【高い?安い?】キーボード1台5万円!大人の文房具としてなら十分現実的な「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」を実際に試してみた

パソコン

みなさん、実は結構お高い筆記用具を持っていたりしませんか? 1本数万円の万年筆やボールペンなど、いい大人なのだから1本くらいと購入したのではないでしょうか。筆者も数本持っています。どのくらい使いましたか? これに対して毎日、文字入力などに使っているパソコンキーボードは、おいくらですか? いくら、どころか会社の備品、100均の1,000円のやつなんて人もいるでしょう。でも、もっとも使用頻度が高く、直接肌に触れる文房具なのに意外に無頓着な人も多いように感じます。さすがに筆者はそこまで無頓着ではないのですが、高級といえるほどのキーボードでもありません。しかし、先日ネットショップでキーボードを眺めていると1台約50,000円のキーボード「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」を発見。そんなに違うのかと、気になり実際に導入して試してみました。

執筆者のプロフィール

齋藤千歳(さいとう・ちとせ)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9平方メートルの仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。

もっとも使う大人仕事道具なのだから、高くてもいいじゃない

キーボードのタッチだけで仕事のやる気が大きく変わるのも事実

筆者が普段使っていたMacの純正キーボード。決して安くはありませんが、高級品という値段でもありません。有線接続が好きなのは、筆者が古いタイプのパソコンユーザーだから。

もっとも仕事で使っている直接手で触れる道具はなんですか? と聞かれたら、筆者はおそらくキーボード、マウス、カメラのグリップになると思います。そして、それらの感触で仕事のやる気はかなり大きく左右されるわけです。

なかでもキーボードは現代における大人の筆記用具であり、筆者は少なくても毎月数十万回以上、そのキーを叩いています。しかし、大人の嗜み的に数万円といった高級筆記用具を買ったことはあっても、数万円といった高級キーボードを買ったことはありません。

ちなみに購入した高級筆記用具は、最近では宅配便の受け取りサインくらいしかペンで文字を書く機会のない筆者には無用の長物で「コロナのため、サインは省略させていただきます」と言われるようになり、ほぼ登場の機会はありません。

そんな、ほとんど使わない高級文房具に対して、筆者のキーボードは毎日のように酷使され、数年でキートップの文字が消えるくらい使い倒して、やっと買い換えるレベル。筆者はWindowsではなくMac派なので、ここ10年くらいは純正のキーボードを購入しては、壊れるまで使い倒していたわけです。

また筆者は昔からキーストロークの浅い、ノートパソコンのキーボードのようなタッチのキーボードが好きなので、昔のIBM ThinkPadのトラックパッドキーボードやMacの純正キーボードを好んで使っていました。

しかし、最近のMacの純正キーボードはかなり高価。テンキー付きなら1万円代後半から高いものは3万円近くします。この価格なら、純正以外のかなり高級なキーボードを選びたい放題なわけです。

であれば、大人が仕事道具として毎日使う物なのだから、最高級品を探してみようと考えました。

ビックカメラでも、ヨドバシでも一番高い「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」

テンキー付きで厚さがなんと17mmと非常に薄いゲーミングキーボード

「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」のパッケージ。いつも7色にイルミネーションで光っているわけではありません。そんな印象が強いですが……。

Macの純正キーボードを買っても2万円台後半、しかも数年間はほぼ毎日、壊れるくらいまで使うことは分かっているので、せっかくなら最高級を入手しようと考えました。そして、人生でほぼはじめてヨドバシカメラやビックカメラのオンラインストアでカテゴリーのなかで「価格(高)順」の検索でみつけたのが「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」です。だいたいどこでも47,000円程度の価格で販売されています。

また、さすがに毎日使う物なので、ただ高ければいいというわけにはいかず、いくつかの条件がありました。1つはテンキーが付いていること。2つめはキーストロークが浅いこと。3つめは複数接続可能で、PS4などのパソコン以外にも接続できること。そして、忘れてはいけないのがMacで使えること。

実勢価格が4万円を超える最高級クラスのキーボードはほとんどなく、ヨドバシカメラでも、ビックカメラでも「CORSAIR」と「SteelSeries」「Razer」のゲーミングキーボードくらいで、このなかで「テンキー有り」「Mac対応」「複数台接続」の条件をクリアしているものも少ないわけです。しかし「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」を導入する決定打となったのは、キーボード本体がもっとも厚い部分で17mm、もっとも薄い部分で11mmと非常に薄く、当然キーストロークも浅いことです。キーストロークが浅めのキーボードが好きな筆者は、この薄さが「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」の導入の決め手になりました。

「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」本体のほかにUSBケーブルとマニュアル類が付属します。シンプルな商品構成です。

CORSAIR K100 AIR Ultra-Thin ワイヤレスゲーミングキーボード 薄型メカニカルキーボード かな印字 ブラック CHERRY MX軸 CH-913A01U-JP
最薄部11mmの超薄型ゲーミングキーボード。
CHERRY MX Ultra Low Profileメカニカルキースイッチを採用。わずか0.8mmのアクチュエーションポイントが高速な入力を可能にします。
低遅延のSLIPSTREAM WIRELESSとBluetoothから選べるワイヤレス接続。USBケーブルで有線接続でも利用できるので、万一のバッテリー切れの際も続けて利用できます。
各キーにRGB LEDを搭載。自由にイルミネーションを設定できます。
iCUEソフトウェアによる豊富なカスタマイズオプション。各キーの機能割り当てやマクロの記録、イルミネーションの設定を1つのソフトで行えま…
¥39,980
2023-03-27 11:20

「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」のスペック

最大の特徴は「CHERRY MX Ultra Low Profile Tactile」を採用していること

「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」本体。わずか17mmの厚さのため、パームパッドなどがなくても、手首の負担を感じることなくキータッチできます。

現在におけるパソコン用キーボードの最高級を味わうために、ほぼ高い順でキーボードを選んだため「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」の詳細なスペックなどを筆者はあまり確認していませんでしたが、基本的なスペックを確認しておきましょう。

大きさは約437×156×17mm。厚さ17mmととても薄いのが分かります。重さは約780g、さほど重くはありませんが、天板はアルミ合金製で高級感もあり、剛性も高くなっています。

キー配列は108キー 日本語配列でテンキー有り。もっとも厚い部分でも17mmしかないのですが、メカニカルキーボードで、スイッチは1953年にドイツで創業したCHERRY社製のなかでも、2022年6月に発表された「Cherry MX Ultra Low Profile Tactile」を採用。「Cherry MX Ultra Low Profile Tactile」はハイエンドノートPCや超薄型キーボード向けに設計された、全高3.5mmのメカニカルスイッチです。要はキーボード好きなら誰でも知っている超有名スイッチメーカーの最新の超薄型スイッチを採用しています。

また接続方式は有線はUSB 3.0 or 3.1 Type-A。ワイヤレスはCORSAIRの独自技術であるSLIPSTREAMが1系統、対応するUSBワイヤレスアダプターも付属します。さらにBluetoothでの接続は3系統まで可能。ワイヤレス4系統と有線の切り替えはテンキーの上部に配置されたG1からG4のボタンで行う仕組みです。

Gボタン以外にもキーボードの最上部に左から「プロファイルキー」「輝度キー」「WINDOWS ロックキー」「メディアコントロールキー」「ミュートキー」にプラスしてスクロール操作のアルミ製「ボリュームコントローラー」が配置され、各種操作を向上させています。

キートップはLEDイルミネーションで、さまざまな色やエフェクトで発光が可能。ワイヤレス接続時にはキーボードに内蔵されたリチウムイオン充電池で駆動し、LEDイルミネーション使用時で最大50時間、LEDイルミネーションなしなら最大で200時間駆動するといいます。

有線および無線のどの接続でも最上級レベルのゲーミングキーボードらしく、反応速度も非常に高速です。さらにキー操作などをカスタマイズできる「iCUE」に対応しており、最大で50個のプロファイルを保存しておくことも可能。

ハードウェア的にも、ソフトウェア的にも価格に見合った最高級キーボードといえるでしょう。

キーボード本体の裏側にはチルトスタンドがあり、角度を3段階に調整できるようになっています。微妙な角度の差でも好みが別れるところでしょう。

「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」を使ってみた

CHERRY MX スイッチ茶軸に相当の「Cherry MX Ultra Low Profile Tactile」は小気味よい

ノートパソコンによく使われているシザー構造のキーボードのようにストロークが浅く、メカニカルスイッチならではのしっかりとした打鍵感も感じられます。

雑な言い方ですが、筆者にとって「キーボードなんて、使っていて気持ちいいか、悪いかがすべて」です。そして残念ながら、筆者は世の中にもっとも普及しており、オフィスなどに導入されているパソコンに標準装備の厚手のメンブレンタイプのキーボードが非常に苦手なのです。同じ原稿を書くにも、この安価なメンブレンタイプのキーボードだと異常にテンションが落ちます。というか、キー入力自体が苦痛になる始末です。

しかし「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」には「Cherry MX Ultra Low Profile Tactile」という薄型のメカニカルスイッチが採用されています。これは通常のCherry MXでは茶軸に相当するポジショニングだそうです。筆者の懸念は、Macではデスクトップ用にも採用されており、多くのノートパソコンで使われているストロークの浅いシザー構造などのキーボードが好きなので、ストロークの深いものが多いメカニカルキーボードに馴染めないのではないかという点にありました。しかし、現在、この原稿も「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」で書いているのですが、かなりノリノリでキーボードを叩いています。「Cherry MX Ultra Low Profile Tactile」は薄型のため、物理的にストロークが浅く、それでいてメカニカルキーボードらしいしっかりとした打鍵感が味わえるのです。キーボードを使っていてテンションが上がる!

また、キーとキーの間の隙間が広めなので打ち間違えも少なく、気持ちよく原稿が書けるわけです。ノートパソコンやMacのキーボードの浅いストロークの感触を、さらに進化させたかの印象、ぜひ試していただきたい。

実際のところ、筆者にとっては気持ちよく原稿が書けるか、要は文字入力ができるか、がすべてなので「最高級ゲーミングキーボードである「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」は仕事用としても最高!」といった結果で終了でもいいのですが、ほかの部分も素晴らしかったので紹介していきます。

有線+無線4系統で最大5台まで接続可能はかなり便利

テンキーの上部に配置されたG1〜G4のキーと「FN」キーの組み合わせで簡単に接続先を変更できます。「5系統も使う?」とも思いましたが、かなり便利です。

「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」は、写真を掲載したG1〜G4の4つのボタンと「FN」キーの組み合わせで接続するデバイスを切り替えることができ、最大5台までのデバイスを接続することができます。筆者も最初は「そんなにいる?」と思ったのですが、これがかなり便利です。

筆者の仕事場は2歳の息子が突然の熱などで保育園から帰ってきたときなどは、その面倒をみながら仕事をする必要があるので、自宅のリビングの片隅にあります。そして、パソコンの横にはPS4、さらにリビングのAndroid TVがあるわけです。

「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」ならメインである仕事用のMacとはUSBの有線、PS4とは独自の高速無線方式であるSLIPSTREAMで、Android TVとはBluetoothでそれぞれ接続しておき、必要に応じてG1〜G4のキーと「FN」キーで、操作するデバイスを切り替えることができます。実は、これまではPS4コントローラーやAndroid TVのリモコンで文字入力をしていたので、劇的に文字入力が楽になりました。

しかも、あとBluetoothが2系統余っているので、さらにノートパソコンを登録しておいても、まだ1系統余裕があります。これらを「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」の気持ちのよい打鍵感で操作できるわけです。気が付くと家の中はキーボードで操作できる物が激増しており、5系統の複数接続は予想以上に便利。

LEDイルミネーション機能は止めることもできるので安心

パソコンに制御用ソフト「iCUE」をインストールすると、ほぼ無限といえるバリエーションでイルミネーションの制御やキーカスタマイズが行えます。

「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」などのゲーミングキーボードの商品イメージ写真などを見て「会社や自宅であんなにカラフルに光るキーボードは無理!」と思った方、当たり前ですが止められるので安心してください。さすがに筆者も導入したその日に1,680万色を組み合わせて七色に光りながらエフェクトが掛かるイルミネーション機能は停止しました。現在は軽く、文字の部分が白く光る程度の設定にしています。

実は「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」の場合、パソコンに制御ソフトである「iCUE」をインストールすると、光らせる色やエフェクトなどをかなり複雑にほぼ無限大といっていいほど細かく設定することが可能です。そのため筆者は、その日の気分でキーボードの文字部分を白く光らせたり、青くしたり、赤黒くしたりと地味に楽しんでいます。派手に光らせるのは、ちょっと恥ずかしいですが、気分転換にキーボードトップの文字の色を変える程度だと結構いい気分転換になるのでおすすめです。

3年使えば、1日当たり約46円と思う以上にリーズナブル

キーボード(パソコン)を触らない日はほぼない人なら、最高級ゲーミングキーボードは◎

汎用性も高く、比較的オールマイティな最高級ゲーミングキーボードである「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」。その打鍵感はかなり筆者の好みです。

パソコンのキーボードが1台50,000円というと、驚く方も多いでしょう。しかし、職種や趣味などにもよるでしょうが、筆者の場合、1日でもっとも長い時間、直接肌に触れるアイテムはおそらくパソコンのキーボードです。次点がマウスとカメラのグリップ、さらにスマートフォンといったところでしょうか。

多くのいい大人が毎日数時間も使う直接触れる仕事道具と考えると50,000円は決して高くないのでしょう。すくなくても年に数回しか使わない高級筆記用よりは筆者にとっては圧倒的にコストパフォーマンスが高いといえます。

ちなみに、仕事でも、趣味でもキーボードの使用頻度がかなり高い筆者でも1年でキーボードが耐久限界的に壊れたことはありません。少なくても2〜3年は保つのですが、3年も使えば50,000円のキーボードも1日当たりのコストは約46円。ちなみに「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」のメーカー保証期間は最初から2年です。一般的に1年程度ですから、かなり耐久性には自信があるのでしょう。

現代において、もっとも直接触れる時間の長い筆記用具ともいえるパソコンのキーボード、さすがにその最高峰にひとつともいえる「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」はキーボード入力自体が楽しくなるレベルの打鍵感。ぜひ一度味わってみてはどうでしょうか。いまどき、わずか50,000円で最高峰レベルが味わえるのは、ある意味お安いとも思います。また、ハイエンドクラスの「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」でなくてもCORSAIRのゲーミングキーボードは数千円からラインアップ。大人の筆記用具としてゲーミングキーボードを見直してみるのもおすすめです。筆者は現在、この原稿を書いているときも「CORSAIR K100 AIR WIRELESS RGB」の打鍵感に感心しています。毎日使うものなので、その使用感への満足度はとても高いです。

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齋藤千歳(フォトグラファーライター)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。北海道の美しい風景や魅力を発信できればと活動中。

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