廃止の理由にあるでしょう」

編集部:

なくなるタイミングは、2028年なんですか?

専門家:

「2021年6月に民放AMラジオ局が共同で記者会見を開き、全国44のラジオ局は、2028年秋をめどにFM局への転換を目指すと発表しています。この会見に参加していない民放AM局は、北海道の2局と秋田県の1局だけです。

AMは、屋内だと電波を拾いにくい半面、山や建物といった障害物の裏側に回り込みやすく、遠くまで電波が飛ぶという特徴があります。FMは逆で、室内で電波を受けやすいが障害物に弱く、電波が遠くに飛びにくいという特徴があります。北海道と秋田の放送局は、地理的な条件からFMに移行しにくいという理由で、今回の会見には参加しなかったようです。いずれにしろ、全国規模で見ればAMラジオは風前の灯火です」

編集部:

NHKはどうなりますか?

専門家:

「NHKは、今回の会見に参加していません。たぶんNHKは2028年にAMラジオを廃止するつもりはないと思われます。AMラジオの電波は遠くまで届くという特性があるので、災害時のことを考えると、NHKとしては廃止できないということでしょう。

しかし、ラジオのチャンネル数は削減が検討されています。NHKは2020年8月に『2021年から2023年度にかけての3ヵ年の中期経営計画案』を発表しており、その中でAMラジオ1チャンネル、FMラジオ1チャンネルに整理・削減することを検討するとしています。きわめて近い将来、NHKのAMラジオは1チャンネルに統合されるでしょう」

編集部:

NHKは2028年にAMをやめないけど、それより前にチャンネルが一つ減るわけですね。

画像: AMが終わると、NHKのチャンネル数は減る?

イラスト/はやし・ひろ

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