グーグルカレンダーは、シンプルでわかりやすくて、とても便利。だけど、少し手を加えると、さらに使いやすくなる。今回は、曜日ごとの色分けと、予定の色分けを中心に、Googleカレンダーの基本ワザや便利ワザを紹介しよう。初めて使う人にもわかりやすく、既に使っている人はますます便利に、Googleカレンダーを使いこなそう。【2019年4月20日更新】
(1)Googleカレンダーの使い方とメリット
Googleカレンダーのようなスケジュール管理アプリを使うメリットは、転記が不要で、いつでもどこでも同じ情報を見られること。画面を「月」「週」「日」といった表示に切り替えても、わざわざ予定を入力し直す必要がない。
さらに、パソコンで入力した予定をスマホで見たり、スマホで入力した予定をパソコンで見たり、あとから予定を修正したり情報を追加するといったことが簡単にできる。しかも、予定はGoogleのサーバーに保存されているので、仮にパソコンが壊れても、スマホをなくしても情報が残っているから安心だ。別の機器でGoogleカレンダーを開けば、入力済みの予定を確認できる。
ポイントは、どの機器でも同じGmailアドレスを使うこと。Gmailアドレスを持っていない場合は、新たに取得できる。また、後述のように複数のGmailアドレスを使い分けることも可能だ。
Androidスマホの人は、「カレンダー」アプリが標準装備されているので、すぐに使うことができる。iPhoneの場合は、「App Store」からGoogleカレンダーのアプリをダウンロードして、普段使っているGmailアドレスを設定すればいい。
AndroidスマホでもiPhoneでも、基本的にパソコンと同じように予定の確認や追加、編集が可能だ。特に同期の操作をしなくても、常に自動的に予定が同期されている。
(2)土日や祝日、曜日の色分けはChromeの拡張機能「G-calize」で実現
では早速、Googleカレンダーに予定を入れていこう。と、言いたいところだが、その前に少し準備をしたい。これは必須ではないが、やっておくとGoogleカレンダーが使いやすくなる。あるいは、しばらく使って慣れてから設定してもかまわない。
Googleカレンダーの画面は、標準では白一色。これはこれでスッキリしているが、やはり、土日に色がついているほうが見やすいという人が多いだろう。また、仕事の関係で平日が休みという人は、その曜日に色をつけることもできる。
曜日ごとの色分けは、GoogleのブラウザーChromeの拡張機能で実現できる。そのため、この機能が反映されるのは、Google ChromeでGoogleカレンダーを開いたときだけ。他のブラウザーでGoogleカレンダーを開いても色はつかない。
(3)土日や祝日、平日にも色を付けることができる
標準では、土曜日が淡いブルー、日曜日が淡いピンクになっている。この色は、好みの色に変更できる。また、平日や祝日に色をつけることも可能だ。
なお、「今日」の色だけは設定画面の右上のスライダーを切り替えると「OFF」にできる。続いて、祝日に色をつけよう。
なお、最初の状態に戻したいときは、「G-calize」の設定画面の左下にある「デフォルトに戻す」を押せばいい。何度でも試せるので、気軽にやってみよう。
(4)iPhoneやAndroidのスマホで色分けができないのは、なぜ?
最初に書いたように、Googleカレンダーに入力した予定は、どの機器で開いても同じ内容を見ることができる。しかし、上で紹介している土日や平日に色をつける機能は、残念ながら、iPhoneやAndroidスマホのGoogleカレンダーには反映されない。
理由は、パソコンでGoogleカレンダーを開いたときと同じ。Google Chrome以外のブラウザーでは色がつかない。これは、この色分け機能をGoogle Chromeの機能拡張で実現しているためだ。Google Chromeに、「G-calize」という機能拡張ソフトを追加したときだけ色分けできる。
iPhoneやAndroidスマホのブラウザーは、この「G-calize」という機能拡張を利用できないため、色をつけることができない。ちなみに、Androidスマホに搭載されたGoogle Chromeで「Chromeウェブストア」を開いても、「モバイルデバイスでは利用できない」と書かれている。
(5)週の始まりを「月曜日」に変えるには
一般的なカレンダーは、週の始まりが日曜日になっている。Googleカレンダーの初期設定も同様だ。しかし、月曜日から始めて「土日を右に寄せたい」という人もいるだろう。この変更も可能だ。
同じ操作で、週の始まりを土曜日にすることもできる。自分が使いやすいように設定しよう。
この機能は、同じGmailアドレスを使っているすべての機器に反映される。つまり、パソコンで月曜日始まりに設定すると、iPhoneやAndroidスマホのGoogleカレンダーも月曜日始まりになる。
(6)Googleカレンダーに予定を入力する方法
自分好みのカレンダーに設定できたら、いよいよ予定を入力していこう。
紙の手帳を使っている人が、手帳を手放せない理由としてよく挙げるのが、サッと開いて手書きでメモできる手軽さだ。逆に考えると、手帳型アプリでは素早い入力ができないということになる。しかし、Googleカレンダーはこの点も秀逸だ。
操作としては、予定を入れたい日時をクリックしてタイトルを入力すればいい。これだけで、1件の予定として登録できる。
時間などの細かい部分はあとから修正できるので、なにか予定ができたら、まずは入力してしまうといい。内容の修正や情報の追加などは、移動中などの空いている時間に行ってもいい。
もちろん、詳細な情報をきっちり入れることもできる。特に、ワンクリックで予定のタイトルだけ登録した場合は予定が終日だったり、入力した時刻が入っていたりするので必ず確認しよう。
会議や食事の予定なら場所を書き込めるし、備考を加えることも可能だ。予定がキャンセルになったら削除もできる。
(7)「予定やスケジュール」を色分けする方法
予定を入力するとき、お勧めしたいのが「予定の色分け」だ。Googleカレンダーには、標準で11色の色分け機能がある。そして、それぞれの色に個性的な名前がつけられている。しかし、特に設定しないと、どの予定も同じ色になってしまう。
たとえば、大事な予定は赤、仕事の予定は青、家族との約束は緑など、予定の内容によって色を決めておくとカレンダーを開いたとき一目で判別できて便利だ。
(8)毎週、毎月といった「繰り返しの予定」を登録する方法
予定の中には、定期的に繰り返されるものがある。
仕事なら定例会議や定期訪問、プライベートではスポーツクラブやボランティア活動、通院などもあるだろう。人によっては、こうした繰り返しの予定のほうが多いかもしれない。
もちろん、すべての予定を毎回入力してもいいのだが、Googleカレンダーには、繰り返しの予定を効率的に入力できる方法がある。
「カスタムの繰り返し」の画面では、最初は「繰り返す間隔」が「1」「週間ごと」になっている。まず、この数字と間隔を変更していこう。間隔は、「日ごと」「週間ごと」「か月ごと」「年ごと」を選べる。たとえば、隔月の予定なら「2」「か月ごと」に設定すればいい。
曜日も、複数の日を選ぶことが可能。希望の曜日をクリックすればいい。
「終了日」の設定が「なし」だと、指定した間隔で永久に繰り返し表示される。終了日が未定の場合は、とりあえず「なし」にしておいて、あとから終了日を設定することもできる。
たとえば、毎月の定例会議が年度末まで続く場合は、終了日を「2020年3月31日」にすればいい。全6回のセミナーなら、終了日を「繰り返し」にして「6回」と設定しよう。
(9)「マイカレンダー」で複数のカレンダーを使い分けよう
手帳や予定表を、仕事とプライベートで使い分けている人もいるだろう。Googleカレンダーは、そういった用途にも対応できる。
追加したカレンダーは、別々にも使えるし、両方の予定を同時に表示することも可能。同時に表示すると、家族のイベントと仕事の予定が重なりそうなときなど調整しやすいだろう。
なお、複数のGmailアドレスを使って、複数のGoogleカレンダーを利用している場合は、まず「他のカレンダー」→「インポート」を開いて「エクスポート」の操作を行い、そのファイルを「インポート」するという手順になる。
スマホの場合は、比較的簡単に複数のカレンダーを切り替えて使ったり、予定を同時に表示したりできる。ただし前提として、それぞれのアカウント(Gmailアドレス)を1台のスマホに登録しておく必要がある。
◆下島 朗(産業ジャーナリスト)
長年、IT系のライターとして、パソコン雑誌の記事やIT企業のWeb記事などを執筆。用語解説や取材記事を得意とし、現在は自社サイト『事例s』で、IT、エコ、建築などの事例を取材して紹介する活動を続けている。