製造枚数は減り続けているが、オーディオファンを中心にCDの保有枚数は多いので、配信が主流の時代になってもCDプレーヤーは重要な再生装置。現在では、USB DACやネットワーク再生などを搭載するミドルクラスのCDプレーヤーが増えている。CDプレーヤーはD/Aコンバーターを搭載するので、こういった機能との相性もよく、アンプに搭載させるよりも合理的だ。

本稿は『極上 大人のオーディオ大百科 2023』(マキノ出版)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。

CDプレーヤーの基本とトレンド

手を出しやすい低価格な製品が注目されている

CDプレーヤーが日本で初めて発売されたのは、40年前の1982年。当時の価格は、ソニーのCDP-101が16万8000円で、物価水準を考えるとなかなか高価だった。現在は、有名ブランドでも10万円クラスや、5万円を切る低価格な製品も登場している。中には、上位機種同等の機能を持つモデルもあって注目されている。

メーカーの技術の粋を集めた高級プレーヤーも登場

オーディオ用CD専用プレーヤーの出荷台数自体は減少傾向で、現在は、DVD兼用ドライブを流用するケースも多い。だが、高級モデルでは、ブランドの意向を反映した専用ドライブを使用し、超高精度な回転と信号読み取りを実現している。また、最高のサウンドを追求し、こだわりの独自技術・デバイスを投入する高級機も話題だ。

USB搭載や一体型など製品バリエーションも増えている

アンプが多機能化するように、CDプレーヤーも多機能化が進んでいる。特に、USB DAC機能やネットワーク再生機能などは、複数のコンポーネントで重複しがちで悩ましい。考え方としては、お気に入りのアンプがあって、CDプレーヤーを入れ替える際、そういった多機能機を選べば、一台で楽しみも広がるといえるだろう。

海外製のおしゃれなCDプレーヤーが目立ってきた

CDが普及すると、パーツが豊富になって低コスト化や小型化が進んだ。その結果として、異なる競争軸として「おしゃれなデザイン」が登場しているのだろう。ハイエンド機ではバング&オルフセンの縦型モデルがあまりにも有名。身近なところでは、ビンテージふう、レコードプレーヤーふう、木目調などもあり、見ていても楽しい。

低価格モデルの存在は買い替え時にありがたい

日本で、CDプレーヤーおよびCDソフトが登場したのは1982年。当初、CDの寿命は30年程度といわれていた記憶があるが、これほどまでに普及していても、トラブルの事例はあまり聞かない。今振り返っても、音質と信頼性の両面で、非常に優れたメディアだったことがわかる。

現在では、音楽配信に押される格好で製造枚数は減り続けているが、オーディオファンを中心にCDの保有枚数は多いので、CDプレーヤーの需要も当面は続くだろう。配信が主流の時代になっても、CDプレーヤーは重要な再生装置なのである。積極的に情報収集して、自身の用途に適した、よりよい一台を選びたいものである。

CDプレーヤーは、需要の減少に合わせて発売されるモデル数も少なくなっているのが実情。だが、そんな中で特に注目したいのが、低価格化多機能化である。

まず、低価格化については、古くなったCDプレーヤーの買い替え需要と大きな関係がある。

CDプレーヤーには回転部に加え、レーザーピックアップなどの可動部や消耗部があり、それらはいずれ寿命がやってくる。さあ買い替えようとなった場合、一般的には、数万円で購入できる低価格プレーヤーの存在はありがたい。低価格といっても、これまで蓄積された技術により、著名なブランドの製品であれば、音質面でも満足できるはずだ。

ちなみに、対極にあるハイエンド機は、SACDの再生に対応したり、音質面でもさらに磨き上げられたりと、人気の音楽配信に対抗する意気込みが感じられる。ディスクから安定して信号を読み出すため、剛性が高く、精度も優秀なメカを採用することでコストも非常に高くなってしまうが、熱心なオーディオファンなら、高級ディスクプレーヤーはあこがれの存在である。

USB DACやネットワーク再生との相性もいい

多機能化に関しては、USB DACネットワーク再生などを搭載するミドルクラスのCDプレーヤーが増えている。CDはデジタルだし、CDプレーヤーはD/Aコンバーターを搭載するので、こういった機能との相性もよく、アンプに搭載させるよりも合理的だ。

また、USB DAC機能やネットワーク再生機能は、ハイレゾ対応アップスケーリング機能もセットになってくるので、CD再生のグレードアップも期待できる。

さらに、この多機能化は、買い替え時にもメリットとなる場合がある。長く使ってきたCDプレーヤーを最新の高機能タイプに置き替えると、設置スペースはそのままに、USB DACやネットワーク再生機能が手に入るわけだ。

往年のオーディオファンにとって、機能の複合化には抵抗感があるかもしれないが、今の時代、むしろUSB DACやネットワーク再生音質を重視してCDプレーヤーを選ぶくらいの気持ちでもよさそうだ。

今、注目したいCDプレーヤー

ヤマハ
CD-S303

実売価格例:3万9830円

画像: ヤマハ CD-S303

アルミ材のフロントパネルを採用。ヤマハのノウハウ満載のエントリー機
CDプレーヤーで人気のヤマハのエントリーモデル。アルミ材のフロントパネルで、デザイン的にもさまざまなフルサイズのコンポと合わせやすい。制振性の高いドライブメカ、ピュアオーディオグレードの回路など、同社のノウハウも満載だ。

ケンブリッジオーディオ
AXC25

実売価格例:3万6630円

画像: ケンブリッジオーディオ AXC25

手ごろな価格ながら本格的なブリティッシュサウンドが魅力
イギリスの名門、ケンブリッジオーディオのエントリーモデル。ロンドン本社で設計され、手ごろな価格ながら本格的なブリティッシュサウンドが魅力。同じ英国ブランド、ウォルフソン社のD/Aコンバーターを搭載したのも、こだわりの一つだ。

マランツ
CD60

実売価格例:10万4500円

画像: マランツ CD60

リビング設置を意識したデザイン。高品位デバイスでクオリティも追求
リビングに置くことを意識したデザインが特徴。高性能な32 ビット対応DACチップを採用し、低ジッターで122デシベルという広いダイナミックレンジを達成した。アナログ段は独自の高速アンプモジュールを搭載し、クオリティを追求。

ラックスマン
D-03X

実売価格例:28万60円

画像: ラックスマン D-03X

CD再生を追求しつつ、デジタル入力を搭載し、ハイレゾ再生もこなす
ハイレゾ再生も意識した高品位なプレーヤー。CDの再生品位を追求しつつ、デジタル入出力端子を搭載。高品位DACとしても利用可能だ。USB入力は最大384kヘルツ/32ビットPCMと、11.2MヘルツDSDに対応し、再生ソフトも提供。

■解説/鴻池賢三(AV評論家)

※情報は記事作成時のものです。
※この記事は『極上 大人のオーディオ大百科 2023』(マキノ出版)に掲載されています。



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