キャベツは“体を整える野菜”として、日々の食卓でもおなじみの存在です。ダイエット中の食事として取り入れられたり、腸内環境や肌の調子をサポートしたりと、目的に合わせた食べ方次第でさまざまなうれしい変化が期待できます。本記事では、目的別のおすすめのキャベツの食べ方や、レシピを紹介します。
キャベツは体を変える野菜

ダイエットには生キャベツ、血圧の改善には酢漬け 医師が勧める目的別キャベツの食べ方
生のキャベツを食べて私自身も5㎏やせた!
キャベツは、生、酢漬け、スープ、炒めるなど、さまざまな調理法で飽きずに食べられるのが、魅力の一つですね。基本的には、好みの食べ方でかまいませんが、ダイエットをしたい、免疫力をアップしたいなど、キャベツは体を変える健康野菜です。食べる目的によっては、より効果的な調理法があります。キャベツは、いろいろな調味料や食材と合わせやすい野菜でもあります。特に相性がよいものを挙げてみましょう。
●酢
全般的に、発酵食品はキャベツと相性がよく、その代表ともいえるのが酢です。
●みそ
みそも発酵食品で、キャベツと味の相性が抜群。みそ炒めやみそ汁などで、キャベツがさらにおいしくなります。みそは、メラノイジンという強力な抗酸化成分や、グルコシルセラミドという肌の水分を保つ成分が豊富で、キャベツの抗酸化作用や美肌効果を増強してくれます。
●魚缶
サバ、サンマ、イワシといった青背魚の缶詰やツナ缶などは、手軽に食べられるうえ、キャベツとよく合います。 これらの魚は、動脈硬化を抑えるEPAやDHA、免疫機能を調整するビタミンDなどが豊富で、キャベツの健康効果を後押ししてくれます。和え物や炒め物などでどうぞ。
●乳酸菌
ヨーグルトに多い動物性乳酸菌、漬物に多い植物性乳酸菌などといっしょにとることで、キャベツの整腸作用がいっそう高まります。
●納豆
納豆も代表的な発酵食品で、キャベツとよく合います。納豆にはナットウキナーゼという、血液をサラサラにする成分が含まれます。これをキャベツとともに食べることで、動脈硬化や高血圧など、血液・血管系の不調の予防や改善に働きかけます。
実は、私自身、キャベツを活用して、4ヵ月で5㎏のダイエットに成功しました。 忙しい毎日のなかで、気づくと増え過ぎていた体重を減らそうと、夕食のご飯を大きめのお茶碗1杯分の千切りキャベツに置き換えたのです。ごはんをキャベツにをかえるほかはバランスよくしっかり食べたので、空腹感は全くありませんでした。 それだけで、4ヵ月後には5㎏の減量に成功し、スッキリした体形になれたのです。以後、ご飯がわりはやめましたが、キャベツの常食は続け、今も体重をキープできています。
目的別 お勧めキャベツの食べ方
ダイエット・胃腸の調子改善・美肌づくりには「生」で食べる
かさがあるので、ダイエットにお勧め。よくかむ分、満腹中枢も刺激されます。胃腸や肌への効果が目的の場合も、生で食べるのがお勧めです。胃の粘膜を保護するビタミンUや、肌によいビタミンCは、加熱すると失われるからです。
腸内環境改善・血圧、血糖値の改善には「酢漬け」で食べる
酢は、腸の善玉菌を増やして腸内環境を整えます。キャベツを酢漬けにすると、キャベツの食物繊維と協力し合って、より腸内環境をよくすることができます。また、キャベツも酢も、血圧を下げたり、血糖値の上昇を抑えたり、内臓脂肪を減らしたりするのに役立つので、生活習慣病の対策にはキャベツの酢漬け(酢キャベツ)が最適です
免疫力アップ・がん予防には「スープ」で食べる
キャベツなどの野菜に含まれる「ファイトケミカル」は、免疫力向上やがん予防に役立つ成分です。ファイトケミカルは、生よりも煮たほうが体内に吸収されやすくなることがわかっています。免疫力向上やがん予防が目的の場合は、スープやみそ汁にたっぷりキャベツを入れ、煮汁ごととるとよいでしょう。
骨の強化には「炒め」て食べる
キャベツには、骨の強化に役立つビタミンKが豊富ですが、これは脂溶性(油脂に溶ける)ビタミンなので、油で炒めることで、ぐんと吸収がよくなります。キャベツに豊富なβ-カロテンも、脂溶性ビタミンです。β-カロテンは、体内でビタミンAになって、抗酸化作用や免疫増強作用などをもたらします。

キャベツ丸ごと使い切りレシピ
巻かないロールキャベツに、台湾風肉みそ、ポタージュまで!食感も風味もまるごと楽しめる、キャベツ使い切りレシピ集を紹介します。
レシピ考案・料理製作・スタイリング/古澤靖子(料理研究家)
巻かないロールキャベツ
作り方
(1)キャベツの芯を除き、食べやすい大きさに切る。芯はすりこぎなどでたたいて繊維をつぶし、1cm幅の斜め切りにする。
(2)ふたができる鍋にオリーブオイルを入れ、タマネギ、ニンニクを炒める。タマネギが薄いキツネ色になったら、鍋の端に寄せる。
(3)(2)に合いびき肉を加え、細かくならないよう、焼き付けるように大きく炒める。
(4)合いびき肉に火が通ったら、(1)と(A)を加え、ふたをして弱火でコトコトと15〜20分煮る。途中で水分がなくなりそうになったら、水を足す。
(5)全体を混ぜ、塩で味を調えて器に盛り、コショウを振る。
キャベツの台湾風肉みそ
作り方
(1)キャベツは芯と外葉を除き、食べやすい大きさにちぎる。パプリカは食べやすい大きさに切る。
(2)フライパンにサラダ油を熱し、タマネギ、ニンニク、ショウガを炒める。タマネギが透き通ってしんなりしたら、豚肉を加えほぐしながら炒める。
(3)豚肉がパラパラになったら、(A)を加え炒め合わせる。調味料がなじんだら牛乳を加え、弱火で混ぜながら煮詰める。
(4)(3)を(1)や大葉にのせていただく。
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キャベツの外葉と 芯のポタージュ
作り方
(1)キャベツの芯は薄切りにする。外葉は3〜4cm角に切る。ジャガイモは皮をむき、1cm厚さのイチョウ切りにする。水にはさらさないこと。
(2)鍋にバターとタマネギを入れて炒める。タマネギがしんなりしたらオリーブオイルを足し、(2)を加えさらに炒める。
(3)キャベツがくったりしてきたら、水300mℓ(分量外)とコンソメを加え、キャベツがやわらかくなるまで約15分ふたをして煮る。 粗熱が取れたら、ミキサーにかける。
(4)(3)を鍋に戻し、牛乳を加えて温めながら、塩で味を調える。
(5)器に盛り、青ネギ、コショウを振る。
キャベツとイカのアンチョビソテー
作り方
(1)キャベツの芯とかたい外葉を除き、食べやすい大きさに切る。アンチョビは、包丁で細かくたたいておく。イカの胴、ゲソは食べやすい大きさに切る。
(2)フライパンにオリーブオイル大さじ1を熱し、(1)のキャベツと塩少々(分量外)を入れ、強火で炒める。油が回ったらペーパータオルを敷いた皿に取り出し、水気を切る。
(3)(2)のフライパンにオリーブオイル大さじ1とアンチョビを入れ、火にかける。
(4)アンチョビのいい香りがしてきたら、(1)のイカを加え炒める。イカに半分火が通ったら(2)を戻し、全体を炒め合わせる。
(5)塩、コショウで味を調えて器に盛る。
キャベツの春巻き
作り方
(1)キャベツの芯は除き、1cm幅のざく切りにする。
(2)フライパンにサラダ油を熱し、ショウガを炒める。ショウガのいい香りが出てきたら、豚肉を加えて炒める。
(3)(2)にキャベツ、干しシイタケ、戻し汁を加え、ふたをして2〜3分蒸し煮にする。キャベツがしんなりしたら、(A)を加えて全体を混ぜたあと、水溶き片栗粉を加えて汁気を止める。
(4)(3)の粗熱が取れたら10等分し、春巻きの皮で包む。 巻き終わりをのりで止める。
(5)180°Cに熱した油で、キツネ色になるまでカリッと揚げる。
(6)好みでレモンをしぼったり、黒酢をつけたり、香草をのせたりしていただく。
キャベツとシラスのパスタ
作り方
(1)キャベツは芯と外葉を除き、ひと口大にちぎる。
(2)パスタは、水に対し塩1%(分量外)を加えた熱湯でゆでる。
(3)フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて火にかける。ニンニクのいい香りがしたら、(1)を加え炒める。
(4)キャベツに油が回ったら、パスタのゆで汁大さじ2(分量外)を加え、蒸し炒めにする。
(5)(4)にパスタを加えて全体を混ぜ、シラスを加えてさらに混ぜる。 塩とオリーブオイルで味を調える。
キャベツ千切りサラダ 3選
ニンジンとタマネギのドレッシング
作り方
(1)キャベツは芯と外葉を除き、千切りにする。
(2)(1)と(A)を水を張ったボウルに入れてサッと混ぜ、よく水を切る。
(3)ドレッシングのすべての材料をミキサーに入れ、滑らかになるまで回す。ミキサーがない場合は、タマネギとニンジンをすりおろしてからほかの材料と混ぜる。
(4)器に(2)を盛り、ドレッシングをかける。
バンバンジー風
作り方
(1)鶏むね肉に塩、砂糖をもみ込み、30分以上置いて味をなじませる。
(2)鶏むね肉がたっぷり浸かるくらいのお湯を沸かす。沸騰したら(1)を入れ、ふたをして火を止める。冷めたら粗く割いておく。
(3)キャベツは芯を除き、千切りにする。
(4)(3)と大葉を水を張ったボウルに入れてサッと混ぜ、よく水を切る。
(5)練りゴマに砂糖をよく混ぜてから、酢としょうゆを少しずつ加えながらさらに混ぜる。一度に入れてしまうと、分離しやすいので注意。最後にゴマ油を加える。
(6)器に(4)と(2)を盛り、 (5)と、好みでラー油、黒ゴマをかける。
シーザーサラダドレッシング
作り方
(1)キャベツは芯を除き、千切りにする。イタリアンパセリは、葉の部分をちぎっておく。
(2)水を張ったボウルに(1)を入れてサッと混ぜ、よく水を切る。
(3)ベーコンは6等分に切り、フライパンでカリカリに焼いておく。
(4)ドレッシングのすべての材料をミキサーに入れ、滑らかになるまで回す。ミキサーがない場合はアンチョビを包丁で細かく
たたき、ほかの材料とよく混ぜる。
(5)器に(2)を盛り、(3)と(4)をかけて温泉卵をのせる。
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