昨今の自動車業界のトレンドは、「電動化」だ。

ディーゼルゲート(疑惑)問題や自動車メーカーの燃費不正行為の問題から、これまでディーゼル推しだった欧州メーカー勢がこぞって電動化をアピールしている。

これらの発表に対し、新聞を中心とする一般メディアの多くは「電動化シフトが鮮明に」というような掲載をするが、その多くにミスリードが見受けられる。

電動化は必至だし、やらなければいけない課題ではあるものの、今すぐに内燃機関(ガソリンやディーゼル)の搭載をやめ、「オール電化」になることはない。

多くの自動車メーカーがアピールしているのは、「“純粋”な内燃機関のクルマは、今後作らない」である。つまり、内燃機関+電動化技術がデフォルトになるというわけだ。

内燃機関の自動車は、将来においても世界的に大多数を占める(2035年に全体の84.4%程度)と予想されており、今後も引き続き進化させていく必要がある。

マツダはガソリンと空気の混合気を、ディーゼルのようにピストンの圧縮によって自己着火させる「究極の内燃機関と呼ばれる」圧縮着火エンジンの実用化に成功し、2019年の市販化を発表。

さまざまな自動車メーカーが開発を進めるも実用化できなかった自己着火エンジンを、マツダは独自技術で実用化させた。

開発途中のプロトタイプ(マツダ)に乗ってみたが、ガソリンとディーゼルのいいところ取りのパフォーマンスと、省燃費を両立させていた。

EVに熱心な日産も、燃費を3割改善させた世界初の可変圧縮比エンジンを搭載した市販車(インフィニティQ50)を北米でお披露目した。

トヨタは、モータースポーツを「もっといいクルマづくり」の活動に用いているが、その中のWEC(世界耐久選手権)に参戦するハイブリッドマシン(TS050)は、実は、エンジンの熱効率が火力発電所並み(50〜60%)といわれており、その技術やノウハウは、すでに市販車(プリウス/カムリ)にもフィードバックされているのだ。

さらに、日本ではあまりニュースになっていないが、欧州メーカーの首脳陣も「今後も内燃機関の開発を止めることはない」と公言している。

今後、電動化技術で革新的な発明がないかぎりは、まだまだ内燃機関の時代は続くのだ。

解説/山本シンヤ(自動車研究家)

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