使い勝手からカメラ性能、音楽機能まで徹底比較! iPhone X vs 最強Androidスマホ〈その1〉

Android

「スマートフォンの未来」と銘打ったiPhone Xが登場し、話題を集めている。一方、Androidスマホの中にも、iPhone Xに負けず劣らずの完成度を誇る端末が多い。例えば、縦長の有機EL画面をiPhoneに先駆けて採用したGalaxy Note8はその代表格。メモリー積層型CMOSセンサーを搭載したXperia XZ1も人気が高い。SIMフリーモデルでは、ファーウェイのP10 PlusやASUSのZenFone 4 Proが、高い性能を誇る。これら5機種を、カメラ機能や音楽機能など、七つの項目でテスト。10点満点で採点した。

アップル
iPhone X

従来機よりもやや縦に長い、5.8型の有機ELディスプレイを搭載。伝統的に搭載してきたホームボタンを廃し、操作方法も一新した。顔を正確に識別する「Face ID」に対応。ポートレートモードも備える。

●70.9mm×143.6mm×7.7mm/174g
●実売価格例:12万5064円(ドコモ新規、64GBの場合)

ソニー
Xperia XZ1

メモリー積層型CMOSを採用し、高速に映像を記録。シャッターを切る前から写真を撮れる「先読み撮影」などに対応する。Android 8.0をいち早く搭載。HDR対応で画面も鮮やかだ。

●73mm×148mm×7.4mm/156g
●実売価格例:8万6184円(ドコモ新規の場合)

サムスン
Galaxy Note8

Sペンを搭載したGalaxy Noteが、3年ぶりに登場。画面を消したままメモが取れたり、字や絵の軌跡をアニメーションにできたりと、用途は多彩。シリーズ初のデュアルカメラ対応も話題。

●75mm×163mm×8.6mm/190g
●実売価格例:12万6360円(ドコモ新規の場合)

ASUS
ZenFone 4 Pro

ZenFone 4シリーズの最上級モデルで、デュアルカメラ対応。光学2倍ズーム相当のズーム撮影が楽しめる。メモリー6Gバイト、ストレージ128Gバイトで、処理能力も高い。

●75.6mm×156.9mm×7.6mm/175g
●実売価格例:9万1980円(SIMフリーの場合)

ファーウェイ
P10 Plus

デュアルカメラの先駆けとなったPシリーズの最新モデル。ライカと共同開発したカメラは、レンズがF1.8と明るく、精細な描写が期待できる。パントン社とコラボしたカラーリングも独特。

●74.2mm×153.5mm×6.98mm/165g
●実売価格例:6万7290円(SIMフリーの場合)

ディスプレイ画質

有機ELのiPhoneとGalaxyがリード

ディスプレイは、コントラスト比の高い有機ELがトレンド。Xperia XZ1とP10 Plus以外の機種が、これを採用する。黒がクッキリと締まって見えるうえ、色が鮮やかで応答速度も速いのが特徴だ。

有機ELは自発光のため、かつては屋外で見づらいというデメリットもあったが、3機種とも、輝度を高めることで、視認性は十分といえる。解像度面では、Galaxy Note8のQHD+が最も高い数値。ただし、色の自然さでいうと、iPhone Xが一歩リード。好みにもよるが、この2機種の評価が高い。

iPhone X

有機ELを採用したため、コントラスト比が従来のiPhoneより大きく上がった。

Xperia XZ1

HDR10に対応しており、液晶画面ながら色は鮮やか。解像度はフルHDとなる。

Galaxy Note8

色鮮やかで、明るく、そして黒もクッキリ締まって見える。有機ELならではの発色だ。

ZenFone 4 Pro

有機ELを採用しており、色彩が豊か。解像度はフルHDで標準的なスペックとなる。

P10 Plus

IPS液晶を搭載しており、解像度はWQHD。近づいて見たときの精細感が高い。

ボディまわり

背面にガラスを採用したモデルは高級感が出やすい

ボディのフレームは5機種とも、すべて金属製で、樹脂製のものはもはや見当たらない。特に、iPhone Xはステンレスを採用している(ほかはアルミ合金)。また、iPhone XやGalaxy Note8、ZenFone 4 Proは、背面にガラスを搭載しているのも特徴だ。

それらに対し、Xperia XZ1とP10 Plusの背面は金属素材となっている。ガラスは割れやすいのがデメリットだが、無骨なイメージの金属よりも高級感が出やすい。ディスプレイのエッジを曲げたGalaxy Note8のフォルムも魅力的。

iPhone X

ステンレスを採用しており、シルバーの光沢感があふれる仕上がり。ガラスは高級感があるが、レンズ部が飛び出ているのは残念。

Xperia XZ1

金属ボディの質感が高く、丸みを帯びた側面が持ちやすい。側面から背面にかけ、継ぎ目のない一体感のある仕上がりだ。

Galaxy Note8

背面はガラスで、カメラと指紋センサーの一体化ユニットを搭載。フレームを中心に表面と背面のガラスがカーブしたデザイン。

ZenFone 4 Pro

丸みを帯びたボディで、ガラスとの一体感が強いデザインだ。背面はガラスで、カメラと指紋センサーの一体化ユニットを搭載。

P10 Plus

背面はガラスで、カメラと指紋センサーの一体化ユニットを搭載。前面ガラスと金属フレームをきれいにつなげており、薄さも際立つ。

音楽再生

Xperiaの音楽機能は非常に優秀

音楽再生に強いイメージのあるiPhone Xだが、標準の音楽再生アプリがハイレゾに対応したのはごく最近で、しかも48kヘルツ/24ビットどまり。

これに対し、Android勢は全機種ハイレゾ対応で、特にXperia XZ1は192kヘルツ/24ビットに対応。ノイズキャンセリングの効果も高く、スピーカーの音圧も十分で、音楽機能は非常に優秀だ。Galaxy Note8は、スピーカーがモノラルであること、P10 Plusはイコライザー非搭載などの弱点もある。

以下、各機種の標準的な音楽再生アプリの画面を掲載した。

iPhone X

クセのない音質だが、スマホの中では標準的。ハイレゾ楽曲が「iTunes」で買えないのもマイナスポイント。

Xperia XZ1

ノイズキャンセリングの効果が非常に高く、周囲の騒音がきちんと消えた。音質も高い。

Galaxy Note8

スピーカーがモノラルで、やや音が貧弱だが、ヘッドホンで聴いたときの音質はいい。

ZenFone 4 Pro

DTSヘッドホン:Xに対応しており、音の方向までわかるほど臨場感が高い。

P10 Plus

スピーカーはステレオで、音量は十分。音楽アプリは使いやすいが、飛び抜けた機能はない。

スペシャル機能

手書き入力がしやすいGalaxyが光る

ほかにはない、スペシャルな機能では、やはりSペンを搭載したGalaxy Note8が光る。メモを取ったり、手書きでコミュニケーションできたりと、便利で楽しい。

対するiPhone Xは、前面に搭載したTrueDepthカメラが秀逸。赤外線で顔に照射したドットを認識し、人物の顔を立体的に認識できる。この機能を応用した「アニ文字」も楽しい機能だ。

P10 Plusは、指紋センサーがナビゲーションキー代わりになる機能がおもしろい。ZenFone 4 ProやXperia XZ1は、ハードウエア的な独自性がもう一歩足りない。

iPhone X

インカメラ(写真上)で顔を正確に認識し、表情を絵にする「アニ文字」を実現(写真下)。

Xperia XZ1

「3Dクリエイター」で顔を立体的にスキャンし、3Dプリンターで模型を出力可能。

Galaxy Note8

端末に収納できるSペンで、画面オフの状態からサッとメモが取れる(写真上)。写真にイラストを描き、メッセージを送れる(写真下)。

ZenFone 4 Pro

一つのサービスで二つのアカウントを使い分けられる「ツインアプリ」がおもしろい(写真上)。内蔵アプリは厳選され、少なめ(写真下)。

P10 Plus

インカメラもライカになった(写真上)。ホームボタン兼用の指紋センサーは、ダブルタップやフリックでナビゲーションキー代わりに使える(写真下)。

解説/石野純也(ジャーナリスト)

〈その2〉ヘ続く

※表示の価格は、記事制作時のものです(税込み)。

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特選街web編集部

1979年に創刊された老舗商品情報誌「特選街」(マキノ出版)を起源とし、のちにウェブマガジン「特選街web」として生活に役立つ商品情報を発信。2023年6月よりブティック社が運営を引き継ぎ、同年7月に新編集部でリスタート。

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