新4K8K衛星放送が始まったが、4Kに対する各放送局の意気込みの違いが番組構成に表れているようだ。民放は基本的に現行BS放送で人気の番組を選別し、4Kの目玉として推進していく方針。つまり、多くが4K/8K変換によるアップコンバート処理による制作となりかなり寂しい。対照的なのがNHKだ。
4K放送の注目局は?
4Kに対する各放送局の意気込みに温度差
昨年の12月1日、予定どおりスタートした新4K8K衛星放送。本放送が始まり、4Kに対する各放送局の意気込みの違いが、その番組構成に表れているようだ。「土井善晴の美食探訪!」(BS朝日4K)、「吉田類の酒場放浪記」(BS-TBS4K)、「日経プラス10」(BSテレ東4K)、「三屋清左衛門残日録シリーズ」(BSフジ)といった具合に、民放は基本的に現行BS放送で人気の番組を選別し、4Kの目玉として推進していく方針だ。裏を返すと、このほかの番組は、多くが4K/8K変換によるアップコンバート処理による制作となるわけで、正直いって、かなり寂しい。
4K制作率が高いNHKに注目!
これと対照的なのが、NHKだ。映画、ドラマ、スポーツと、総合、教育、BSプレミアムで人気の高い番組、相性のいい番組を中心に4K制作に取り組み、ピュア4K率は90%を超える。8K放送についても自主制作に意欲的で、ピュア8K率も60%を目指すという。
筆者宅に8Kテレビを導入し新4K8K衛星放送を視聴!
新4K8K衛星放送は無料チャンネルも多く高画質放送がたっぷり楽しめる
放送開始に合わせ、わが家のリビングに70V型の8Kテレビ、シャープ・8T-C70AX1と録画用のUSB HDDを導入。まず4K生放送で注目したのが、「日経プラス10」。4K放送化に合わせてスタジオセットが一新され、小谷キャスターのメイクも高解像度対応になった印象で、若々しい。
8Kの驚きは、これをさらに上回る。華やかな歌とダンス、ゴージャスな衣装、そして大がかりな舞台装置など、非日常のきらびやかな世界を生々しく再現した「宝塚歌劇団花組公演」、その雄大なスケール感とともに、宇宙船の中で浮遊するボールペン本体に記された“PARKER”の文字まで映し出した「8K完全版 2001年宇宙の旅」と、8K鑑賞はまさに“見る”という枠を超えて“体験”の感覚に近い。
既存設備が利用できる!
なお、4K対応テレビでBSを受信している家庭では、対応チューナーか、対応チューナー内蔵のBDレコーダーを用意すれば、下表の右旋4K放送が視聴可能だ。ぜひ、体験してみてほしい。
今おすすめの4K8Kテレビはこれだ!
今後、テレビの購入を考えているなら、4K、8K対応チューナー内蔵モデルがおすすめ。4K対応なら、地デジや既存BSも高画質な東芝・55X920、8Kも見たいなら、シャープ一択だ。
4Kチューナー内蔵 東芝 55X920
4K&8Kチューナー内蔵シャープ 8T-C70AX1
解説/藤原陽祐(AV評論家)
※価格は記事作成時のものです。