【ケーブルの見分け方】HDMIケーブル・アンテナケーブルの対応規格はどこを見ればいい?

家電・AV

自宅の古いケーブルが最新規格(4KやHDCP2.2)に対応しているかどうかを判断するには、ポイントがある。国内ブランドなら、現在のもので4K信号やHDR信号の伝送は基本的に可能だが、ARCやイーサーネット機能対応表示や、5メートルを超える長いHDMIケーブルは使えないことがあるので注意したい。

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ケーブルの対応規格は外観でわかる?

読者から質問

自宅にはHDMIケーブルやアンテナケーブルなどがたくさんありますが、古いものと新しめのものを一緒に保管しているため、4KやHDCP2.2など、最新の規格に対応できるものかどうかわからなくなっています。ケーブルの世代や対応規格は、外観でわかるのでしょうか?また、古いケーブルでも新しい規格に対応できるのか(どのバージョンまでいけるのか)なども知りたいです。
(K・Hさん 東京都 48歳)

専門家の回答

編集部:
これは、AVライターの鳥居一豊さんに聞きます。

専門家:
「まず、HDMI規格は、最新ではHDMI2.1となっており、規格によって伝送できる信号に違いがあります。しかし、ケーブル自体は2006年登場のHDMI1.3以降、大きな違いはありません。ハイスピード規格(10.2Gbps)、標準規格(8.16Gbps)の2種類がありますが、国内ブランドのケーブルなら、ほとんどがハイスピード規格対応。つまり、あまりにも古いものを除き、現在使っているHDMIケーブルでも4K信号やHDR信号の伝送などは基本的に可能です。

ただし、注意点が二つ。
一つめは、ARC機能やイーサーネット機能(※)は、きちんと対応が明記されたものでないと使えないこと。
※ARC(オーディオ・リターン・チャンネル)機能とは、HDMIケーブルを通してテレビから音声をオーディオ機器(AVアンプなど)に送るもの。また、イーサネット機能対応のHDMIケーブルなら、ネットワークのデータを伝送できる。

二つめは、5メートルを超える長いHDMIケーブルでは、4K/60p信号の伝送がうまくいかない可能性が高いことです。長いケーブルを使う場合は、実際に使う長さで、4K/60p伝送対応と明記された製品を選びましょう。なお、ケーブル自体には対応機能や伝送速度が表示されてはいませんが、古いケーブルは動作が不安定になる原因になります。古めのものは、思い切って処分することも考えましょう」

編集部:
了解しました。アンテナケーブルはどうでしょう?

専門家:
「BS/CS用のアンテナケーブルですが、昨年12月にスタートした4K放送の受信のためのケーブルとしては『S5CFB』以上のものが推奨されています。ただ、この規格は最新というわけではなく、従来の(2Kの)BS/CS放送の時代から使われています。また、衛星放送用のアンテナケーブルは、多くの場合、被膜にS5CFBなどの名称が印刷されているので、確認してみましょう。

なお、4K放送の受信では、ケーブルの接続端子の処理に注意が必要です。電線を裸にむいて金具で締め付けただけでは、電波が漏えいし、その部屋のWi-Fi接続ができなくなるといったトラブルが生じるおそれがあります。対応した接続用の金具を手に入れ、正しく接続することが必要です。自分で作業するのが不安な場合は、電器店に依頼して専門の業者に作業を行ってもらいましょう」

編集部:
HDMIケーブルは外観で規格はわからないけど、アンテナケーブルは表面の被膜に規格が印字されてるんですね。

イラスト/はやし・ひろ

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特選街web編集部

1979年に創刊された老舗商品情報誌「特選街」(マキノ出版)を起源とし、のちにウェブマガジン「特選街web」として生活に役立つ商品情報を発信。2023年6月よりブティック社が運営を引き継ぎ、同年7月に新編集部でリスタート。

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