Q
キヤノンの一眼レフカメラのレンズの中にホコリが入ったらしく、最近撮った写真には、右上のほうに黒っぽい斑点が出ます。カメラ店で相談したら、掃除するにはレンズを分解しないといけないので、何万円もかかるとのこと。何とか自分で掃除できないかと思いますが、店員さんは「素人は触らないほうがいい」といいます。どうすればいいですか? (C・Sさん 愛知県 23歳)
A
それはお困りですね。カメラライターの北村智史さんに聞きましょう。
北村
そうですね……。一眼レフであればレンズの中のゴミは大きくボケるので、相当大きなものでないかぎり、画像に写ることはまずありません。
ご質問の場合、原因は撮像センサーに付着したゴミである可能性が高いと思います。ズーム位置を変えて撮っても同じ位置に写るのであれば、こちらが原因だと考えられます。
もし、レンズ側に原因があるなら、焦点距離や撮影距離によって写る位置や大きさが変わるので、区別できます。
撮像センサーに付着したゴミが原因の場合、機能設定メニューの「センサークリーニング」から「今すぐクリーニング」を選んで実行しましょう。それでも直らないようなら、「手作業でクリーニング」を行ってみてください(どちらもお持ちのカメラの「取扱使用説明書」を参照してください)。
それでもなお斑点が消えないなら、サービス窓口に持ち込むことをおすすめします。
センサークリーニングは、保証期間内は無料、期間終了後は1080円でやってくれます。
窓口が遠いなら、「らくらく修理便」(キヤノン)を利用するといいでしょう」
──センサーではなく、やはりレンズのホコリだった場合は……?
北村
レンズ側に問題がある場合も、自分でどうこうしようと思ってはいけません。
レンズは精密機器ですから、仮に分解できたとしても正しく組み直せないと規定の性能が発揮できなくなります。
分解掃除や修理にお金がかかるのは、それに必要な技術を習得したプロが作業する対価であって、誰にでも簡単にやれることではないからです。
なお、最初に書いたとおり、レンズのゴミは多少であれば写りに影響しませんので、あまり気にしないのがいいと思います。
どうしてもということであれば、やはりサービス窓口に持ち込む(または電話などで相談してみる)ことをおすすめします。
プロの目できちんと判断してもらうほうが安心ですし、カメラ店を経由しないぶん、時間もかかりません。
──レンズの場合、自分でどうこうするのはやめておいたほうがいいということですね。了解しました!