〈半熟卵と温泉卵の違いって?〉ダイソーの電子レンジ調理器「半熟たまご風」と「温泉たまご」を食べ比べ!

レビュー

筆者は最近、100円ショップで使ったことのない電子レンジ調理器をみつけると、試してみたくてたまらなくなるという病にかかっています。そんな筆者がダイソーで発見した 「電子レンジ調理器 半熟たまご風」と「レンジで簡単!温泉たまご」。どちらも生卵と水を一緒、電子レンジでチン。加熱時間は違うものの、基本的な調理の仕組みは同じ。半熟卵風と温泉卵。どこがどう違うのか。そんな2つの100均電子レンジ調理器を、実際に使って比べてみました。

執筆者のプロフィール

齋藤千歳(さいとう・ちとせ)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在は昨年8月に生まれた息子と妻の3人、キャンピングカー生活にハマっており、約1カ月かけて北海道を一周するなどしている。

2つの商品の内容

「電子レンジ調理器 半熟たまご風」

「電子レンジ調理器 半熟たまご風」は、多くの100均電子レンジ調理器を製造販売しているサナダ精工株式会社の商品です。ダイソーにて税込110円で購入。600Wの電子レンジで約1分20秒加熱すると、とろり美味しい半熟卵が出来上がるといいます。サナダ精工株式会社の100均電子レンジ調理器で大きく外したことはないので、早速購入してみたわけです。

シンプルな紙パッケージで包装された「電子レンジ調理器 半熟たまご風」。朝の忙しい時間帯でも簡単に半熟卵を作ってくれそうです。

ザルと本体の2パーツ構成の「電子レンジ調理器 半熟たまご風」

パッケージを開けると「電子レンジ調理器 半熟たまご風」は、調理した卵をすくい上げるザル部分とボール状の本体の2パーツで構成されています。突起部分まで入れた最大径は約14cm、2つのパーツを重ねた高さ約5cm、質量は約65g。比較的強度のあるしっかりとしたプラスチック製です。

重ねた状態で水と卵を入れ、電子レンジで加熱した後、半熟状態になった卵をザルですくい上げる仕組みです。

「レンジで簡単!温泉たまご」

ダイソーオリジナル商品の「レンジで簡単!温泉たまご」も、税込110円で購入。ダイソーのオリジナル電子レンジ調理器も失敗した経験がほとんどなく、安心して購入できる商品といえるでしょう。こちらは500Wの電子レンジで50秒加熱すると、温泉卵が出来上がるといいます。ちょっと気になったのは「レンジで簡単!温泉たまご」と「電子レンジ調理器 半熟たまご風」、それぞれに印刷されている完成した調理済みの卵の写真の状態が非常に似ていることです。もしかすると、半熟卵と温泉卵になっていますが、非常に似たものが完成する予感がします。

しっかりと透明プラスチック包装された「レンジで簡単! 温泉たまご」。卵の黄身をイメージしたのか、鮮やかな黄色に仕上がっています。

ザル部分まで一体化した「レンジで簡単!温泉たまご」

「レンジで簡単!温泉たまご」は、「電子レンジ調理器 半熟たまご風」と異なり、フタまでが一体となった1パーツ構造です。卵型の本体は約11cm×約8cm、高さが約5cm、質量は約29g。「電子レンジ調理器 半熟たまご風」に比べて、かなり小ぶりな作りになっています。色のせいもあるのでしょうが、ややチープでキッチュな素材感です。

「レンジで簡単!温泉たまご」は軽量小型で一体型。卵と水を入れて加熱した後、穴のあいたフタ部分で湯切りをする仕組みです。

「温泉卵」と「半熟卵」の違い

ちなみに、毎日新聞(2014年7月24日付)のweb記事には、「温泉卵」と「半熟卵」の違いについて以下のように書かれています。「温泉卵」は「黄身も白身もトロッと半熟の状態」、「半熟卵」は「白身は固く、黄身はトロトロの状態」とのこと。これらを踏まえた上で、実際に調理をしてみようと思います。

コトバ解説
「温泉卵」と「半熟卵」、どこが違うのでしょうか?その作り方とともに説明します。 「温泉卵」は、温泉に漬けられて作られることからその名が付きました。「黄身も白身もトロッと半熟の状態」です。なぜ、このような状態になるのか?その理由は黄身と白身の性質によります。黄身は70度くらい、白身は80度くらいで固まり始めるという特徴があります。 「温泉卵」は65~70度のお湯に長時間漬けて作ります。そのため、白身も黄身も完全には固まりません。 一方の「半熟卵」は「白身は固く、黄身はトロトロの状態」です。(毎日新聞 2014年7月24日付web記事より引用)

mainichi.jp

実際に調理してみた

「電子レンジ調理器 半熟たまご風」を使う

本体にザルパーツを重ねて、水を目安線まで入れ、卵1個を割って投入。破裂を防ぐため、黄身の部分にフォークや箸などを使って数ヵ所穴をあけます。この時に、目立つ位置に穴をあけると、はみ出してきた黄身が目立つので、目立たない位置に穴を開ける方が美しく仕上がるようです。

下ごしらえは、水を張った「電子レンジ調理器 半熟たまご風」に生卵を投入し、黄身部分にフォークなどで穴をあけるだけです。

レンジで1分20秒加熱してみた

「電子レンジ調理器 半熟たまご風」には、「600 Wで約1分20秒」と書いてあります。そのため、何も考えずに、そのまま1分20秒、600Wに設定した電子レンジで加熱してみました。

電子レンジに600Wの設定がない場合は、ワット数に応じて加熱時間を調整する必要があるそうです。

ザルで水からすくい上げて完成

実際に600Wに設定した電子レンジで1分20秒加熱して、完成したのが下の写真の半熟卵です。思った以上にしっかりと火が通り半熟というよりはやや硬い印象。そして、電子レンジでの加熱時に破裂しないよう開けた穴から、黄身がにじみ出てしまい、あまり美しい仕上がりとは言えませんでした。なんにしても、この後試食をしてみる予定です。

完成した半熟卵。ちょっと黄身には火が通り過ぎているようです。また、白身の一部はザルをすり抜けて、下に落ちてしまいました。

「レンジで簡単!温泉たまご」を使う

「レンジで簡単!温泉たまご」の下ごしらえも簡単。卵を割って投入し、卵黄部分に爪楊枝などで4〜6カ所穴を開け、卵全体にかぶるくらいの水を入れます。おもしろいのは、さきほどの「電子レンジ調理器 半熟たまご風」は、水を入れてから卵を投入したのに対し、今回は卵を入れてから水、と逆のタイミングだったことです。何か意味があるのでしょうか。また、ちょっと困ったのは、「卵全体にかぶるくらいの水」というのが、どの程度の量かわからないことです。筆者は、卵が水面から露出しない程度の水量と判断して、水を入れました。

「電子レンジ調理器 半熟たまご風」では「フォークやお箸」でしたが、「レンジで簡単!温泉たまご」では「楊枝」で穴を開けるように解説されていました。

説明書どおり500Wで50秒加熱

「レンジで簡単!温泉たまご」は、加熱時間について、「500Wで約50秒温めます。※加熱時間は目安です」と書かれています。そのため、素直に500Wで50秒加熱しました。

半熟卵以上に火加減、加熱の加減が重要になる温泉卵。目安とされる500W約50秒で加熱してみました。

お湯を切ったら温泉卵の完成

電子レンジで50秒加熱した後、「レンジで簡単!温泉たまご」を取り出して、フタにあいている穴からお湯を切ったら、温泉卵の完成です。半熟卵以上に微妙な火加減(加熱加減)が要求されるであろう温泉卵。しかし、実際に出来上がった状態は、かなりいい感じです。少なくとも見た目は、かなり温泉卵っぽい仕上がりになっています。卵の黄身も、しっかりと半熟状態になっているようです。

かなり温泉卵っぽい仕上がりになった「レンジで簡単! 温泉たまご」。半熟卵との線引きがどこにあるのかは、難しいところですが……。

半熟たまごと温泉卵を試食

半熟たまごと温泉卵を試食

やわらかく火が通り黄身が甘くなった半熟卵

最初にお断りしなければならないのですが、下に掲載した写真の半熟卵は、調理手順の際に撮影したものとは異なります。実は、最初に調理した卵は、火が通り過ぎて半熟卵とは言い難い状態でした。そのため、再度同条件で調理をし直したわけです。その調理済みの卵が上の写真のものです。

火が通り過ぎてしまった原因は、直前まで同じ電子レンジでほかの調理しており、庫内の温度が高かったことにあるようです。この辺りは「電子レンジ調理器 半熟たまご風」の使用説明にも「表示の加熱時間はあくまでも目安です。たまごの大きさ、ご使用の電子レンジ、その他の諸条件により異なります」や「たまごのサイズやお好みの固さに応じて、加熱時間は調整してください」と書かれているように、自身の環境でベストの加熱時間を探す必要がありそうです。

「電子レンジ調理器 半熟たまご風」で調理した卵。一度目の出来が悪かったため、こちらは新たに調理し直したものになります。

とはいえ、2度目の調理でも、説明書のとおり600Wで1分20秒加熱しただけです。トーストの上に乗せて、ソースをかけて試食しましたが、白身も黄身もとろりとやわらかく、それでも火が通っているので黄身の甘さが感じられ、美味しく食べられました。手軽にできることを考えると、十分以上の結果でしょう。

たった50秒でトロリとした温泉卵が完成

一方、「レンジで簡単!温泉たまご」の場合、調理時に入れる水の量がはっきりわからず、目分量だったので一抹の不安がありました。しかし、説明書どおりの500W50秒で、いい感じの温泉卵が完成しました。筆者は冷凍ネギを散らし、めんつゆをかけて試食。こちらも、当然黄身も白身もやわらかくトロリとしており、黄身の甘さも引き立ち、美味しくいただくことができました。

「レンジで簡単! 温泉たまご」で調理した温泉卵。「今回はたまたま成功」の可能性もありますが、説明書どおりの500W50秒でいい感じに火が通りました。

筆者の場合、「レンジで簡単! 温泉たまご」も、「電子レンジ調理器 半熟たまご風」も、説明書どおりの目安時間で、納得のいく仕上がりが得られました。しかし、うまくいかない時は、加熱時間を調整して自分好みに仕上げるとよいでしょう。 一度好みの加熱時間をみつけてしまえば再現性が高いので、安定して温泉卵や半熟卵が楽しめるのも、電子レンジ調理器のよいところといえます。

まとめ

便利なアイテムだが、買うならどちらか1つでよい

「電子レンジ調理器 半熟たまご風」も「レンジで簡単!温泉たまご」もかなりいい感じで、半熟卵や温泉卵を作ることができます。筆者は、同じようにトッピングするにしても、生卵よりも半熟卵や温泉卵の方が豪華に感じるため、どちらのアイテムもおすすめです。

ただし、「半熟卵用と温泉卵用に、それぞれを1つずつ買う必要があるか?」と問われると、答えは「ノー」。ほぼ同様の調理を行っているので、電子レンジの出力と加熱時間を調整すれば、「電子レンジ調理器 半熟たまご風」で温泉卵風、「レンジで簡単!温泉たまご」で半熟卵風に調理ができてしまうようです。筆者は、「電子レンジ調理器 半熟たまご風」の加熱時間を500W1分とし、温泉卵風に調理してみました。結果は悪くありませんでした。調理環境によって多少異なりますが、ベストな電子レンジ出力と加熱時間を試行錯誤すれば、2つとも買う必要はないと感じました。それは面倒という方は、2つ買うのもありでしょう。

どちらにしても、忙しい朝などに便利な卵調理器ですので、気になる方はぜひ購入してみることをおすすめします。

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齋藤千歳(フォトグラファーライター)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。北海道の美しい風景や魅力を発信できればと活動中。

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