3月10日、JBL新しいワイヤレスイヤホンが発売された。JBLと言えば、アメリカを代表する世界最大級のオーディオブランドだ。75年を超える長きに渡り、スピーカーやオーディオコンポーネントの技術を培ってきた。そのJBLブランドから、これまでにない斬新なワイヤレスイヤホンが登場した。それが今回試すことになった「JBL TOUR PRO 2」だ。このモデルの最大の特徴ともいえるのが、充電ケースにタッチディスプレイを搭載したことだろう。このタッチディスプレイ、スマホと連携させれば、アプリの操作も充電ケースでできるという代物になっている。久しぶりに、音以外でも楽しめるアイテムとあって、ワクワク感でいっぱいだ。早速、このJBLのワイヤレスイヤホンを使用した感想をお伝えできればと思う。
世界最大級のオーディオブランド
JBLについて
まずは、JBLについて簡単に触れたいと思う。JBLは、アメリカ カリフォルニア発祥の世界最大級のオーディオブランドだ。1946年に、ジェームス・B・ランシングによって設立されたブランドで、プロ・アマ問わずそのJBLサウンドをは愛され続けてきたブランドになる。日本においては、ワイヤレススピーカー5年連続販売打数No1を誇るブランドで、だれもが一度は聞いたことがあるのではないだろうか。
オーディオを少しかじったことがある人であれば
JBLと言えば、やはりスピーカーのイメージが強いのではないだろうか。オーディオ好きであれば、一度はあこがれるブランドで、私も過去に一度だけ、JBLの最高峰となる「Everest」というスピーカーで音楽を聴いたことがある。1台、400万円を超える価格(ペアで800万円超え)もさることながら、まるで目の前に演奏者がいるのではなかろうかと思うほど、一瞬で引き込まれてしまうサウンドは今でも忘れることができないほど、私の記憶に焼きついている。
高価格帯のハイグレードのスピーカーなのだから、いい音を出して当たり前と、そう単純ではないところがオーディオの奥が深いところなのだが、人それぞれ、好みに音のがあり、私の場合、たまたまJBLサウンドに心地よさを感じたのだ。
最近のJBLはユニークなアイテムもいろいろ
ここ最近のJBL製品は、いろいろ多岐にわたってきている。例えば、ゲーミング用のヘッドセットやスピーカー、マイク、アクティブスピーカー、ホームシアター用のサウンドバー、ワイヤレスイヤホンなどなど。なかでも、アクティブスピーカーにおいては、音楽のビートに合わせて360度に光を放つライトショーが楽しめる「JBL Pulse 5」が記憶に新しい。
そんなユニークなアイテムにも、JBLサウンドは踏襲されており、そのサウンドは一貫してJBLサウンドと言える音を発してくれる。
次の章からは、そんなJBLから新たに発売された、完全ワイヤレスイヤホン「JBL TOUR PRO 2」について触れたいと思う。
新製品の「JBL TOUR PRO2」
「JBL TOUR PRO2」の概要
ここからは、新製品の「JBL TOUR PRO 2」(以下「TOUR PRO 2」)につてい、簡単に説明したいと思う。「TOUR PRO 2」は、2020年に同社が発売した完全ワイヤレスイヤホン「JBL CLUB PRO+TWS」というフラッグシップモデル以来となるモデルになる。
「DLC(Diamond-Like Carbon)」コーティング振動板採用の10mm径ダイナミックドライバー搭載し、リアルタイム補正機能付きのハイブリッド式ノイズキャンセリングを採用。Bluetoothは、バージョン5.3LE Audioに対応するなど、最新の技術が盛り込まれている。
2台のデバイスと同時接続が可能な「マルチポイント」やQi(チー)によるワイヤレス充電にも対応。最大40時間の再生を実現し、わずか15分の充電でも4時間の連続再生を可能にするなど、急速充電にもた対応するなど、より使い勝手がよくなっている。
最大の特徴は、なんといっても充電ケース!
「TOUR PRO2」の最も目を引いたのは、なんといっても世界初となるスマートタッチディスプレイを搭載した充電ケースを採用したこと。1.45インチのディスプレイは、JBLのアプリ「JBL Headphones」のさまざまな機能をスマホ上で操作していたものを、スマホと連携させることで、このディスプレイ上で操作が可能になったというものなのだ。音量調整や曲送りなどの操作はもちろんのことながら、イコライジング、ノイズキャンセリングのON・OFFにいたるまで、すべての操作が行えるようになっている。
その他、詳細については、以前のニュース記事を見て頂けたらと思う。
3月4に掲載した「JBL TOUR POR 2」のニュース記事
実機に触れる
実際に製品を手にしてみて
前置きが長くなってしまったが、ここからは、実際に製品に触れてみてどうだったのかについて、お伝えしたいと思う。
まず、実機を手にして感じたのは、その重さだ。これまで、かなりの数のワイヤレスイヤホンを手にしてきたが、その中でもこんなにずっしりと重みを感じることはなかった。それもそのはず、イヤピース込みで約85gほどもあるのだ。ちなみに、私がこれまで試してきたイヤホンの一部になるが、それぞれの重さを計ってみたが、その中でも重いものでも66g、軽いものだと40gというモノも存在し、平均して57g程度となった。
重さを感じたのは事実だが
私の手持ちのイヤホンと比べて約20g程度、「TOUR POR 2」は重いわけだが、重さが気になるということではなくむしろその逆で、この程度の重みがないと、タッチ画面を操作する際に心もとない印象を受けた。また、手の内に収まるこのサイズ感、そしてなによりも、タッチディスプレイの存在が充電ケースそのものを重厚に見せてくれており、ついつい手にしたくなるそんな存在感を放っているのだ。
充電ケースでできること
重さを含めた見た目の印象は、好印象だったが、実際にこのタッチ画面でできることを試してみた。まず手始めに、スマホと「TOUR POR 2」をBluetoothで接続をしたら、次に、スマホにJBLのアプリ「JBL Headphones」をインストールする。準備はそれだけでOKだ。スマホ内に入っている音楽をセレクトしたら、後は充電ケースのタッチ画面で再生のアイコンをタッチすれば音楽が再生される。曲の先送や、音量調整、ノイズキャンセリング、トークスルー機能のON・OFFから、イコライジング、ディスプレイの輝度調整(3段階)、デイスプレイの壁紙変更など。イコライジングは、デフォルトでセットされているもの以外にも、カスタム設定を前もってスマホでセットしておけば、充電ケース上からカスタムモードを選ぶこともできる。
なお、アプリ「JBL Headphones」も進化しており、個人の聴覚性能を最適化する「Personi-Fi 2.0」搭載したほか、外音取込時のゲイン増幅と左右差を微調整可能にするパーソナルサウンドアンプリフィケーションも搭載している。また、音量を85dB以下に抑えるボリュームリミッター機能も追加されており、聴力の保護もしてくれる。
サウンドやノイズキャンセリング機能を試す
イヤピースの形状
イヤピース本体の性能面については、前述したので割愛させて頂くが、JBLサウンドを体験する堪能するための機能は備わっている。その機能に加えて、形状にも特徴を持たせており、JBL独自のショートスティック型を採用したことで、長時間の使用でも痛みや違和感を改善する形状になっているというのだ。
確かに、耳につけてみるとすぐにわかるのが、スティック部分が耳のコンチャと言われる部分にほぼ接触しないこと。このコンチャと呼ばれる部位に、イヤピースのスティック部分が当たり続けると、痛みを覚えることがよくある。
外耳道内にフィットする
「TOUR POR 2」では、サウンドチューブとイヤホン本体に楕円形の「デュアル・オーバルシェイプデザイン」を採用したこによって、小型化されており、さまざまな耳の形状にもしっかりとしフィットするとしている。実際に装着してみると、フィット感はかなりよい。装着する際にコンチャの形状に合わせて、少し捻じるように装着してみたのだが、スゥーっとすんなり装着できる。それでいて、密閉感が高い。イヤチップは、3サイズ分同梱されているから、自分の耳にフィットするものをセレクトすれば、より高いフィット感を得ることができそうだ。フィット感たが高いから、遮音性にも優れ、10mm径ダイナミックドライバーの搭載もあり、迫力のあるサウンドを楽しめた。
ノイズキャンセリング機能
ノイズキャンセリングにおいては、「リアルタイム補正機能」を搭載しているからなのか、状況に応じて調整をしてくれるため、外音カットが自然な感じでとてお好印象だった。他機種で、ノイズキャンセリング機能を作動させると、いかにもノイズキャンセリング機能を作動させました(完全シャットアウト)、といった感じで耳が圧迫されるような、そんな印象を受けるモノが多かった。もちろん、しっかり外音をシャットアウトしてくれるという意味においては、本当ににぎやかな場所では有効なのだが、ノイズキャンセリング機能を作動させた時に感じる、酔う感じ(私だけかもしれないが)が、「TOUR POR 2」ではほとんど感じられなかった。にもかかわらず、しっかりと外音をシャットアウトしてくれるあたりが、とてもよかった。ちなみに、アプリ上から7段階で効果を調整することもできるから、使う場所などに合わせて調節して使えるのもうれしい。
アンビエントアウェアやトークスルー機能も
「TOUR POR 2」には、片側に3つずつ、合計6個のマイクを搭載しており、イヤホンを付けたままでも外音を取り込むことができる「アンビエントアウェア」や「トークスルー」機能を装備している。実際に、充電ケースのスクリーン上から操作して試してみると、これもノイズキャンセリング機能同様、自然な感じで外音を聞くことが可能となっていた。恐らく、この自然な感じはマイクの搭載数にもよるのだろうが、イヤホンを付けたままでも会話はできる。それも聞き直すことがなく、自然に会話することができる。今回は、自宅あるいは、オフィスでの使用のみだったから、もう少し人混みでの使用を試みればよかったのだが、なかなかこのご時世、人混みに行くことも憚られるので、この点については、今後じっくり試してみたいと思う。
肝心のサウンドはというと
これまで、充電ケースやイヤホンの性能についてお伝えしてきたが、肝心のサウンドはどうなの?ということで、サウンド面についてお伝えしたいと思う。
サウンド面は、これまで述べてきた内容でおおかた想像がつくかもしれないが、イヤピース形状の効果もあり、耳によくフィットするため、サウンドがよりよく聞こえる。そういったことを鑑みても、フラッグシップモデルにふさわしいサウンドを楽しむことができるといえる。アプリによるイコライジング機能によって、音楽のジャンルに合わせて、JAZZ、BASS、CLUB、STUDIOからセルくとすることができるうえ、自分好みにイコライジングすることもできるCUSTOMも用意されているから、よく聴く音楽に合わせたイコライジングも楽しむことができる。
JBLらしい深くキレのある低音と解像感の高い中高音域、その中にも、1音1音、しっかりしたサウンドを奏でる繊細さもあり、クオリティの高いサウンドを楽しむことができた。迫力のある低音が特徴の楽曲も、繊細さが求められるクラシック音楽も、じっくり音楽を楽しめるそんな印象を受けた。また、動画においても、セリフがしっかり聞き取ることができるなど、音楽だけにとどまらず万能な使い方が可能となっていた。
まとめ
今回、世界初となるスマートタッチディスプレイを搭載充電ケースを採用したイヤホンを試してみたが、最近のイヤホン事情は凄いことになっている。ワイヤレスでありながら高音質を実現しており、ノイズキャンセリング機能からトークスルー機能まで装備している。おまけに、充電ケースには、タッチディスプレイを搭載し、各種の操作が可能となっているなど、この小さな筐体に、一体どれだけの機能を詰め込もうとしているのだろうか。
ガジェット好きの私としては、「TOUR POR 2」のようなアイテムが出てくるたびに、心躍らされてしまう。本当に必要な機能だけを搭載したストイックなモデルも好みだが、いろいろと付加機能が搭載されている製品も、時代にあった最新の機能が試せるとあって、とても楽しい。
特に、「TOUR POR 2」のようにこれまでにない機能(タッチディスプレイ)が搭載されていると、思わず、人に自慢したくなってしまう。見て楽しめ、聴いてもいいサウンドが楽しめる。おまけに周囲の人にも自慢ができるとあっては、手に入れない理由がない。ガジェット好きで流行りものが好きな私にとっては、大好物となる製品に、大満足の体験となった。
先日、チャットGPT4.0の情報が配信されていたが、これから先、5年後、10年後に、スマホが登場した時の衝撃以上の革新的な時代が到来する、と思っている。「TOUR POR 2」のような斬新なアイデアの製品も含め、もっと多くのガジェットが出ることを楽しみにして、今回の体験記を締めたいと思う。
技適マーク認証済み商品。 周波数帯:2402 MHz – 2480 MHz
「DLC(Diamond-Like Carbon)」コーティング振動板採用の10mm径ダイナミックドライバー搭載
大幅に進化したノイズキャンセル効果を発揮するリアルタイム補正機能付ハイブリッド式ノイズキャンセリング採用
あらゆるコンテンツで広がりのある音響空間を楽しめるJBL独自開発の「空間サウンド」機能を初搭載
進化したマイク性能とウィンドノイズ対策によるクリアな音声通話
JBL独自の「ショートスティック型」をさらに進化させたハイブリッドデザイン
デュアル・オーバルシェイプ…